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朱き鬼セン

彼女の生まれた鬼の集落では、青鬼は不吉の象徴とされてきました。生まれつき青肌だった彼女は小さい頃から体を朱色に塗り、肌色を誤魔化してきました。しかし、ある時青鬼であることが発覚してしまい、頭領によって一族ごと断罪の憂き目にあいます。頭領も断腸の思いでしたが、民を纏めるために他に方法が無かったのです。力に秀でた鬼という種族で規律が厳しいのは仕方のないことでした。 ただ、彼女にとってはそんなことは関係ありません。一族総出で青鬼の集落に逃がされた彼女はそこで復讐を誓いました。家宝として一緒に逃がされた金棒が扱える程に成長した時、彼女の復讐は始まったのです。 やがて、その朱色を纏う子供は、朱纏童子と呼ばれました。