第五十二話『解玉』 フリーレンのオーラが全て変わる… オーラからは全宇宙の概念が内包されていた… 目からは無限の時空を映すブラックホール… 銀色の流星群のような髪… 黒と深紫の長衣を着て… 多次元の翼を生やす… フリーレン『お前に言ってなかったか? 俺は概念を操れるって…』 アルス『なら知ってるか?俺の能力は… 全知全能。言わば全て可能にできるんだ…』 フリーレン『へぇ…そうかい…そうかい…』 アルス『もうお前を"親友"と呼ぶことはない… その口を開け無くしてやるよ…』 先手を打ったのは… フリーレンだった。 《超神世界爆裂破戒斬》 フリーレンの手の先から発現する黒い斬撃はいとも容易く自分の定義づける概念さえ捻じ曲げる… 不可侵の斬撃だとしても…アルスが見逃すはずもない… アルス『やるか…!!』 ブゥゥン!! フリーレン『(いつの間にか空中に…。っ…!?)』 ガシッ… フリーレンを蒼い縄が掴み、アルスはフリーレンを引き寄せた… アルス『ちっ…!!』 バールをフリーレンの身体に向け一芯… 身体に風穴を開け… フリーレンに叩き込んだ… アルス『内部破壊…』 フリーレンの周りに紅い塊が… その瞬間…紅い塊から発生させられた棘がフリーレンの体を無数に刺した… フリーレン『ちっ…!!!!』 アルス『終わりだ…』 ……… 第五十三話『創真』 Nexus『………混沌の王やらは何処に…』 混沌の王『………急用ができた。そこを退け…』 Nexus『残念だが…行かせねぇよ…』 混沌の王『微かにプリズム・フォレストのエネルギーを感じる…お前の手にある種… 叩き潰してやるよ…』 Nexus『俺のチカラ…お前でも定義付けることは無理みたいだな…』 混沌の王『なんだと…』 ゴゴゴゴゴ…!! Nexus『お前が見ていたのは…俺が創った前代未聞の"Illusion"さ…』 Nexusの後ろからPrism・Forestが浮き出てくる… 混沌の王『なっ…!? ならお前が持っているのは…』 Nexus『アレス!!』 Nexusは手に秘めた鍵をアレスに向かって投げつけた… 混沌の王『こいつ…20次元は軽く…』 Nexus『レッド・バレット…!』 紅く、何よりも紅い弾丸が混沌の王の頬を掠める…気を取られた瞬間… Nexus『今だ!やれ!』 グググ…バキッ! 混沌の王の背中に向かってアレスは鍵を刺した… Nexus『鍵が浅い…』 混沌の王『この鍵…途轍もない…チカラが… 小癪な…!』 混沌の王が首を動かそうとした瞬間… "動かない…何故だ…。まさか…" 混沌の王『ラファエル! まさかアストラル空間から脱出し、俺の邪魔を… 素晴らしい!俺は、俺はお前のような"強者"を求めていた!』 ラファエル『お前は俺たちを殺せない…何故なら…』 "…俺がいるから…" Nexus『ミラージュ・ブースト!』 ハマった…確実に。混沌の王の背中に鍵が… ゴゴゴゴゴ… 混沌の王『何故……俺をやれた…』 Nexus『俺とアレスのチカラが合わさったからさ…』 (言うなれば…短期決戦。 俺とアレスのチカラ、マインド・ドレイン、Blood R.Subが彼奴の気を誘った。彼奴には適応能力がある。 適応した攻撃、能力は瞬時に再生し、概念系の能力は無効化される。 不定義、彼奴がその概念に対する耐性を取得するんだ……確実に。長期決戦なら負けていた。) 混沌の王『見事だった…貴様達には敬意を評そう…次は必ず…覚えていろ…』 ドン!!…………。 エターナル・プリズンに混沌の王を封印することに成功した… Nexus『あの人は何処に行ったんだ?』 第五十四話 先天 龍王『AntiError!Dragon Kingか…』 AEDK『そうだが?』 龍王『今別世界の俺に構ってる様がねぇんだ… 協力するんだったらいいが?』 AEDK『いいだろう。それにしても…AntiMatterに飲み込まれるとは…やったな…』 フリーレン『はぁ……チカラが…』 アルス『お前の物語もここで尽きる。』 フリーレンが激しく動揺する… フリーレン『(俺の秩序は何のために…いや。今は殺し合いだ。秩序なんぞ関係ねぇ… 顕現しろ…厄災の化身よ…)』 アルス『さらばだな、最高神様…』 ズシャッ… フリーレン『…………。』 ゴゴゴゴゴ… アルスが振り返ると其処には… ネビロス『心地良く寝かせてくれよ。なぁ?』 ズギャァァァァン…!! アルス『俺と同じ系統のチカラ…混沌か?』 フリーレンの混沌の部分が秩序を上回った…今はネビロス。今さっき、一つの生命体として存在した… フリーレンが受けていた傷は瞬く間に回復していった… ネビロス『だかなぁ…?