───────────────── とある国の祭祀。パレードのように大通りを行進する数百年前の民族服。 大広間には、神話に記述せし踊り子。踊り狂い、彼らが神に魅入られんとステップを踏む。 ここまでの道中、北方の大帝国を見てきた。いや、大帝国の跡地だろうか。かつての広大な国土は虚空を開き、底知れぬ暗黒が身を包む感覚を覚える。えぐれている、と言った方が正しい表現か。 空は晴天。小鳥の囀りも聞こえる中…生暖かい風がえぐれた大地に感じる。静かで、平穏で…あるのは虚空。不自然な生暖かい風 ─────── 某所。███のきろく 午前9時10分 祭日が訪れる。北方の国の空は晴天。澄んだ空気。太陽がサンサンと輝いている。風も、小鳥の囀りも無い静寂。不自然な積雲が北方の国を覆う。 午前9時15分:通信障害発生。某所に住まう老婆によると、北方の国に住む孫と連絡が取れない模様。 午前9時20分:大地を焦がす灼熱が大陸全土を覆う。地からは微量な湯気が放出。水は枯れ、家の塗装は溶け始める。緊急的な氷魔法、水魔法で対処。 午前9時30分:亡霊の声が聞こえると霊媒師が口述。精神錯乱状態に陥り、大規模な暴動が発生。暴徒たちによる武装攻撃が続き、騎馬隊や特殊部隊が出動。推定鎮圧時間は1時間程と見られる 午前9時40分:異変の特定に成功。北方の大帝国。帝都ロマネスク。精密な特定は機材の故障で不可能。調査隊の収集開始 午前1 0 :10 調査隊派遣開始。総員10人。 1:1時11分 調査隊5名帰還。暴動鎮圧済み。残りの5名は行方不明。 生還者リスト 〜おめでとう!〜 大口 ヒユガ: 亻本 無事に帰還した事を喜んでいる 本 アレン▪️スミス: 亻 笛口に背負われて帰還 笛口 アさ : 体 スミスをつれて帰れた事に感 激の涙 本 ギュスター▪️ドレイン: 亻本 家族は彼を抱きしめて泣いていた。 レイ▪️ウィル:状態 体 放心状態。やつれた顔 生還した事に笑みを浮かべて喜んでいる。 何れも病院で経過観察。 ▪️ウィルの証言 (ボイス) 他の調査員が口を紡ぐ中、唯一の証言。 【何も無かった】 私は…あれを、あれを見た……分からない、わかっては行けない、見てはいけないんだ。何も無い、本当に何も無い!なにもない!おねがいだ、おねがいだ、おれを、おれを、おねがいだ、まだこどもが、こどもが… ▪️(削除済み) 午後1 2:15ふ ん: 警察署に何通もの着信。発信源は北方の国の帝都ロマネスク 特定地 ダブレン近郊 ボイス音声 ▪️助けて…たすけて…みんなが、つれていかれた、みんな、みんな、おかしくなって、ままがおかしいの、ぱぱが…ぱぱが、わたしを…さがしてる、ぱぱが…!ばあば、助けて、たすけて!!やだっ、やだ!!! 同様の着信が何件も連続。別の音声は男性の声と見られるが、声がノイズに塗れて聞き取り不可。呻き声が微かに聞き取れる。 午後███時███分 くもがうごきだし (修正開始) 26時25分 救済済み この記録は異█者の記録です。速やかな消去及び救済を推奨。 ──────────────────── 北方救済措置 総死者数0名 民間人 0名 傭兵 兵士 0名 観光客 0名 負傷者数 0名 ハッピーエンド