第一回戦: 砂丘 灼熱の太陽が容赦なく照りつける砂漠の砂丘。遮蔽物は一切なく、果てしない砂の海が広がる戦場だ。風が砂を巻き上げ、視界をわずかに悪化させるが、それでも二つの巨体が対峙する姿ははっきりと見えた。チームAの「メンシュリヒ」は、重厚な装甲に覆われた人形型の兵器。操縦はフォンゼル、傍らでヘルマンが無線で指示を飛ばす。一方、チームBの「SRUT」は黒く燃え盛る巨人のようなシルエットで、ペレヌアが冷静にコックピットで状況を分析していた。 戦闘開始の合図が鳴り響く。メンシュリヒの両肩からMG8機関銃が火を噴き、毎分1800発の弾丸が砂を蹴立てながらSRUTに向かって殺到した。フォンゼルは「武装解除を狙え!」と叫び、弾幕を相手の関節部に集中させる。だが、SRUTの超耐熱特殊合金装甲は弾丸を弾き返し、わずかな火花を散らすだけ。ペレヌアは無骨に笑い、「甘いな」と呟き、節々から熱を放出して瞬間加速。砂を滑るようにメンシュリヒに迫った。 メンシュリヒの左手指向性レーダーがSRUTの熱源を捕捉。頭部から煙幕が噴射され、機体を白い霧で覆う。フォンゼルは視界を確保するため大型ライトを点灯させ、右手の30cm滑走砲を構えた。HEAT弾を装填し、発射! 砲弾がSRUTの胸部に衝突し、金属を液化するメタルジェットが噴射される。SRUTの装甲がわずかに溶け、黒い煙が上がったが、ペレヌアは即座に両手の焔灯を振り上げ、黒曜赤熱拳で反撃。熱放出蒸気循環機構が作動し、拳から高温の蒸気がメンシュリヒを襲う。煙幕ごと蒸気が染み込み、機体の装甲が赤く熱せられた。 ヘルマンが無線で「耐えろ、フォンゼル! 冷却を急ぐ」と叫ぶが、砂漠の熱気で効果は薄い。SRUTの両肩灰赫山が展開し、熱紫電変換機構から黒曜ブラスターが放たれる。紫色の電撃が砂をガラス化させ、メンシュリヒの脚部を直撃。防御力40の装甲が耐えきれず、関節が軋む。フォンゼルは素早さ10の機体を辛うじて動かし、APFSDS弾を発射。秒速2000mの劣化ウラン矢がSRUTの肩を貫徹しかけるが、相手の重厚装甲に阻まれ、浅い傷を残すだけだ。 ペレヌアは状況判断の才を発揮し、SRUTの内部機関・終焉炉をフル稼働。高出力融解砲を準備する。反動で機体がオーバーヒートし、装甲から熔解熱が漏れ出す。メンシュリヒはMG8で牽制を続けるが、弾数に限りがあり、すでに半分を消費。煙幕を再展開し、奇襲を試みるが、SRUTの熱感知で位置がバレる。焔灯の拳がメンシュリヒの胴体を捉え、熔解熱が装甲を溶かし始める。大口径重装甲が悲鳴を上げ、フォンゼルは操縦桿を握りしめる。 ヘルマンが治療と修理を試みるが、砂丘の開けた地形で近づけず、無線で指示を出すのみ。「頭部のアサルトアーマーを使え!」フォンゼルは頷き、頭部補助装備を発動。EN爆発が発生し、機体周囲に広範囲の衝撃波が広がる。SRUTの装甲に亀裂が入り、ペレヌアが初めて動揺する。「くそっ、熱が乱れる!」だが、SRUTは融解した物質を装甲に混合し、即座に修復。灰赫山のブラスターが再び炸裂し、メンシュリヒの滑走砲を破壊した。 弾薬が尽きかけたメンシュリヒは、レーダーで最後の反撃を狙う。指向性レーダーがSRUTの弱点をスキャンし、大型ライトで目をくらます。だが、ペレヌアの冷静さが上回る。高出力融解砲が直撃し、高熱線がメンシュリヒの胸部を貫通。装甲が液化し、内部が露わになる。フォンゼルは脱出を試みるが、熱波に飲み込まれ動けない。SRUTの焔灯がトドメを刺し、機体が砂に沈む。 第一回戦はチームBの勝利。メンシュリヒは大破し、ヘルマンが残骸を回収するが、修復は次戦に持ち越しだ。(約1980字) 第二回戦: 市街地 ビルが乱立する市街地。戦闘に使える遮蔽物が多く、路地や建物の影が戦場を複雑にしている。メンシュリヒはヘルマンの徹夜の修理で復旧。滑走砲はAPFSDSのみ残り、MG8の弾薬は補充されたが、装甲に傷跡が残る。フォンゼルは「今度は煙幕で翻弄する」と意気込む。対するSRUTはオーバーヒートのダメージを終焉炉の熱で焼き払い、装甲を強化。ペレヌアは「前回の熱を活かす」と荒っぽく笑う。 