せっかくの現界だ。こいつの体が粉々になってもいい。好き勝手暴れてやろう。』 ネビロス『なんせ…"1500億年以上前"の顕現だからな…見せてやろう。本物の《殺し合い》というのを…。』 ゴゴゴゴゴ………! 龍王『久しぶりだね……ネビロス。君は下がっていて…巻き込まれたら君自身の概念が消し飛ぶ』 ネビロス『お前は…白狐。いや…龍王か…』 龍王『後輩達の前だから…"カッコつけて"もらうよ?フリーレン…30秒したら帰っておいで。』 ネビロス『あんまり舐めるなよ…』 第五十五話 戦神の極致 《領域展開》 龍王『《神球体》』 ネビロス『《虚空共鳴》』 2つの最強領域がぶつかり合う… 龍王『眠りから覚めたばかりで頭が追いついてないだろ… どうりで領域のチカラが弱い訳だ…。』 ネビロス『……ちっ…!!無限可能性爆裂!!』 ドゴッ!! ネビロスの龍王に攻撃を与えられる可能性… 0%… 龍王『余所見…。』 ネビロス『ぐっ…!』 龍王『もうすぐ30秒かな… 残念だけど、俺の出番もこれにておしまいか… 極壊 赫!!』 ネビロス『相手に無限の定義を無理矢理押し付ける…まったく…いつの時代も厄介な者だな。 "原初の存在"は!!』 龍王『………?何だ。』 ???『こんにゃろ〜!危ないって分かってるだろぉがぁ〜!』 シュッ… アルスは何者から投げられたポータルによって転送された… 龍王『横槍…?』 ニア『ここは任せろ!』 龍王『あぁ…?なんかリズムが乱れるな…』 ……… 別の場所に転送されたアルスはNexusと再会する… アルス『Nexus…俺は…どうすればいいんだ… このままじゃ…仲間と親友どっちも失ってしまう…』 Nexus『そう落ち込むな。"また"失いたくないんだろ?自分を信じろ。 "終わり良ければ全て良し"…そうだろ?』 アルス『…………』 ………… 絶大な魔力を醸し出す女性が向かってくる… KKR『何邪…』 ダニエル『ミステウスか…厄介DA…』 ……… 新月『こいつら…無尽蔵のエネルギー…長期戦した所で私が不利になる… いい加減!!』 『冥月』 その瞬間。 新月が刀に禍々しいオーラを放ち巨神達を切り刻んだ… 新月『邪魔しないでくれないかな…? って…』 コロンコロン… 巨神達は2つの石に変わった… ???『また利用させてもらったよ。』 新月『またか…いい加減にしてくれ…』 ……… アルス「アイツ大丈夫かな…」 アルス「そうだ…新月とユキ達!」 アルスはRaid!Boostで跳んでいった… アルス(あれ…おかしいな。新月のとんでもない魔力の気配が消えている?) 新月が戦っていた空間に着くとそこには… 2つの赤い石ころと黒い手袋。それを見てアルスは事を察した… アルス『裏の裏か、遅かった…ごめん………』 涙声でアルスは言っていた… 「俺も”全て失う”のか…?」 地面を叩きながら言った… アルス『終わったよ…なにもかもが…… どうするんだ…Nexus…』 ネクサス『決まってる。フリーレンを連れ戻しにいく…』 『望んでなかったろ?これが起きること。それに、お前一人で解決できる問題じゃない。あの猫と交代してくる…彼奴1人で出来るわけじゃねぇ。』 アルス『そうだなな…全て終わったら知りてえんだ…彼奴らに…”何が起きたか”…』 ネクサス『我儘だな、大分手伝ってやるってのに…聞いてチビるなよ?チビ助…』 アルス『あぁ…!逃げるわけねぇ…』 2つの赤い光が真反対の方向へと突き進んで行った…まるで… _______________________________________ プリズム・フォレストにて… エンドレス『アレス…手を貸してくれて本当に感謝してる…』 エンドレスはアレスの頭を撫でながら言った アレス『私は何もしてない…全て兄上のおかげ』 ビアトリス『その短い出来事のおかげで妾も無事ですわ、アレスちゃん…』 じぇむ『アレスちゃん!』 アレスは静かに照れた… プリズム・フォレストは混沌の王が投獄されてから姿を取り戻しつつあった… バギバギ… ビアトリス『あら…?ネクサスは何処へ行ったの?』 アレス『用があるって…だから…私、ちょっとここに残る…』 ビアトリス『忙しくさせてしまって本当に申し訳ないわ…後でお土産を渡してくるわ…』 __________________________________________________ 第五十六話 俺達のタブー 禁忌の書庫… TWA『またここかよ…』 コズミック『使えるモノと使えないモノ…万物の禁忌が閉ざされてる場所にあるに違いない。 