エクゾス大陸のルノーブ王国の片田舎にあるエルオン村。そこには元天才飛行士のグレンとその養女の幼女リッピーが飛行船の整備工房を構えていた。とはいえ、飛行船などめったにみない田舎の村なので主な仕事は農耕器具その他の整備だったが。 グレンはその昔、天才飛行士と呼ばれたが、飛行船を墜落させ仲間を殺してしまった辛い経験があり、その事故がトラウマとなり飛行士をやめていた。 そこに領主である貴族ヘキン伯爵が13人衆の一人獅子頭のベロルを携え連日来るようになった。伯爵はグレンを召し抱えようとしたが断ったので立場を解らせるために嫌がらせしていたのだ。 そこへトレジャーハンターの少年、ゼオンがやってきた。古代遺跡で飛行船を手にいれたゼオンは飛行士を探してるのだと言う。グレンは自らのトラウマから断ったが、グレンを尊敬するリッピーは再び立ち直ってほしい一心でゼオンに事情を説明した。そこへベロルがやってきて工房を壊そうとしたのでゼオンが撃退した。 逃げ帰ったベロルが盗み聞きしてた飛行船の話を報告すると伯爵は我が領地にあったモノだから飛行船は私のモノだと言い出した。そして飛行船を手に入れるため13人衆と施設軍を動かしエルオン村を滅ぼすために飛行船を持ち出し砲撃を開始した。伯爵は田舎領主である事に満足しておらず、飛行船を手に入れ艦隊を編成し国王に力を見せ付け中央に返り咲くつもりだったのだ。 そんな中、大剣携え単騎特攻するゼオン。しかし、絶え間なく砲撃を喰らい空を飛ぶ飛行船には手も足も出ない。その時、リッピーに説得されたグレンが立ち上がった。ゼオンの飛行船を飛ばしヘキン伯爵の飛行船に節弦し乗り込む手助けをしたのだ。その結果、ヘキン伯爵の飛行船は炎上、落下し大破した。ゼオンは炎上する飛行船から伯爵を助けだし、今後おかしな話を聞いたらいつでもぶっ飛ばしに来るぞと脅した。13人衆を失った伯爵はすっかり怯え戦意喪失した。 その後、ゼオンはグレンを再び飛行士としてスカウトしてきた。ゼオンの目的を遂行し終えたら飛行船のオーナー件を譲ると言う破格の条件付だ。グレンは炭酸水を好きに飲んでいいならとの条件を付けて首を縦に振った。 若いのに生意気にもエクゾス大陸一のトレジャーハンターを気取るゼオンの実力と心意気が気に入ったのだ。 以来、グレンとリッピーはトレジャーハンターゼオン一味となった。グレンにとってのゼオンは資金上のボスであり、いつどこにいても飛行船を操船して迎えに行く大切な仲間となったのだ。 #ここで言う炭酸水とは炭酸の入った酒のこと。竜の夢、竜の顎のように竜の○○のような名前の炭酸水がエクゾス大陸各地にある。 #グレンはパイプ煙草も愛飲している。 グレンの養女三姉妹 その昔、グレンが墜落事故を起こした時に亡くなった飛行船のクルーの娘達を養女として引き取った。3人とも家族想いでグレンに対し感謝の気持ちを抱いてる。 墜落事故のトラウマから昼間から炭酸水飲んだくれてろくな仕事もないグレンのせいで家計を助けるために3人とも働いている。 エイプリル/長女。一人称は私。グレンをおじさまと呼ぶ。慈愛に満ちておりマリノス島海軍でヒーラーをしている。事故死した実の父がマリノス海軍で働いていたからだ。こうなるまでにはグレンに父を奪われた憎しみをぶつけた時期もあり三姉妹で只一人衝突もした。グレンの事は愛憎併せ持つ男の人として意識しているがニカの事もあり、上手く隠してる。軍に入ったのは家族のためだが、グレンと距離を置くためでもあった。 ニカ/次女で元気なメガネっ娘。一人称はぼく。グレンをおじさまと呼ぶ。明るくお茶目なトラブルメーカー。グレンの役に立ちたくてお手伝いをするうちに機械の修理が得意となった。今はマリノス島海軍で技術者をしている。露骨なのでグレンが好きな事は隠せておらず姉妹にはバレバレなのだが、本人は誤魔化せてると思ってる。機械の修理より大の発明好き。 リッピー/三姉妹の末っ子の養女。一人称はリッピー。舌っ足らずでおしゃまな性格。整備工グレンの二番弟子。グレンの事は仕事の時は師匠、プライベートではおじさんと呼ぶ。事故当時まだ赤子だったので実の親の記憶が薄く、グレンを父の如く慕ってる。仕事で不在のおねぇちゃん達に変わって助手として護っているつもりだ。 師匠の事は本気出したら凄い人だと信じてたので師匠を変えたゼオンには感謝している。トレジャーハンターゼオン一味となってからは、柄の悪い仲間のせいで中々の毒舌家となった。