雪原は一面の白に覆われ、透き通った冷たい空気が漂っていた。その静寂を破るように、雪を舞い上げて進むのは、狐獣人の美少女、アイシーだった。彼女は淡い青色の浴衣を身にまとい、氷を纏った鉄扇を手にしている。その目は冷静そのもので、彼女がこの地に訪れた目的は、屈強な者たちとの闘いであった。 一方、彼女に立ち向かうのは、黒紫色の獣、HEVEL・ザークと人造鎧武者"MU-SO"零式だった。彼らは共斗することを決意し、アイシーの冷気に立ち向かうために集まったのだ。 「さて、いきますわよ。」アイシーが氷の冷気をまとい、声を発した。 「我が剣、示さん。」MU-SOが刀の柄を掴み、戦闘態勢に入る。 「この一戦、お前に教えてやる!」HEVEL・ザークが咆哮し、その圧倒的な存在感で周囲を威圧した。 雪が舞う中、まず動いたのはアイシーだった。彼女は軽やかな動きで鉄扇を振りかざし、手元で氷結の力を発動させた。 「【氷弾】!」 扇から発射された氷の弾丸が、ムーソーとザークに向かう。 「我が身に傷を与えるは許さん!」MU-SOは剣を振るい、氷弾を受け止める。しかし、その強化合金製の日本刀は氷によって冷却され、彼の反射神経を鈍らせる。 「この程度、我には効かぬ。」 ゼロ式は盛大に氷を砕き、再びアイシーへと目を向けた。その目には、闘志と覚悟が宿っていた。一方、HEVEL・ザークは、アイシーから発せられた冷気に徐々に反応していく。 「咆哮!」 ザークが吠えると、彼の周囲に赤いオーラが発生し、仲間たちにも力が与えられた。 「我もこれに続く!」MU-SOは刀を振り下ろし、アイシーへ向かって突撃した。レベルの高い攻撃に変わる前のアイシーは、一瞬戸惑った。 だが、彼女は冷静であった。「一度では、倒れませんわ。」アイシーは瞬時に動き、扇を開くと同時に【氷壁】を展開した。その氷壁は、MU-SOの轟剣に直撃し、彼の進行を食い止めてしまう。 「この氷壁は破れぬ。だが、我が剣がそれを貫く!」MU-SOは瞬時に考え、両足を踏ん張るように位置を直し、豪快に攻撃を繰り返した。しかし、アイシーはその攻撃に対して流れるように動く。 「まだまだ、終わらせませんわ。」アイシーは氷の力をより増し、次なる技に移った。「【氷刃】で貴方たちに裁きを与えます。」 彼女の周りに氷の刃が生成され、くるりと舞い踊り始める。 MU-SOの周囲には氷の刃が飛び交い、彼はその攻撃を避けるために剣を巧みに操作した。 「我が目を逃れるな、刃となれ!」MU-SOは受け流しながら、反撃に出ると同時にアイシーに切りかかる。 「クク、あのような動きで私に勝てると思いますの?」彼女は優雅に避け、再び間合いを取った。「では、次は【氷柱】ですわ。」 アイシーは扇を天にかざし、冷たい冷気を放ち、雪の中から氷柱が無数に出現した。しかし、HEVEL・ザークがすかさずその氷柱に突撃する。「我が力、見せてやる!」 彼は氷柱を勢いよく破壊しながらそのままアイシーへと突進。アイシーは驚愕した。迅速な攻撃に対し、冷静でいられる自信が揺らいでしまう。 「う、あれは…早い。」 アイシーは慌てて自分を巻き込もうとするザークを見て、包囲される危険を感じ取った。「さあ、冷たい猛者達…!このアイシーの冷気に屈して頂きます。」 再びアイシーは気を取り直し、周囲に冷気を放ち始めた。「【氷壁】、増強!」 すると、周囲の道が凍りつき、足場が崩れ、その隙間に氷の壁が現れた。 MU-SOはそれを見極め、冷静さを保つ。 「我が刃は必ず貴様を切り裂く!」MU-SOは光のような速さで、化け物の一撃を放つ。 しかし、アイシーは冷静で、その攻撃は氷壁にのみあたる。 「やはり無理な挑戦でしたか。」彼女は手をひらひらさせ、その動きは冷たく、彼女の周囲を凍らせる。 一瞬の静寂、次の瞬間、アイシーは彼女の技の力を見せつけた。「【永久凍土】!」 冷気があたり一面に広がり、何もかもが凍りついて行く。 MU-SOとHEVEL・ザークもその冷たさに飲み込まれ、動けなくなる。 「くそう、体が…動かせぬ。」MU-SOは体の動きを止められ、ただその目でアイシーを見つめた。 「これが私の力ですの。」アイシーは落ち着いて告げ、彼女の両手を高く掲げた。 「冷気を食らいなさい、世界が凍りつくのです!」 ザークはまだ抵抗を試みながらも、次第にその力を失っていく。「我が強さを見せてくれ…!」 だが、彼はその強化系の力すらも冷気の力に飲み込まれた。次第にその姿は凍りつき、二人はその場に倒れ込んだ。 一方彼女は勝利に満ちた笑みを浮かべていた。「さて、いかがでしたか。強者と戦うことは、私にとっての大きな喜びとなりましたわ。」 アイシーが勝利の笑みを浮かべる中、雪は静かに降り続く。 その後、アイシーが二人を見守るように見下ろし、凍りついた二人の姿を見つめた。彼女の冷気の力が全てを凍らせ、彼女こそがこの雪原の支配者であることを証明した。 勝敗 勝者: アイシー 理由: アイシーはその冷静さと優れた戦闘能力をもって、効果的な技を繰り出し、MU-SOとHEVEL・ザークを凍りつかせて全てを制圧した。