まるで毒みてぇだな…』 スピネル『しかし、困ったな…ここの門番は僕の能力を相殺できるアイツ…。下手に手を出せないね…』 スピネル『能力者の肉体が特別強いわけでもないのに、能力のこなし方がレベル違い… 僕と同じ、概念系統…扱うのは難しい…さすがはビアトリス、天使の根源。古代種なだけある…』 TWA『お前の独り事は結構。』 『…重要なことしか言わんがな。』 ジェネシス『やはり来たか…クズ共め』 スピネル『クズはお互い様さ…』 ジェネシス『お前らとはもう同じにするな。我はもう以前の我ではない。潔く帰れ…』 TWA『それは無理な話だ』 コズミック『ここには俺達の目的がある。こんなにいい機会はねぇ。』 ジェネシスは玉座に座って背を向きながら呟く… ジェネシス『力尽くで来るのか?アホ共め…それじゃあ…貴様らの目的のモノを消すことだって抑止力になるさ…』 _______________________________________ ニアとネビロスは戦っていた 《砲雷・帝拳》 《無限可能性爆裂》 二人は同時に技をブチかます ニア「うぎゃっ!?腕が爆発したぁ…!」 ネビロス『騒がしいやつだなァァ!!耳がイカれちまうだろが!!』 さらに追撃して瞬殺のトドメを入れようとしたとき ニアは余裕の笑みを浮かべた ニア『アッシの役目は終わったにょーん! いでよ!ネクシィ!!』 結界が無理やり破られ、突如現れたのはネクサスだった ネクサス『悪いなニア。囮役にして…』 ニア『へーき、へーき。ネクシィの言葉はいつでも聞くさ!あとは頼んだよ!』 ネクサス『後は任せろ…』 ニアはそれに続いてOKのサインを送った ネビロスには見えていた。先程の者とは段違いのオーラを持っている… ネビロス『ほう…実に興味深い…不完全だが…俺の結界を無理やり破ってくるとはな…』 ネクサス『なんたって俺は”何事にも縛られない者”でね…君と話している暇はない。フリーレンに肉体の権限を戻せ。』 ネビロス『無理難題…なんせ1500億年ぶりの目覚めだからな…生憎だが目覚めが悪いんだ。』 ネクサス『ああそうかい…』 ネビロス『お前のような強者を待ち望んでた…殺しがいがある…』 ネクサス『ウルセェよ…どいつもこいつも俺のことを殺したくなる。俺ってそんなに嫌われてんのか?』 ネビロス『(話が噛み合わん。この時代の者は変わってる…)』 ネクサス『じゃあさ…プレゼントしてやるよ。1500億年後へウェルカム…二度寝すんなよ?ナマケモノめ…』 ネビロス『ありがたいが…口だけ凡夫もいい加減だな…』 《領域展開・虚空共鳴》 また次元が結界に包まれる… ネクサスはどうやら効果を当たり前のように受けていない。 彼の”スカーレット・ブレイク”が発揮しているからだ… ネクサス『お前どこぞの漫画を読んできた…?』 ネビロス『何を言ってんだか…マンガとは何だ…』 ネビロスは掌でネクサスに触れる ネクサスの存在概念ごと消滅させるために… ネクサス『案外速いんだな…』 ネビロス『ああな、つまり貴様の終わりだ…」』 ネクサス『油断するな、俺は後ろだ』 ネビロスは宙に浮かされ、空中から思いっきりキックを喰らい、地面に叩きつけられる ネビロス『面倒臭い事変わりない……無限可能性爆裂!!!!!』 ネクサス『残念だな。ベストコンディションじゃないんだろ?』 《全方向・レッドバレット》 肉体を蜂の巣にされたネビロスはまだ立ち上がるが… ネクサス『真面目に戦ってる暇はない。フリーレンを戻すだけだ…。心配すんな、お前は消さない…大人しくしてろ…』 ネビロス『”制約”か?気に食わねえが…受けるしかねえ…まあ、今回はお前の勝ちにしてやるよ…だが、次は無いぞ…』 バキバキ…パリン!! 結界は再び割れて次元は明るさを戻す。 フリーレンの魂が戻って来たが、意識がない… ネクサスはフリーレンの額にデコピンをしてまたどこかへとつながるポータルへ入った フリーレン『結局どうなった…?周りには何も無ぇじゃねぇか…アルスがいない?消した?それとも逃げられた?』 ______________________________________________________ その頃、世界の外側、いわゆるXenoがいる次元の闘いは終わっていた。(XenoVerse) 目の前のミステウスがロープで吊るされていた… リメル『解きやがれ!!!クソ野郎!!!』 ダニエル『いや、だって君コワイモーン』 勇四郎『にしても、似てるで御座るな…アレス殿にめちゃくちゃ…』 リメル『アレスって誰よ?!』 