【星海の使者】セリア・ヴェール

年齢：120歳（ルミナリア人の平均寿命は500歳）、地球人の18歳から20歳に相当する若さ 性格：共感力が高く、家族を求める情熱と平和への信念を持つ アルターバース星核ラボの調査員、さまざまな惑星を巡り家族の手がかりを探している。 惑星グラディオンの襲撃による惑星ルミナリアの滅亡を生き延びたセリアは、家族の手がかりを求めてアルターバースへ加入する。 〜〜〜 ルミナリア人について 出身惑星 • ルミナリア：光る海洋惑星。豊かな自然と共鳴儀式を重んじる平和的な文明。 外見的特徴 • 性別による触手の色： 　- 男性：青色 　- 女性：桃色（例：セリア・ヴェール） • 触手は感情によって色が変化（喜び＝黄色、怒り＝赤、悲しみ＝紫、リラックス＝緑など） • 触手の一部が発光し、感情や共鳴に伴い輝きが変化する。 ・人間的な部分の腕力は弱いが触手は万力のように力強い 【文化・価値観】 • 強い倫理観を持ち、自己犠牲はあっても他者を犠牲にすることを嫌う。 • 争いを避け、共存と調和を何より重視。 • 「共鳴」を通じて絆や情報を分かち合う独特の精神文化を築いている。 【言語】 • ルミナリア語は言語というよりも共鳴波（光波＋音波）の複合的伝達手段。 • 声帯から発する歌のような旋律と、体表の発光が感情や意味を同時に伝える。 （他キャラクターとの会話は星核ラボで作られた自動翻訳機がサポートする。） 〜〜〜 透き通った海と桃色の珊瑚礁が広がる、穏やかな午後だった。 潮風に揺れる水草の上で、セリアは小舟に腰を下ろし、手元の網にかかった小さな貝を外していた。 遠くで聞こえる波の音も、空を渡る鳥の鳴き声も、いつもと変わらない はずだった。 だが、その瞬間。 音は低い唸りから耳を裂く轟音に変わり、海面がざわめき立った。 空の彼方から、無数の黒い艦影が現れ、焼き焦がす光線を放ちながら降下してくる。 セリアの触手が無意識に紫へと染まる。 「……侵略艦隊…！　なぜ、ここに……！」 大気が熱で歪み、遠くの都市が炎に包まれていくのが見えた。 防衛艦の飛翔音が重なるが、その数は圧倒的に少ない。 平和を重んじ、他者を傷つけることを拒み続けたルミナリアの人々に、戦いの準備はほとんどなかった。 セリアは網を放り出し、小舟から飛び込み、海中へ潜った。 水の冷たさすら、肌を刺すように鋭く感じる。 海底の避難路へ向かいながら、胸の奥で何かが崩れていく音を、彼女ははっきりと聞いた。 〜〜〜 海底の避難所は、崩落寸前の岩壁の奥にあった。 水中灯がちらつき、避難民たちのざわめきと遠くの爆発音が交互に響く。 「セリア、これに乗ってくれ！」 老整備士が指差したのは、狭い格納庫の隅に置かれた一人乗りの脱出ポッドだった。 「……なぜ家族と一緒に逃げられないんですか」 声は震え、触手は紫に染まる。 整備士は一瞬、目を逸らした。 「……別の都市では、大型船で避難した者たちが、敵の標的になった。船ごと撃ち抜かれて、誰も……」 セリアの胸が締め付けられる。大型船は安全なはずだった。家族も、そう信じていたはずだ。 「ポッドなら小さくて目立たない。……お前だけでも、生き延びろ」 整備士の腕が、彼女の肩を強く押した。 ためらいの中、セリアはポッドに乗り込む。 透明なハッチ越しに、避難所の仲間たちの姿が遠ざかる。 その視線には祈りと別れが混じっていた。 推進器が震え、ポッドは水を切って海面へ。 それを皮切りに無数のポッドも一斉に飛び立つ。 夜空へ飛び出した瞬間、背後の海が閃光に包まれた。 「……必ず、戻る」 紫だった触手は、悲しみと怒りが混じり、暗い紅色に変わっていた。 家族もきっと、どこか別の脱出ポッドで無事に逃げている。いつかまた巡り会える日を信じて、星海の使者は生き抜くのだ。