「マジックの時間だ!」 そう言いながら、貧しい子供達の笑顔を絶えさないとしてきた男がいた。 「すごーい!」 「これ、どうやったの?」 「ふふん。それは秘密だ子供達。」 そうやって、彼は毎日河川敷に来て子供達を笑顔にしていた。 が、旧大陸陥落の日。 子供達の笑顔はもう見れなかった。 「…はは。リーダー、こりゃもうダメじゃねえか?」 もう、彼の目に子供達は映っていなかった。 その津波は、笑顔も、大陸も消し去った。 最期の時に彼は見た。 その津波の中に、1人の人間がいたことを。 旧大陸陥落日記2/8 現在、彼の石像は中央地区バンベヌス区の酒場に飾られている。