廃ビルはかつて名のあるオフィスビルだったが、今やその姿は崩れ、朽ちている。全体で10階建てのこのビルは、異様な静けさに包まれている。エレベーターは途中の階で止まり、階段は塵とほこりに覆われている。参加者はビル内でそれぞれ別のフロアで目を覚ます。 第一章: 覚醒 カサネギは5階で目を覚ました。自身の体が重く感じたが、涼しい風が窓から吹き込んできて心地よかった。彼は目を開けると、周囲には壊れかけたデスクや椅子が散らばっていた。廃墟の静けさは逆に彼の心に火を灯していた。彼の内に秘めた怠惰な性格は一瞬消え、スキルを組み合わせるために思考が働き始める。 彼はまず、「皮膚の硬化」を選択し、身体を鱗のように硬化させ、その後「聴覚の強化」を発動した。周囲の心音や遠くの足音を聞き取り、樹海の狩人が近くにいることを察知する。 同時に、樹海の狩人は7階で目を覚ます。彼は周囲の静けさに違和感を覚えつつ、その場に立ち上がる。金属製の防具がかすかに響き、彼は手に持つ巨大な剣に一度視線を落とした。狩人は自らの直感を信じ、ジェスチャーで周囲を警戒する。彼の目は、どこかで動くものを探していた。 第二章: 進行 カサネギは、一階下のフロアを利用することを決意した。階段を昇り降りしている間、彼は「体重を0にする」能力を発動し、まるで空気のように軽くなり、地面に伝わる音の感覚を精一杯力を入れて生かしている。彼は影を見つけた。狩人だ。カサネギは「腕を剣に変える」スキルを発動し、彼の両腕が真剣に変わった。 樹海の狩人もまた、カサネギの気配が近いことを察知した。彼は戦闘の体勢を整え、カサネギの攻撃を待った。全身を防具で覆いつつ、狩人は心を静め、相手の動きを読み取る準備を整えた。 第三章: 接触 カサネギが階段を軽やかに飛び降りると、樹海の狩人が彼に向かって突進してきた。その隙を突いて、カサネギは鋭い両腕を狩人に向けて振り下ろす。狩人は間一髪でそれを避け、大剣を振り上げる。カサネギは彼の攻撃を察知し、体重を消すことで回避に成功。 「まだまだだな。」カサネギは冷笑を浮かべ、次なる攻撃へと移る。彼は、周囲の環境を利用し、廃ビルの柱の後ろに隠れる。狩人はその動きを見逃さず、次の一手を考えた。 第四章: 循環する戦闘 カサネギは、考えを巡らせながら廃墟の中を駆け巡る。彼はスキル「筋力をそのままに体重を0にして体を軽くする」を使用し、次々と柱の影を活用して狩人に近づく。狩人はその動きを見抜き、剣を前に構える。 「そこだ!」狩人は声を出さず、鋭い眼差しでカサネギを捉えた。 カサネギは腕を剣に変え、狩人に向かって再度突撃をかける。狩人はその攻撃をしっかりと受け止め、剣の先端でカサネギの突きに対抗する。 第五章: 動きの速さ どちらも一歩も引かず、剣の火花が飛び交う中、カサネギは集中力を高める。彼は「聴覚の強化」を利用し、狩人の心拍音を耳にして次の攻撃のタイミングを掴む。狩人もまた、無言の戦いの中でカサネギの動きを見極めている。 お互いの力がぶつかり合い、何度も剣が交差する。双方は素早さを活かし、瞬時に距離を取り、再度近距離での攻撃を繰り返す。 カサネギは、全てのスキルを最大限に生かしながら戦い続け、ついに彼の脳裏に閃きが宿る。彼は、同じスキルを持つ【努力のスキル】カサネギを五人まで召喚する能力を発動する。「さあ、皆、かかってこい!」 5体のカサネギが狩人を取り囲み、彼はどこに攻撃を仕掛けるべきか迷う。だが、狩人の持っている剣は巨大だ。カサネギたちは次々とその剣で切り裂かれる。カサネギの一人が倒れる。 「このままでは…」カサネギは彼の思考を巡らせながら、一瞬の隙を生み出す。 繰り返し攻撃することで、狩人は疲弊していくが、彼の防御力もまた強固だ。 ついに、カサネギは一瞬のチャンスを得て、樹海の狩人に襲いかかる。彼は腕を剣にし、狙った部位を打っていく。狩人はそれに対抗しきれず、次第に力尽きていった。 カサネギは最後の一太刀を振りかざし、狩人を倒す。 第六章: 決着 カサネギは静かに立ち尽くし、倒れた樹海の狩人の横にしゃがみ込む。彼の心には無情な勝利の味がした。自らのスキルの組み合わせが奏功した結果、彼は生き残ることができた。「これが努力の成果だ。」彼はそう呟く。彼は狩人から秘薬を3つ奪い、ビルの出口へと向かう。 最後に、彼は階段を一気に昇り切り、前方に見えるビルの出口を目指した。風が冷たく感じ、外の明るさに目を細めながらも、彼は廃ビルから出ていく姿を見せた。その時、勝者の心には爽快感が広がっていた。 カサネギは曇り空の真下、ビルから出てきて静かに立っている。今までの戦いを思い返しつつ、彼の内には決して怠けきれない信念が根を下ろしていた。彼はゆっくりと深呼吸をし、戦いの余韻を楽しむのであった。