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【神ではない神】リコード・アーク

「リコードアークの伝承」 とある時、青年がいた。その青年は朗らかな性格をしていたが、根はとても誠実だった。 騎士に成るための試験があり、そこにとある女性が参加していた。その女性はとても美しく、強かった。その女性をみた青年は目にその女性の痕を濃く残した。 やがて青年と女性は優秀な功績を残し、青年には壊れぬ断ち切れない物あらぬの剣を、女性にはこの世の全てが記されたと言う本が与えられた。 2人は歓喜しすぐさま本当なのか確かめた。青年はその剣で岩を斬り、鉄を斬り、空間まで斬り裂いた。女性は知りたいことを思い浮かべながら本を開くと、幸せな過ごし方、魔法の使い方、神の存在までもが事細かに記されていた。2人とも喜び、与えられた物を愛用した。そんなある日、女性はふと思い浮かんで「この世の終わり方」を調べてしまった。女性は深く絶望し、続いて「この世の終末の救い方」を調べ、この国を去ってしまった。 青年はこの剣を持ったがふと疑問が頭をよぎった。「あの女性は本をどのように使ったのだろうか」青年は女性のもとを訪ねようとしたが、どこにもいなかった。何かを察知した青年は女性を追いかけた。別の次元まで... ある時、そんな事をしている青年を見た神はよく思わず青年のもとに現れた。 「このような事はやめろ。代わりと言ってはなんだが、貴様の願いを叶えてやろう。」 そう言い、神は交渉を試みたが、 「ならば、あの女性に会いたい。」と青年は答え、神はそうすることは出来ず、 「それは、出来ない。」 としか答えられなかった。 その様子に怒りを抱いた青年は、 「なら、その力を俺に寄越すんだな!」 と、力強く刃を神の首を裂いた。すると、神はそのまま塵となり、青年は神の力を得た。 しかし、その女性は既に永遠の眠りへと誘われていた。神を超える力と共に。