プロフィールは工事中! 「つまり、空隙渡りを強化したいと」 「元々アンタのワープ技の劣化コピーなんでね。餅は餅屋ってことで、色々やり口のヒントに出来ればって思ったんですけど」 胡散臭い白衣の男……佐々間伊織はそんな私の言葉を聞くや、鼻で笑いつつ返してくる。 「その空隙渡りのやり方が一番異常なんだがね。魔力量が足りないからってとんでもない無理をしてるのが今の状況なのは理解してるかい?」 私からすればあんな自由なワープが出来る方が異常だ。空間を好き勝手歪める変態が人様の苦肉の策に、なんて言い草だ。 ……と、言いたいところを抑えて話を続ける。 「だからこそ聞いてるんですよ。飛べるタイミングが限られてるから反撃されやすくて。『いつ飛べるか』がわかれば、後は『どこに飛ぶか』だけでしょ? 空隙渡りを頼みにするとそれだけで戦局が受け手になりがちなんです。折角一気に攻め立てられるだけの力なのに!」 そう言ってみると佐々間は一瞬面食らったような顔をするが、すぐに苦笑いを浮かべつつ向き直って来る。 「そう簡単に僕の十八番を奪われてたまるかよ。君は「風と雷」、僕は「亜空間」、それぞれに能力の適性があるのに、君だけが例外なんてことは無い。まさか己を知らぬとは言うまいな?」 「柄にもなく真っ当に諭さないでください」 「柄にもなく適当言うからねぇ…」