一人の女が、ある悪魔がその傲慢の限りを尽くした現場に立ち尽くしていた。 まずエリーはその悪魔の持つ権能と言うべき力に魅入られた。その指先から放たれる必ず当たる銃弾、それを血を流し火薬を燃やす人々はなんと羨むことか! エリーは以来その魔弾を再現すべく日夜研究に取り組んだ。ある日魔弾という物の参考の為にその悪魔と契約することになり、契約の代償として何が奪われると思ったが、何も奪われなかった。 明くる日も明くる日も研究を重ねる… ようやく完成した悪魔の人差し指と呼ばれる銃は魔力を使えばほぼ弾が当たるというエリーからしたら中途半端な武器となる。 しかし魔弾の主に出会えぬ凡人共はそれを羨み、彼女を襲うだろう。 そして彼女の得た魔弾に撃ち抜かれるのだ。