「誰か俺を殺してくれ！」 …などと彼は思っていない。思うことすらできない。脳すらも「不変」だからだ。 後天的に能力を貰った組。「働きたくない」と能力申請書には書いたつもりだったが文字は掠れ、「動きたくない」と認識された。 因みに強くはない。「勝利条件のすり替え」や「元からいなかった事にする」、「一方的に勝ちを宣言」など汎用性の高い能力なら無抵抗なので簡単に勝てる。 正攻法だと、「〇〇ダメージを与える」みたいな攻撃だとあくまでHP自体は100となってるようで倒せる。 フドウは便宜上の呼び名。バトラーの世界に来た瞬間から一切動かないので、彼の名前を知る術は無かった。 何一つ影響を受けない彼は光すら全て反射してしまい、どんな姿なのかさえ分からない。体格から恐らく男性ではないだろうかと推測されている。 バトラーの出現地点で固まってるものだから、世界の入り口を彼1人のせいで増やすハメになった。元の入り口は使えないままなので、今でも彼の撤去…もとい彼を倒せるバトラーをジャッジは募り続けている。 「誰か俺を殺してくれ！」などと彼は思っていない。…もっとも、魂とかいうものが存在するなら話は別だが。