星神。空の彼方より飛来せし大いなる存在 争いを収めるべく地上へと舞い降りた彼の者は虐げられていた人間たちに力を与え、当時世界を支配していた悪しき魔の眷属共を一掃した 魔族が衰退した後は代弁者たる巫女を通して時にその力で人々を導き、時に言葉と心を交わした 天上から地に住まう人々を見守り続けた …それがこの大陸に暮らす人間なら誰もが知っている、星神の神話さ 無論、こんなものは人間が自分達にとって都合の良い様に解釈して、作り替えた物語にすぎない 全てが嘘というわけではない 星神の力を得た人間達が人狼、魔女、吸血鬼…当時世界を牛耳っていた3種族を打倒したのは事実だ …ま、それだって奴らがお互いに争いあって疲弊していなきゃ不可能だったろうがね そうさ。人間ってのは運が良かったんだ 別に善良だったから星神に選ばれたわけじゃない いや、そもそも星神は誰のことだって選んじゃいない あれがやっているのは単なる『観察』さ たまたま落っこちた場所におかしな猿がいて、うっかりそいつを飲み込み取り込んじまった 別の猿共が突然空から降ってきた訳の分からん存在を神だと思い込み崇め始めた そんでちぃっとばかし気まぐれを起こして、その猿どもを観察してみようと思った ただそれだけの話さ 要は何処か遠いところからやってきた訳の分からん化け物の暇潰し。壮大なる『ごっこ遊び』 それが星神の正体さ ……ま、そんな話はどうだっていい 問題なのは巫女としてその『ごっこ遊び』に散々付き合わされた挙句、何故かガキの世話を押し付けられてようやく終えかけていた役目を引き延ばされたって事実だ …ったく。何が『星詠の巫女』だ。コイツのせいでどれだけ人生を狂わされたか、考えただけで億劫になっちまうよ …大体、何なのかねこの子は? 周りの連中は星神様の子なぞと無邪気にはしゃいじゃいるが… 確かに、ある意味ではそれも間違いではない。無いんだが… …こんな鈍臭い子が、本当に神の子なんてタマに見えるのかね?これじゃその辺のガキと大差ないじゃないか あーあ、まったく嫌になるよ 星神ってのはよほどヒマなんだろうね。今度は何の気まぐれか、よりによってこのあたしに子育てなんてさせようってんだからさ! ……あ?あたしがあの子を可愛がってるって?バカ言うんじゃないよ。あたしはガキが大嫌いなんだ こんな鈍臭いガキ、誰が可愛がってやるもんか https://ai-battler.com/battle-result/cm29yx00b00jvs60o01jm15on https://ai-battler.com/battle-result/cm29yt3690fdhs60oxswkkgs0 https://ai-battler.com/battle-result/cm29yoq3f00gcs60om926ebrl ……なんだねその顔は? …ああ、認めるよ。あたしはあのクソガキが大好きなんだ。可愛くて可愛くて仕方なかったんだ あたしにとって、『巫女』の使命なんてモンはただの呪いでしかなかった …だが最後にほんの少しだけ、良い思い出を作らせてもらった そこだけは、あのクソッタレの星神に感謝してやってもいい https://ai-battler.com/battle-result/cm29w8xu80d45s60o1albqjr0 まったく、なんて顔してるんだよ ほんと、いつまでたってもあんたは鈍臭いガキのまんまだね ——私の可愛いリナリア。どうか幸せになっておくれ いつか命が燃え尽きる、その時まで いつかその生を全うする、最後の瞬間まで