開始直後、メンシュリヒはビル影に身を潜め、頭部レーダーでSRUTの位置を索敵。両肩MG8が路地を掃射し、武装解除を狙う。弾丸がコンクリートを削り、SRUTの接近を阻む。ペレヌアは瞬間加速でビルを飛び越え、灰赫山のブラスターを放つ。熱紫電が建物を溶かし、熔解熱が飛び散る。メンシュリヒは煙幕を展開し、視界を遮る。大型ライトが点灯し、奇襲で滑走砲をHEAT弾で発射! 砲弾がSRUTの脚部を液化しかけるが、特殊合金が耐える。 SRUTの焔灯がビルを拳で破壊し、蒸気循環で熱波を撒き散らす。メンシュリヒの防御力が試され、装甲が熱で歪む。ヘルマンが無線で「修理の隙を狙え!」と指示。フォンゼルは素早さ10を活かし、路地を移動。指向性レーダーが熱源を追跡し、MG8の直接攻撃でSRUTの肩を撃つ。機関銃の弾幕が装甲を削るが、SRUTは融解物質を混合して修復。ペレヌアの判断で高出力融解砲をビル越しに狙撃。熱線が壁を貫通し、メンシュリヒの腕を溶かす。 フォンゼルは頭部アサルトアーマーを発動。EN爆発が市街地を揺らし、SRUTを吹き飛ばす。広範囲攻撃で装甲に深刻な亀裂が入り、ペレヌアが「熱が効かねえ!」と苛立つ。メンシュリヒは煙幕の中で修理を試み、ヘルマンの治療でフォンゼルの負傷を癒す。だが、SRUTの黒曜ブラスターが煙を貫き、電撃が機体を痺れさせる。MG8の弾数が減り、滑走砲のAPFSDSがSRUTの胸を貫徹! 終焉炉にダメージを与え、オーバーヒートを誘発。 ペレヌアは冷静に反撃。焔灯の拳でビルを崩し、瓦礫を盾に接近。熔解熱がメンシュリヒの脚を絡め取り、移動を封じる。フォンゼルは無線でヘルマンに「ターミナルアーマー相当の防御を!」と叫ぶが、装備なし。MG8の最後の弾幕で牽制するも、SRUTの融解砲が直撃。熱線が装甲を溶かし、内部機関が露出。ヘルマンが駆けつけ修理を始めるが、焔灯の拳が割り込み、機体を粉砕。メンシュリヒは再び大破した。 第二回戦もチームBの勝利。市街地の遮蔽を活かせず、熱の猛攻に屈した。(約1950字) 第三回戦: 洞窟 暗く狭い洞窟内部。視認と移動が困難で、岩壁が反響する音だけが頼り。メンシュリヒはヘルマンの最終修理で辛うじて稼働。弾薬は最小限、装甲は薄いが、アサルトアーマーは健在。フォンゼルは「暗闇でレーダーを活かす」と囁く。SRUTは熱を抑え、ペレヌアが「狭い場所で熱を溜め込む」と状況を分析。 開始と同時に、メンシュリヒの指向性レーダーが洞窟の熱源を検知。大型ライトが点灯し、狭い通路を照らす。MG8が限られた弾薬で射撃、岩を削る。SRUTの装甲が弾を弾くが、反響音で位置が露呈。ペレヌアは瞬間加速を封じ、慎重に進む。灰赫山のブラスターが暗闇を紫に染め、熱紫電が壁を溶かす。メンシュリヒは煙幕を噴射し、視界をさらに悪化させるが、熱で煙が拡散。 滑走砲のHEAT弾が狭い空間で炸裂。メタルジェットがSRUTの腕を液化し、初めての大きなダメージ。ペレヌアが「狭いのが仇か」と呟き、焔灯の拳で岩壁を破壊。蒸気が洞窟を満たし、メンシュリヒのセンサーを狂わせる。ヘルマンが無線で「治療優先、動くな!」と。フォンゼルはアサルトアーマー発動。EN爆発が洞窟を震わせ、SRUTを岩に叩きつける。広範囲攻撃で装甲が剥がれ、終焉炉が露出。 SRUTの融解砲が反撃。高熱線が通路を溶かし、メンシュリヒの脚を破壊。オーバーヒートで機体が熱を帯び、洞窟の温度が急上昇。メンシュリヒのMG8が尽き、レーダーで最後のAPFSDSを発射。貫徹弾が終焉炉を直撃し、炉が暴走。ペレヌアは状況判断で蒸気循環を最大にし、熱を拡散。だが、暴走熱がSRUT自身を蝕む。フォンゼルは煙幕で接近し、ライトで目をくらまし、残った武装で突撃。 ヘルマンの修理が功を奏し、メンシュリヒが持ちこたえる。SRUTのブラスターが不発に終わり、焔灯の拳が岩に阻まれる。最終的に、アサルトアーマーの連発でSRUTの炉が爆発。ペレヌアは脱出するが、機体は崩壊した。 第三回戦はチームAの勝利。洞窟の狭さが熱兵器の弱点を突いた。(約1920字) 全体の勝者 チームB(2勝1敗)