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【ピアノのマジックメロディー】音乃風 奏

名前:音乃風 奏 種族:人間 立場:過去からの旅人 ───────────────── 音乃風 奏の短編小説 「うーん、ここは...?」  周りを見渡すと見覚えのない建物が立ち並んでいた。美しい工場街にも見えるし、数千年先の近未来の用にもみえるその町並みは到底私たちの住む世界の物ではなかった。 「やあ、気がついたみたいだね」  少し緑がかった髪の青年が言う。 「え、あ、はい。」  まだ少し混乱気味の私をみて、青年は言う。 「大丈夫、少しリラックスしよう。深呼吸して、、」 言われるがまま、深呼吸を行う。少し金属臭い。 「さて、少し落ち着いたかな。僕は星守 響。ヒビキって呼んでくれ。」 「スゥー、はい、わかりました」 「それで、ヒビキさん、ここはどこでしょうか。私はなぜここにいるのでしょうか?」 「ま、まぁ待ってくれ。1つづつ答えてくから。」  そう言うと彼は1つの紙の束を私に差し出した。 「多分ここには君の知りたいことのほとんどが書いてある。一応、確認していこう。」 「まず、『ここはどこ?』だね。ここは、君のいた世界からだいたい4、5千年先の未来だよ。そして、その中の歯車王国創造市街地が、今君がいる場所さ。」 「あの、少しきになったのですが...何で私は未来に飛ばされてるのでしょうか?私、何かおかしなことでもしちゃったんでしょうか?」顔が自然と青ざめていく。もしそうだとしたら、これは何かの罰なのか、はたまた偶然なのか、それ以前にこの状況を理解できてないのか、それは彼女自身にもわからなかった。 「えーと、『君が未来に着た理由』だね。ちょっと待ってね、こちら側の見解として、タイムマシンの誤作動だと予想してるよ。まぁ、君含めて4人も巻き込んでしまったのは申し訳ないけども...」 「帰ることはできますか?」 私はヒビキさんに問いかける 「多分、無理じゃないかなぁ。過去から未来に行くことは何度も成功してるんだけど、未来から過去に飛ぶ方法はあるっちゃあるんだけども...不確定な事も多いし、何よりも一度も成功した事がないんだ。申し訳ないけども、この世界で生き延びて貰いながら、成功を待つほかないんじゃないかなぁ。」 「そんな...」 「何を気を落とす必要はないさ。この世界には「魔法」があるよ。時を渡るときにいくつか、使えるようになってるはずさ。最悪、ここを拠点にすれば、衣食住には困らないよ。」 「わかりました、少し怖いけど...頑張ってこの世界に留まろうと思います。帰れる保証ができたら、教えてください」 「わかった。それじゃ、頑張って」 響はそうやって私を送り出した。