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勇者チャーリー&晶天使デカエル

チャリで帰る天使達です。補正の塔に登り、1階以外の要素を詰めてみました。よろしくお願いします。 チャーリー:天魔大戦を勝利へ導くとされる「勇者」の家系。反抗期だったが勇者家に伝わる教育法ですっかり折られてしまった。価値観が反転し、勇者の家系が最優先、女性を「勇者の血筋に相応しいか」でしか見れなくなっている。そこ以外は好青年。 デカエル:100年続く大戦争「天魔大戦」を止める為に遣わされた天使。チャーリーからデリカシー皆無のプロポーズをされている。戦争を終結させるのは勿論人類の平和の為ではあるが、戦争と共に「勇者」を終わらせることで悪癖が無くなったチャーリーを夢想することもある。 「……いよいよだね」 「ええ。おそらく、明日が開戦になるでしょう」 「絶対に勝とう」 「はい。負けは、許されませんから」 「…それでさ、考えてくれた?」 「ダメです」 「ダメかぁ〜〜っ!」 「当然でしょう。何ですか、“貴女ならきっと素晴らしい勇者の子を産める”って」 「いや、真剣な話だよ。俺という“勇者”に万が一があれば、人類の存亡に関わる。そのときに備えて、血筋を残しておくのは必要なことなんだ」 「そういう話じゃないんですよ」 「でも、重要なことではある」 「……はぁ。いいですか。そういうのは、“私”をちゃんと見て、一人の女の子として、好きになってから言ってください」 「……」 「私たち、命をかけて一緒に戦ってきました。それは“勇者の両親としてふさわしいか試した”んじゃない。戦友として、信頼して、ここまで来たんです」 「……そう、だな。そうだった」 「私は、誰かの“未来のための手段”じゃない。“今、隣にいてほしい”って思ってくれる相手に、大切にされたいんです」 「……」 「だから、私の答えは“ダメ”。でも――“これからに期待”って意味のダメですから」 「……はは。わかったよ。よし、心残りも吹っ切れたし、今日は寝るか!」 「もう!ちゃんとわかってるんですか?切り替え早すぎです!」 「……くく」「…うふふ」 「「あはははは!!」」 「……勝とう、絶対に」 「ええ。絶対に、です」