「あなたがたの演奏を、心待ちにしておりました。」 コンセプト:躁鬱病(双極性障害) 1.夢、情熱 彼はまず、あの魂の病、あの情熱の熱病、あの憂鬱、あの喜びをわけもなく感じ、そして、彼が愛する彼女を見る。 そして彼女が突然彼に呼び起こす火山のような愛情 胸を締めつけるような熱狂 発作的な嫉妬 優しい愛の回帰 厳かな慰み 2.舞踏会 とある舞踏会の華やかなざわめきの中で、彼は再び愛する人に巡り会う 3.野の風景 ある夏の夕べ、田園で、彼は2人の羊飼いが「ランツ・デ・ヴァッシュ」を吹き交わしているのを聞く。 牧歌の二重奏、その場の情景、風にやさしくそよぐ木々の軽やかなざわめき 少し前から彼に希望を抱かせてくれているいくつかの理由がすべて合わさり、彼の心に不慣れな平安をもたらし、彼の考えに明るくのどかな色合いを加える。 しかし、彼女が再び現われ、彼の心は締めつけられ、辛い予感が彼を突き動かす。 もしも、彼女に捨てられたら…… 1人の羊飼いがまた素朴な旋律を吹く。 もう1人は、もはや答えない。 日が沈む…… 遠くの雷鳴…… 孤独…… 静寂…… 4.断頭台への行進 彼は夢の中で愛していた彼女を殺し、死刑を宣告され、断頭台へ引かれていく。 行列は行進曲にあわせて前進し、その行進曲は時に暗く荒々しく、時に華やかに厳かになる。 その中で鈍く重い足音に切れ目なく続くより騒々しい轟音。 ついに、固定観念が再び一瞬現われるが、それはあたかも最後の愛の思いのように死の一撃によって遮られる 5.ヴァルプルギスの夜の夢 彼はサバトに自分を見出す。 彼の周りには亡霊、魔法使い、あらゆる種類の化け物からなるぞっとするような一団が、彼の葬儀のために集まっている。 奇怪な音、うめき声、ケタケタ笑う声、遠くの叫び声に他の叫びが応えるようだ。 愛する旋律が再び現われる。 しかしそれはかつての気品とつつしみを失っている。 もはや醜悪で、野卑で、グロテスクな舞踏の旋律に過ぎない。 彼女がサバトにやってきたのだ…… 彼女の到着にあがる歓喜のわめき声…… 彼女が悪魔の大饗宴に加わる…… 弔鐘 滑稽な怒りの日のパロディ。 サバトのロンド。 サバトのロンドと怒りの日がいっしょくたに。 (:引用