アリシアは、数々の敗北と喪失を繰り返す中で、ひとつの答えにたどり着いた。 「弱いからこそ、人は傷つき、奪われ、絶望するのだ。」 かつて守るべき民、仲間、師…全てが彼女の力不足によって失われた。ならば、誰よりも強くなれば悲劇を繰り返すことはない。弱さを捨て、強さを極め、進化し続けることで、世界はより良くなるはずだ。 しかし、その信念はやがて歪み、彼女はこう確信するようになった。 「弱者に生きる価値はない。強さこそが唯一の絶対。ならば、私がこの世界を導くしかない。」 今のアリシアは、かつての仲間すら「進化できないなら不要」と切り捨てる冷酷な覇王と化してしまった。彼女の前に立つ者は、強者か、それとも淘汰されるべき存在か。その答えを決めるのは、ただ彼女の剣のみである。