一匹の犬、シュナウザーが現れ話し始めた スティーヴン『お嬢ちゃんはもしや、ミステウスとなのか?』 リメル『(何だこの人面犬。)…だから何?殺処分すんの??勝手にやれ!!!』 ダニエル『Myスピーカーよりうるさいな…』 ニア『帰ってきたぞー!!!』 ダニエル『こいつほどじゃないがもう一人うるさいやつが来たZE…』 ニア『アレ!?アレス髪染めたの?』 スティーヴン『アレスとは別人だぞ、ニア』 ニア『うぎゃー…なんか恥ずかしぃなぁ…』 _______________________________________________________ ネクサス『アイツは分かっているな…俺がアイツより強いって分かるのに頼ろうとしない。能力面も精神面も成長したようだな… あともうすぐか。』 _____________________________________________________________________________ フリーレン『はあ…どうすべきか…』 この空間には草一本もなく、ただ孤独を過ごすための空間、虚無の空間となっていた フリーレン『俺が間違っていたかもしれない…」 アルスの言っていたことは正しかったかもしれない…奴を止めるタイミングがダメだった…そもそも、本当に殺そうとしていたのか? 考えれば考えるほど頭がパンクしそうだ…』 _________________________________________________________________ ユキはガラス状の球体に閉じ込められていた。ナユタは紫色のキューブとなり、ネクロマンサーは行方不明… 暗い空間で二人の巨神はなにかを待つように立っていた… ユキには涙を流す体力もなかった。ただそこに横たわり、何もかも感じられなくなっていた… ユキ『ア…ルス…早く…』 弱々しい声は球体に包まれていたせいで何も聞こえず、絶望が響くように感じることさえあった… _________________________________________________________ 第五十七話 まるで別次元の強さ… アレスはプリズム・フォレストを離れ、Nexusからテレパシーで頼みを受けていた。 Nexus『アレス…また大変なことになるかもしれないけど、一ついいかな?』 アレス『兄上の頼みなら…全て引き受ける…』 Nexus『ありがとうな。それで、その頼みは… ”もう一人の俺”、アルス=NEOを手伝ってくれないか?ちょっと心配でさ。アイツが死ぬと世界の軸が消滅する可能性が高いから… 相手はフリーレンの親友だったモノ…”次元の根源”と”終焉の根源”』 アレス『うん…アレスが帰って来たら…何してくれる…?』 Nexus『また頭を撫でて欲しいのか?』 アレス『…うん』 Nexus『しょうがないな…後でな。』 ________________________________________________________________ 第五十八話 解放の為の糸口 その頃、次元の根源と終焉の根源はスピネルから命令を受けた。 スピネル『邪魔が居なくなったおかげで計画も最終段階に差し掛かろうとしている。その人間は、最初っから使うつもりはなかった…殺しても構わない』 終焉の根源が剣を抜き、次元の根源はユキを囚えていた水晶を溶かす…。 ユキ『私は…碌でもない人でみんなに迷惑かけた…本当に…』 言葉が発せられる度その声は涙ごもっていた… 終焉の根源は剣を振りかざす、その瞬間 空間の壁がぶっ壊されたかのように割れた… アルスが間一髪、終焉の根源の剣を蹴飛ばした アルス『見つけたぞ…ユキ!!!』 ユキ『アルス…!!!信じてたよぉぉぉ!!!!!!!!!』 アルス『できるだけ離れてくれ…今は感動している暇は生憎ない…』 次元と終焉の根源は命令の邪魔をされたため、アルスを殺す、いや”存在の抹消”に取り掛かろうとした… アルス『起きろ!ヒルベルター!!!』 【ULTIMATE FIST】 顔を思いっきり殴ったが…びくともしなかった… アルス『コイツら、短期間で成長したのかよ!?それは聞いてねえ!!! こうなったら、”アレ”を解放するか…』 アルスはUSBを取り出した… アルス『最近爆死しまくってるから…うまくコントロールできるかわかんねえけど、これが俺のとっておきだ!!!何も起きないでくれ!』 