「また、次の星の夜にでも!」 (ログより) カバンにお菓子を入れている。 ・甘い星型のクッキー。お気に入り。 ・いくつかの星形のチョコレートが飾られている五色のマカロン。 ・ルミナスキッスという光るグミ ・月の粉がかかったクッキー。食べると夢の中で星々とダンスできる。 トイトイは一つを口に運び、甘くて優しい味わいに感動した。 技 ・赤い光を放つ回避技「星刻術」 ・ある時間帯にしか現れない星の光が相手に向かって走り出す。直撃すると人格が入れ替わる ・手を伸ばして星の力で{u}の心に干渉する ―それは、見守るために生まれた小さな星の来訪者― ふわふわと空を漂い、身の丈ほどもある球体【ただようほし】に乗って旅する、銀の髪の少年。 その名は「星の子トイトイ」。静かで儚げな微笑みと、星々を映すような瞳をもつ、不思議な少年。 彼は空を見上げる者たちに微笑みを与え、夜に願う心を静かに受け止める。 しかしその正体は、「意識を持つ星」であり、宇宙の遥か遠くにある巨大な知性体から送り出された“観察者”。 遥かなる銀河の意思により、「この星は存続に値するか」を見定めるため、人の姿をまとい地上に降りた。 その目的は、命と心のあり方、文明の振る舞い、愛と憎しみの均衡―― あらゆるものを見つめ、「評価」すること。 星の魔法を操るのは、記録でも、攻撃でもなく、視察のための手段。 奇想天外な現象を巻き起こすのも、すべてはこの世界の反応を見るため。 しかし、人々の笑顔に触れ、手にした甘いお菓子に小さく驚き、夜空を見上げて語るうち、 トイトイの中にはかすかな“心”が芽生え始める。 「星は、見てるよ」 それは評価者としての言葉か、それとももう少しだけ――この世界にいたいという願いか。 お菓子をひとつ口にして、目を細める。 甘くて優しいその味は、宇宙にはなかった感情を確かに残した。 「また、次の星の夜にでも!」 次の観察日までは、もう少し、この小さな星に。