秋の風こそふる季節に訪れる 少女は鈴の音を震わせて旅へ出た。 人里離れた紅葉の素敵な里にて 師匠の元で剣技を教わっている門下生にして、里の準最高戦力の1人。 彼女は里でも相当知名度もあり、評判も良かった。 お人好しな早織は水汲みを手伝ったり人の悩みを聞いたり、子供たちと一緒に遊んだり、里に魔物が来たら追っ払ったりと、人当たりもよく面倒見も良い、十分な実力もあるこれ以上ないほどに優秀な人材だった。 ある時、早織は新たな知見を得たいと思い、里の外に出てもいいか尋ねることに。 里の者たちは早織なら問題ない、心配もいらないと、名残惜しそうに里のみんなで早織を見送った。 持ち前の秋風刀(しゅうふうとう)を携えて里を出て、里の外にある様々なことを学びに出た。 里から出たこともなかったので外の世界が知らないものだらけで、早織はどんどん足を進めていく。 新たな冒険の旅時に不運の無いことを、里の一同は願ったのであった。