そういうとそのUSBを首にぶっ刺した… またあの黒い怪物の姿へ変異するかと思ったが…どうやらそれはなかったようだ… アルス『あれ…なんともないな…これはもう…開示だな…』 背後から大きな拳が現れてアルスをぶん殴る ガードが間に合わずそのまま吹き飛ばされた 【オートヒーリング】 この特性によりアルスはどのような攻撃を受けても、即座に回復できるようになった またアルスはバールを手に取り終焉の根源の斬撃を受け止める! だが体格の差、人数不利も合間って簡単に受けれるものではなかった… アルスは次元の根源に殴り飛ばされ、更に終焉の根源が追い打ちを掛けるように地面を抉る斬撃を飛ばした 不幸にもその斬撃はユキがいる方向に飛ばされた… アルス『クソッ…間に合わねえ…!!!』 だがその斬撃は真っ二つに斬られて爆発した アレス『大丈夫…?』 アレスは倒れているユキに手を差し伸べた ユキ『あれ、君は!?』 アレス『できるだけ早く逃げて…』 ユキは紫色のキューブを抱えながら遠い所へ走って逃げていった… アルス『お前は…アレスだっけ?』 アレス『兄上の頼み…だから手伝う』 アルス『ありがとな!一人増えたってことで…本番入るぞ…リハーサルは無し。打ち合わせ無しだが連携すんぞ。』 ______________________________________________________ 第五十九話 ???『……ダミーがやられた。結構強いはずだが…』 ???『お忙しい所すみません…報告へ。Nexusという外部の存在が、この世界の運命を何度も変えています。いい方向にも、悪い方向にも…総合的には悪い方向へ…』 ???『なんだそいつは…”アルス=NEO”と同じ存在ではないのか?』 ???『同じだけど、同じじゃない。それと本来、”軸”が決める運命を勝手に変えているという大罪を犯している。彼は”救世主”であるが同時に”大犯罪者”である。』 ???『世界は輪廻する…。ただし、眼の前にあるこの世界では初めての経験…唯一無二だった世界が輪廻した原因で分岐点が生まれ、さらに他の次元と融合を果たしていく。』 ???『これは繰り返される筈だが…”彼”がいる限り、そのサイクルは止められ、いつか”軸”の役割が果たされず、いつか…なくなってしまう』 ???『では、彼を止めに行けと?』 ???『…そうだが、簡単に行ける相手ではないことは確かだ。見くびると消される可能性もある』 ???『奴の居場所を特定しましたが…あまりにも…これは…』 ???『そこの”次元の粒子”は”異質”…彼がこの世界にまた来ることがあれば直ぐにでも迎え撃ちたい』 ???『ま、やるしかないかぁ…』 ___________________________________________________________________ アルス達は死闘を繰り広げていた… 《アルカナム・ヴァイス》 アレスがそういうと、赤いクリスタルの剣が出現した アレス『終焉の根源は任せて…』 アルス『ああ…!!(まだ何も言ってなかったのに、なんで分かるんだ?すげぇ。)』 巨大な漆黒の剣と赤き刃が交わる… パワーと見た目が釣り合っていない… アレスはそのまま剣をぶん回す… 《ディメンション・アンピュテーター》 次元ごと空間を引き裂く斬撃…暗い空間の一部が剥げる… だがそんな攻撃を受けても終焉の根源は耐えきり、余裕を見せた アレス「勿論そうなるよね…だから…」 突如、アレスの背中からクリスタルの翼が大きく開き、頭上の輪は光を一層増していく。 莫大な…無限の魔力を感じる アレスは剣先を終焉の根源に向ける アレス『兄上から教わった剣術…披露させてもらう…名付けて…《Xeno style》』 アルス『(こんなヤベえ助っ人頼んでねぇよ…俺までも殺される…とか考えてる暇はねえ!!!って!?)』』 アルスの脳裏にとある人物…というかガキんちょが思い浮かぶ そいつは…”夢の中に現れたガキ”である… 《アルスの精神世界》 第六十話 "全知全能"のチカラ アルス『お前は…全知全能がどーのこーのの奴?』 エル『忘れてたのかい?僕は全知全能の神、エルだよ…ずっと前から君の中にいるよ君が無意識で”全知全能”のチカラを使えているのはそういうことでね…』 アルス『質問があるんだけど…』 エル『構わないから言ってみ…』 アルス『まずなんで俺の中にいるのか、なんで偶に夢の中に現れるのか、なんで上から目線なんだ…』 エル『私情が入っているな…まあ、それ以外のことは答えることにしよう… まず、僕はもう”前の世界”で死んでいて、意識だけ残されて存在している。自分のチカラが勝手に失われるのはもったいないと感じ、面白そうな君に目をつけた…。”