生まれてきた理由を探す旅の中、幾つもの出会いと別れがあった。 友ができた。愛を知った。涙を知った。 何かを知るたび、真っ白だったキャンバスには少しずつ色が増えていった。私の世界は色彩に満ちていった。 ───────────────────── 長い、とても長い旅路の果てに、私はひとつの答えに辿り着いた。なぜただの人形に命が宿ったのか…それに対する解答はこの世界のどこにも存在しなかったが、ただ一つだけ分かったことがある。 「私は、愛されていた────」