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篠良 日々希

眠る時、いつも同じ夢を見る。 バスの席に座って景色を眺める夢…いつも決まって前から13番目、右窓側の席だ。 少しお粗末で固いシートに座り、窓の外で街灯が通り過ぎるのを眺めているうちに、眠りにつく。 眠りから覚めると、いつも目的地だ。 まだ眠っている身体を起き上がらせて、午前5時の薄暗い空の下冷え込んだアスファルトを踏み締める。 目を細めて、まだ眩い光に目が慣れないまま真っ直ぐに歩く。 行きたかった場所に、来るべき場所に来たのに。 やっとの思いで到着したのに、いつもそこで目が覚める。 いつもの路地裏、ゴミや湿気が多くてとても人の住むべきではないところ…現実に引き戻される。 近くのゴミ箱を漁って食料を、雨が降ったのなら身体を洗い、近くを通りがかった人間がいれば襲い掛かり、強奪する。 生きるために必要なものを。 オレはそんな生活を繰り返していた。 ……だから、あの人に会えたのかもしれない。 人生を変えてくれたあの人に。