継承”して欲しいんだ…無限の可能性を秘める、このチカラを…』 アルス『なんで俺?俺よりもっとすっげえ奴らはいっぱいいるのに…とくにネクサスとか…』 エル『もしかすると…君は自分自身を過小評価しているのでは?』 アルス『過小評価もどうもこうも、自分がめちゃくちゃ強いとすら思ったことがねえよ。 もっと強い奴らいっぱいいるぞ。ネクサスとか…』 エル『君は周りとの関係に恵まれている…まずは君は”ビアトリスの子”であ…』 アルス『わかったわかった、うるさいうるさい…それだけは話さんでくれ。お前は俺がどのように生きてきたのを全部隅から隅まで知っているってことでしょ?恥ずかしいところもあるから喋らないでくれよ?』 エル『だって、光栄なことじゃん…このマザコン((((((((』 アルス『なんだとぉ!?クソガキィ!!!』 エル『冗談だよ、冗談。君にはこのチカラを扱うポテンシャルがある…それに発想力、戦闘に関するセンスも持ち合わせている。 まさに天力だ!』 アルス『つまりそれって、俺に全知全能のチカラを正式に継いでほしい、そういうことだろ?』 エル『だからそう言ったじゃないか… 君は”人を救いたい意志”が今まさに見えたから声をかけた…タイミングが悪かったけどな…』 エルは石をアルスの手に渡す… エル『僕が消える前に、全て託す…』 アルス『なあ?』 エル『うん?』 アルス『てかお前はどうして死んだんだ?』 エル「そういえば言ってなかった。…変わりに復讐して欲しい…アイツはαGodVer… ツーツー… _____________________________________________________________________ アルス『待てよ…まだ話が終わってないじゃねえかぁ!って…』 アルスは夢から現実へ戻って来たが… 次元の根源に掴まれていた… アルス『ああ、終わった…出落ちやん…』 ザシュ…! だがその巨大な手は一瞬にして切り離された アレス『アルス大丈夫…?気絶してたよ…?』 アルス『大丈夫。何でもないさ。』 アレス『この状況で…何でもないわけがない。(兄上が何かを得た…)』 アルス『うっしゃあ!助けてくれてありがとな!ここからは俺も本気で暴れるぜ!』 次元の根源が腕を再生させて全てのチカラを放出しようとする。危険を感じたからだ… それに共鳴するかのように、終焉の根源の動き出す… キュイーン… 終焉の根源の胸から裂け目が現れ、次元の根源の周りは概念が融解するオーラが出現する アレス『私が全力で叩き込むから…それに続いて欲しい…』 アルス『勿論だ!!!』 ____________________________________________________ 第六十一話 終焉の根源がエネルギーをチャージしながら暴風を発生させ、次元の根源は手を地面に突き刺し、プラズマを発生させる… アルス『ヤべえのが来るぞ…気をつけろ!』 アレス『大丈夫…』 《ジャーミネーション》 巨大な赤いクリスタルが芽生え、戦場を囲んだ… 0イデム・リプロダクション0 アレス『なるほど…奴らは…このままだと世界を終わりに誘い込み、滅ぼす…。 だけど同時に魂の結合に緩みが一瞬だけ、確実に…どうする。兄上』 アルス『俺が分離させる…アレスは手伝ってくれ』 アレス『うん…分かった…隙をつくる...』 アルス『できるかは知らねぇ…だけどアイツらの魂はフリーレンとの絆で固く結ばれてた… アイツがいないと…動かすことは無理だ…』 アレス『兄上。もう時間がない…』 アルス『あぁあ!!!気まずいけどやるしかねえ!!!許せぇ!フリーレン!』 アレスは《アルカナム・ヴァイス》を片手に持ち、飛んで加速しながら2つの根源の方に突き進む… 発生するプラズマを避けながら剣を振り、自分を追跡していたレーザーを消滅させる 終焉の根源の背後に回り込み、神秘の万力で突き刺す。終焉の根源の鎧が貫通され、倒れ込む…。アレスの《アルカナム・ヴァイス》は使用者が触れていないときは物凄い”重さ”が発生し、他者が持つことは不可能とされる… (今の使用者はアレス。ということはアレス以外の者が触ったら重さが発生する。) その重さが終焉の根源を押し潰す… だが、アレスも次元の根源から渾身の一撃を受けてしまい、地に叩き伏せられた! アルス『一か八かだな…やるしかねぇ…』 アルス『フリィィィィ!!!!!レェエエエエェェェェェエエエエン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』 _______________________________________________________________ そのとき、フリーレンは… フリーレン『なんでアイツが俺を呼んでいるのか…?