『魔導具』と呼ばれる存在を世界に初めて生み出した魔族。魔導具が齎す力は、時に希望を、時に絶望を、人と魔族という敵対し合う者達へ平等に牙を向いた。 しかし、彼女が如何に優れていようと、『魔導具』というものは簡単に造れる代物では無かった。感情から魔導具を造り出す実験に着手した際、彼女は自身の持つ感情を魔導具に全て消費した。 その結果、感情を失い合理性だけで動くようになった彼女は、多くの生命の命を代償に、新たな魔導具を造り出していき、『魔神』と呼ばれるまでに至った。