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人間を被る醜悪ナ不条理 ダフュラニーチェ

エピソード??? 唐突な不条理 アンクは息も絶え絶えだった。 その反面、魔皇 レヴィロ=ゲーテが若干の疲労を見せながらも余裕を残していたのは流石は魔皇と言っていいだろう。 だがアンクに勝算が無いわけでは無かった。 ─あれさえ当てれば─ そう考え、持つ剣に力が入る。 倒れた仲間を守りながらマリエは確信する。「多分、次の攻防で勝負が決まる。」と 対面する二人は同時に駆け出した。 「これで死にさらせやッ、クソ魔皇がァァ」 「いい加減しつこいぞッ、このゴミ虫がァァ」 だれも、 だれも察知できなかった。それが現れたことを。 まず、魔皇が気づいた。遅れてアンクが、 マリエは二人が止まってからやっと気づいた。 それが顔を上げて二人は、分かってしまった。 あ、死か。 「撤退だ、、」 「え、なん」 「逃げろッ!!今すぐッ!!遠くへ!!」 仲間達にそう叫びながらアンクはチラリと魔皇がいた場所を確認する。魔皇は既に逃げていたらしい。 「あラ、真剣ナ勝負を邪魔シてしまイましタか。」 それは、既にアンクの目の前にいた。 「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぁぁぁ」 アンクは即座の判断で斬りかかったが、 「は?」 それを斬る直前に剣が粉々に砕け散った。 「何故殺意ヲ?あぁ、マだ自己紹介をしテいませンでしタね。」 「私ノ名前はダフュラニーチェ。気紛レで散歩をしてイたとこロです。」