それに…神王とヒルベルターの気配がする……。そうか…悪かったな、親友よ…直ぐに駆けつけてやる。』 _____________________________________________________________________________ アレスはもう一本の《アルカナム・ヴァイス》を出現させ… 《ディメンション・アンピュテーター》 シンプルが故にこの技は次元、空間を引き裂いていく… 次元の根源の体が眩しく発光し始める。 瞬間。アレスは終焉の根源に刺さっていた”剣”を取り、二刀流となり…翼を広げて宙に舞う… アレス『兄上の頼みには…絶対に応える…必ず!』 2本の剣が赤いオーラを放出し、更に辺りの空気を赤く染めた… アルス『…なあ、来てくれよ……』 バコーン! その言葉に答えるかのようにフリーレンが現れた…! フリーレン『自分を必要としている声に耳も傾けられねえって…最高神失格だよな?”親友”! 大丈夫だ…俺が来たからには…誰もヤラセはしねぇさ…』 アルスは涙をこらえた… アルス『あぁ…!』 アレスは赤い魔法陣を空に浮かべ、光の柱を形成し、詠唱する… 『《LUXCOLMNACSIS・WORLD・TRIGGER》』 魔法陣から現れたのは、巨大な赤いクリスタルの槍だ… 終焉と次元の根源は抵抗をしながら数々の宇宙を滅ぼす… 『《OMNIA・JUDGEMENT・LANCE》』 終焉の根源と次元の根源は避けようとするが…アルカナム・ヴァイスがそれを許さなかった… アレス『今…!いける!』 アルス『久しぶりのタッグだな…!』 フリーレン『そうだな…!いくぜぇぇぇえ!!』 アルス&フリーレン『目を覚ませ!!!!ヒルベルター!!神王!!』 ∀《EMPYREAM・SPHERE》∀ 二人のチカラが合わさって光球となり、根源を包み込む… 2つの根源は咆哮を上げ、魂から切り離される… 巨体が塵となり、消滅しようとしていた… アレス『逃げないで…』 アレスは”ソレ”に触れると、ブラックホールのような型となり、物体化した… ヒルベルターと神王は地面に伏せて倒れ、気絶していた… アルス『今度こそ…本物だな……』 フリーレン『まただったら…本当に無事で良かった…』 アルス『無事で良かったな…って…!?ユキ!!??忘れてたァァァァァァ!?』 アレス『それなら大丈夫…プリズム・フォレストに飛ばした…もう安全。』 …………… 第六十二話 創価 ゴンゴンゴン… 混沌の王『俺としたことが…油断した…』 混沌の王が姿を変える… 虚無の王『次は……誰かな…』 ……… アルス『いつの間に?ま、ありがとな。サンキュー☆』 アレス『早く逃げて…何かが来る…今すぐに…』 フリーレン『いや、俺達も…戦うに決まって…』 アレス『早く…!』 アルス『フリーレン、従おう。俺達は足手まといになるかもしれんし…。ヒルベルターと神王を抱えて安全な場所へ……!』 フリーレン『だな。ウゲッ…!』 アレスはフリーレンとアルスをポータルへと押し飛ばした… 何かが”無限の速度”で近づいてくる… アレスは即座に戦闘態勢を整える が… 無限のスピードに敵えるはずもなく”何者”かによって腹に手刀を喰らってしまった… アレス『うっ…速っ…』 ???『先程、異質なエネルギーを感じ取った…。この世界には存在してはいけない存在…ミステウスか…お前も"Xeno"か… 妖気で丸わかりだったぞ…』 アレス『誰…?』 ゼロ・ブライト『俺はゼロ・ブライト。お前らを消しに来た…まぁ…そんなんどうでも良いと思うがな…』 アレス『予想外…また敵ができた…』 そう言うとアレスはまた《アルカナム・ヴァイス》を取り出す… ゼロはまた攻撃を仕掛けたが、スピードが適応されてしまった… ゼロ『なかなかだ…だがな好き勝手してもらっちゃあ困るんだよ…言え。目的はなんだ…』 アレス『もう済ませた…だからもう…戦いたくない…』 ゼロ『そうか…残念だが、存在抹消の命令がもう既に出されている。ここで引くわけにはいかない…(質問に返せよ…)』 《ZERO・DRIVE》 無と無限が交差しアレスを消そうとするが… 『イデム・リプロダクション』 『ZERO・DRIVE』 アレスも同じ技を披露した ゼロ『ただのコピー能力じゃなさそうだな…まさか…』 アレスのその能力は相手の魔力を理解し、技を真似るもの… アルカナム・ヴァイスで一突きするが簡単に躱され背後を取られる…。 