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【桜夜皇国祓魔師】道明寺刹那

幼い頃に魔に襲われている所を桜夜皇国祓魔隊に救われる しかし倒された魔は刹那の右眼に宿り、刹那は祓魔隊の監督下に置かれる事となる 家族を失い、憎き魔に身体を蝕まれ、自由を奪われる。絶望だった そこで桜夜皇国皇女・桜夜望世(さくや のぞよ)と出会う 歳が近い同性であった事もあり、刹那は望世と心を交わし、望世の護衛となる ある日、望世が眼帯の下に興味を持って見たがった 日々の鍛練で培われた強い精神により、魔の気配すら忘れていたこの頃、つい見せてしまった。血塗られた紅い、魔の者の眼 「思った通り、とっても綺麗な目」 望世の言葉に、刹那は心を乱してしまった 意識が戻った際に理解できたのは 祓魔隊に取り押さえられ、地面に突っ伏した自分と 左目から血を流し、ボロボロになった望世 桜夜皇はもちろん激怒、望世を守る立場の者が傷付けるなどあってはならない 処刑を言い渡され、刹那もそれに納得していた だが屈辱だった 家族を奪った魔に、今度は友を奪われ、終いには自分の命を奪われる そこからは抜け殻のようだった 地下牢に入れられ、食事にも手を付けず、これでは処刑より先に飢え死にするだろう ある日地下牢から出された やっと処刑か やるなら一思いにやってくれ、もう疲れた そう思いながら顔を上げると 目の前には望世がいた 後から聞いたが望世が桜夜皇に刹那を殺さないよう掛け合ってくれたそうだ 「遅くなってごめんなさい」 「こんなに痩せちゃって」 一つしかない目で泣いていた 刹那も 「申し訳ございません」 「よくぞ生きていてくださいました」 二人して一つの目で泣きあった そして 「刹那、これを見て」 望世が取り出したのは刹那と同じデザインの眼帯だった 眼帯を付け替え 「これでお揃いね」 そこからまた二人で泣き笑った その後は望世の部屋で共に寝た 二度救われた 一度目は心を、二度目は命を救われた 護らねばならない 隣で笑う望世の笑顔を 二度救われたこの身に変えても