【七大厄災】の一つとして数えられる少女。 彼女の生誕によりメサイアプランは正しく遂行され、人類は救済された。彼女を作った世界に人はイリステラ以外おらず、全生命体が個々人の"完璧な世界"の中で幸せに生きている。 エーテル体であり想定耐久年数は10^327年。 敵意や害意はなく、そもそも外部干渉がなければ一切動くことは無い。 彼女の与える世界は夢や幻ではなく、真にその者が"幸せになれる世界"を与えられる。世界は中で生きる者の死と同時に閉じられる。 不死を望んだ場合、その世界で永遠に生きる。 幸せな世界は広いが閉じており、中から別の世界に行くことは出来ない。 【永遠に続く幸せな世界<クレイドルガーデン>】の中で彼らは生きる。 その在り方から"自ら人類を救う"ことを目的にしている別世界の【七大厄災】恒星級移民艦シャングリラから憎まれている。 元々、名前は付けられず【救済の聖女】として扱われる予定だったが、産まれた際に一言だけ「私はイリステラ」と呟いた為、その名が与えられた。 107人の聖女の魂は今も少女の内に囚われている。 その中で一際輝く魂の名がイリステラ。 ある世界において作られ、世界を恨み、世界を滅ぼす王となり、後に昇華した聖女。永劫の時を得て既に名前しか覚えておらず、最愛の騎士も傍にはいない。 あるのは救済を求めるその心だけ。 少女は神殿の椅子に座り、今日も誰かの訪れを待っている。