生まれた頃から目が見えず、親に捨てられた少女を拾ったのは心優しい少年とその家族だった。少女は少年の義妹として育てられ、温かい家族の温もりで捨てられた悲しみは徐々に薄れていった。────────────────── ある日、大きな災害が街を襲った。運良く生きながらえた少女は手探りで家族を探すが、その手に触れたのは生暖かい液体と生気のない肉の塊だった。現実を受け入れられない彼女は暴走し、ねじれた心は虚像の光をつくり歩みだすのだった。