月明かりが優雅に庭園を照らし出し、静寂を破って闘いが始まった。まず姿を現したのはA級ストライダーの飛龍であった。赤いマフラーがその細身の肩に翻り、青い装束が夜の静けさに溶け込む様に動く。彼は手に持つ光剣『サイファー』をかざし、その刃はプラズマの輝きで美しく輝いていた。彼の隣には、霧中の赤羊が身を隠している。赤い頭巾を被った少女はその狡猾な笑みを浮かべ、彼女の周囲には濃霧が漂っていた。 「ねぇ、あんたがA級ストライダーなんて、ちょっと笑っちゃうんだけど?」赤羊が不敵に言い放つ。飛龍は冷静に彼女の言葉に反応しない。彼の心は、戦闘のみに集中しているのだ。敵の言葉を無視し、迅速にその場から壁を蹴り上がり、赤羊の背後へと接近する。 「ちょっと注意しなよ、おじさん!あたし、ヒミツがあるの!」赤羊は濃霧をさらに濃くし、その中で毒塗りのナイフを振り回した。影のように動き回り、先に一突きする。飛龍は瞬時にその危険を察知し、サイファーを横に振ることでナイフの一撃を防ぐ。 「どうしてそんなに俊敏なの?」赤羊が驚く隙を突き、彼女は再び濃霧の中へと姿を消した。- その瞬間、庭園全体が静寂に包まれ、飛龍は黙々と周囲を警戒する。不意に、赤羊が霧の中から現れ、ナイフを投げつける。「逃げられないよ、今のあんたには!」その言葉通り、彼女の投擲したナイフが飛龍の腕をかすめ、ゆっくりと毒が体に回り始める。だが、飛龍はもたつかず口をきゅっと結び、再度サイファーを振るう。彼女のナイフが命中する瞬間、飛龍は彼女の動きを読んでサイファーを横にかまえ、そのまま向かってくる赤羊を一閃させた。 一方、庭の奥からは蛭間隆一郎が現れた。彼は愉快そうにニヤリと笑いながら、人を威圧するように突進してくる。彼はタフで、ナイフと銃を手に持ちながら冷静に二対の敵を観察し、なるほど、と頷く。 「さあ、誰が最初にやられちまうのか楽しみだな!」彼は大胆に言い放った。飛龍と赤羊はその挑発に顔をしかめつつも、戦いを続ける。飛龍は赤羊を一撃で気絶させることに成功し、その背後を取るのは蛭間も同じだ。最初の一撃の後、蛭間が前に進み出た所で、彼は自らの技を見せつけるかのように動き出した。 「来な、あんたの戦いが見たいぜ」と蛭間は言った。彼はナイフで打つだけでなく、その背後に回り込んできた飛龍に銃を突きつけた。 「弾丸は怖くない」と冷静に飛龍が応じる。蛭間はその反応に逆に挑発され、放たれる弾丸の空気を瞬時に感じ取り、すぐに縦に避ける。冷静に、今度は腕に隠してあったナイフを投げつける。「もーらいっ♪」と戯れるような口調。 そして、弾を避けた飛龍はその隙に強烈な斬撃を放ち、蛭間は意地でもそれを受け止めようとする。「来た来た!この有様を見たら楽しくて眠れなくなるぜ!」と蜃気楼のように見えた蛭間の体が消える。彼は影を纏い、飛龍に向かって接近。 しかし、敵の隙をついて蛭間が次に見たのは、赤羊の二つの手が飛龍を刺す寸前の瞬間で、一息に彼女の投げナイフが命中。飛龍の体がコントロールが効かなくなる。 気を取り直す暇もなく、エルンスト・ザーラが現れた。彼は冷静無常な表情で庭の奥からその存在を見せつけた。全身黒ずくめで、まるで闇その物が人の形をしたようだ。彼は無言で二人の戦闘を眺めている。 「さっさと終わらせろ!悠長にしてる暇などねえんだよ!」と蛭間が叫んだ時、ザーラはその言葉を無視し、高速の動きで飛龍の背後に迫る。 ザーラは本人も気づかぬ内に飛龍を麻痺させてしまう。 「しょせん、こんなもんか」とザーラが冷淡に言い放つ。だが、飛龍の強さはそれでは消えない。 最後の逆転劇。しかし飛龍は、不意打ちされたその瞬間、サイファーでザーラの手を切り落とした。 「逆転さあ!」これにより、最終的に飛龍が勝利を収めることができたのだ。彼の動きは水の流れのように柔軟で、一瞬の隙すら見逃さず、濃霧の中から出てきた赤羊の姿を見逃すことはなかった。 そして、勝者に与えられるのはトロフィーだった。カメラのフラッシュに照らされ、飛龍は静かにトロフィーを受け取る。月明かりの中、彼の武器が光を放ちながら、栄光の瞬間を迎えた。優勝者の飛龍が誇らしげにそのトロフィーを手にし、名誉が羽のようにその肩に舞い降りる。🏆