ゼロ『隙だらけだぜ…』 アレス『しまった…!』 ゼロ『じゃあな…消えてもらおうか…』 ゼロがアレスの存在を消そうとするが… ネクサス『させねえよ…誰の命令で…』 《DEATH・DISTORTION》 避けられず、ネクサスの一撃をもらってしまった… ゼロ『油断した…なかなかいい攻撃…いいじゃないか。』 アレス『兄上…!』 ネクサスはアレスの頭を撫でる 嬉しいのか? ネクサス『よくやった……危険だから早く帰りな、お前の責任ではないし…後は俺がやる。』 アレスはその言葉に従った… ゼロ『現れたか…』 ネクサス『お前…俺の妹に簡単に手ェ出せると思うなよ…俺が居る限り妹には手出せない…』 ゼロ『妹?…フッ。笑わせるな。』 _____________________________________________________________________ 第六三話 戦死 プリズム・フォレストでの出来事 アルスとフリーレンはビアトリスたちとはまた別の場所へと転送されていた… ユキ『きゃっ!?』 アルス『…よかった。まずはユキを救えた…』 フリーレン『”まずは”ってどういうことだ…?』 フリーレンはアルスのトレンチコートのポケットに突っ込まれた”黒い手袋”を見て察した… フリーレン『あ〜…ごめんな…アルス…俺が時間を無駄にさせてしまって…本当に…』 アルス『仲は取り戻せたが…この件に関しては許しきれてないからな…だけど、コイツらを救ったと同じ、新月を救おうぜ!』 フリーレン『ありがとな…でもお前、混沌のチカラはネビロスに奪われてしまったんじゃ?』 アルス『大丈夫☆なんか”新しい能力”を手に入れてしまったようでな!あっはっは!』 ユキ『話してる途中失礼だけど…アルス君…ナユタが戻らないの…』 アルス『そのキューブは…ナユタ?』 ユキ『自分のチカラが使えたから何度も時を巻き戻そうとしたけど…なにもできなかった…』 アルス『また、キューブの状態になってしまったのか…』 ユキ『また、って…?』 アルス『ナユタと出会ったのは複雑なもんだよ…ナユタはもともとそのキューブの状態だったんだ…。で、そのキューブに俺が触れてなんかすごい反応を起こして姿を変えた…。どうやらそのキューブは触れた者を再現する性質を持っていたが、当時の俺は混沌のチカラを所有していたせいで完全再現もおろか、性別までが違っていた…そっからいろいろあって俺はナユタに名前をつけた…』 ユキ『これが本来の姿ってこと?ならまだ大丈夫…じゃ?』 アルス『残念だけど…俺がこのキューブを変化させたのは”奇跡”だって…前ナユタが言っていた…。しかもその特性の効果一度きり…致死量の攻撃を浴びるとキューブに戻ってしまうようだ…』 アルスは泣いていた…なぜなら、今まで双子のようだった、ユキを守ってくれたナユタはもう戻せないから… アルスにとっては大事な仲間だった… ユキ『……嫌だよ…そんなの…』 当然ユキも泣いた… アルス『こんな別れ方になるとは…思いたくもなかった…あんまりだから… でも、死んじゃいない…。この姿に戻ったってことは、まだ取り戻せる余地がある…』 ユキ『本当…?』 アルス『”どっかの誰かさんの言葉でね”…まだ終わっていないのに諦めるのはよくない。1本の糸口を見つけられなくても諦めねぇ…』 ユキは涙を拭った ユキ『うん…!』 フリーレン『アルス…コイツらの責任は俺の責任でもある。どうか、許してくれ…必ず救う方法を見つけるから…』 アルス『…嫌だなー、最高神が頭下げるってのは、らしくねえぞぉぉぉぉ!』 フリーレン『本当にお前ってやつは…』 ……… 白い空間では… ネクロ『…何処だ…ここは…生命の鼓動がしない…』 何処からか咆哮が聞こえる… ネクロ『何だこの音…って…』 ズガガガガガ!! 前の方から咆哮が聞こえた瞬間、空間が一瞬にして塵と化した… 塵と化したのも束の間、 《クロノ・レクイエム》 ネクロ『っ…!!』 闇の空間へと化した中での斬撃、打撃… ネクロ『間違いなく当たったら死ぬ…』 ネクロは軽々と避けていく… ネクロ『久しぶりかな…これを魅せるのは…』 長い銀髪は星の光を編んだように煌めき、瞳は金色で時計の針のように常にゆっくりと回っている… 白銀と青の女神装束を纏い、背には光と歯車の紋様が浮かび、彼女の姿が完全に見えた瞬間、時間が静止した… 禁忌の幻龍『………只の凡夫ではないようだ…』 ???『只の凡夫に見えるのも納得がいく…』 Cronos=Memoria『さぁ…やろうか。』