嘗て王立魔法學園に在籍していた天才少女…の霊。享年16。 本人はちょっとしたミスだったなーとか思っているが、割と凄惨な事故で亡くなっている。 嘗てはハイデルヴェルク市郊外の、少し昏い森の館に住み霊魔法の研究をしており、現在もその館に留まり楽しく研究を続けている。 両親は共に王立魔法研究開発所の研究者であったが、リオーラが幼い頃に実験の余波で亡くなっている。常識や倫理観を教わる前に、幼くして両親を失った天才研究少女は、火葬されて骨だけになった両親をも研究に使った… そして常識を知らぬリオーラは、館で独り研究した。 そんな彼女の天才性と危険性を知った王立魔法學園は、彼女の保護を目的に學園へ招待する…が。 倫理観の希薄な彼女は危険を省みず研究に没頭。生来のおっちょこちょいな性格も相まって、大小様々な事故が多発。流石に學園も庇いきれず、他生徒の安全を確保すべく1年も経たず退學となった… そして遂に──凄惨な事故は起きた。 リオーラの発生させた死の霧は、館の周辺数ヶ村を巻き込み、1年経っても未だ晴れざる死の森へと変貌させた。 リオーラ本人も死亡したが…やはり常識を知らぬ彼女。自らの遺体すらも研究に利用した… 突然発生した死の霧地帯に国は危機感を持ち、数度にわたり調査隊を派遣していたが、隊員の殉職が相次ぎ、現状近付かなければ危害は無いため、一帯を危険区域に指定し、立ち入りを禁じた。 リオーラ本人は事の重大さをあまり理解しておらず、"お友達"がどんどん増えて嬉しいな!くらいに思っている。 少女の霊は笑う。彼女の背後には2体の大きな骸骨霊が見守っている。1年前から突然増えた沢山の"お友達"と、今日も彼女は楽しく研究する…