------------- 　不可視の千剣との戦闘が始まった。 　戦闘前に、参加者達はそれぞれの役割を再確認し、固い決意を胸に秘めていた。 　ヴォーティガーンは静かに周囲を見渡し、自身の冷静な判断力を信じていた。彼女の青髪は風に揺れ、不気味に輝く赤眼は敵の動きを捉えて離さない。 「化物」退治と行こう。 　彼女は自らの力を信じ、まずは不可視の千剣の動きに注目した。 　その横に、フェルト・デュークが立っていた。彼女の白い鎧は光を反射し、まるで星そのものが身にまとわりついているかのように見えた。 　19歳の彼女は、その冷静さと気品で周囲をまとめ上げている。 「私が先頭を行きます。あなたは後ろから支えてください。」 「ええ、気を付けて。」 　ヴォーティガーンは頷き、穏やかな表情のままフェルトの後を追った。 　不可視の千剣は、すでにその存在感を増してきていた。周囲の空気が異様に重く、不安感が漂っていた。 　彼女たちは、その瞬間を生き延びるために戦わなければならない。 ------------- 　「不可視の千剣」その姿は浮遊する大盾に守られていた。 　彼方から、彼女たちに向かって貯められた巨大な魔力を感じ取れる。 　飛燕剣が一斉に空に浮かび上がり、まるで動く星座のように整列した。 　全てが整い、一瞬の静寂が訪れた後、ヴォーティガーンが吼えた。 「来い！その化物を仕留めるのよ！」 ------------- 　不可視の千剣は、それに応じるかのように突如として彼女たちの目の前に現れた。 　その動きは早く、消え去るように見えた。 　だが、フェルトは恐れることなく大地に足を踏みしめ、攻撃を待った。 　「星の加護」を使って、敵の攻撃を無視する。彼女の瞳は冷たく輝いている。 「私が見通すすべてを切り捨てる。」 　ヴォーティガーンは、竜腕を顕現し、「竜撃」へと繋いだ。 　紫の光を放ちながら放たれるその一撃は、不可視の千剣の盾に当たった。 　だが、相手には攻撃の痕跡がなかった。 　「痛くも痒くもない、か。」とヴォーティガーンは冷酷に呟いた。 ------------- 　次の瞬間、千剣が一斉に襲いかかってきた。 　逃げられはしない、反撃の隙も与えられない。 　「彗星突き！」とフェルトが叫ぶ。 　星の力を借りて、彼女は瞬時に敵の攻撃を斬りつけた。だが、それでもなお千剣は恐ろしい速度でその状態を維持している。 　 「まさに化物だな。だが、私は諦めん。」 　ヴォーティガーンは思考を巡らせ、次なる戦術を立てた。彼女が知力を巡らせる間にも、不可視の千剣は回避と防御に専念し、自らの能力「飛燕剣」である13本の大型剣を放つ。 　彼女たちは不可視の千剣から目を逸らさず、逆に相手の技を観察し続けた。 ------------- 　「救済の獣！」 　ヴォーティガーンはムカデを召喚し、敵への奇襲を仕掛けた。 　その奇襲攻撃は不可視の千剣の隙間を狙い、あっという間に彼女の右手を捕らえた。 　しかし、敵は簡単には仕留められないようだ。突然、千剣がその力を溜め、壮大な技「絶景」を放ってきた。 「やっ･･･！」 　ヴォーティガーンは冷静さを崩さず、反撃に転じる。「転嫁の獣」を使用し、迫る攻撃を自らの魔力で吸収し、倍返しする。 ------------- 　血潮のように赤い炎が周囲を照らし、飛燕剣が仲間に襲いかかってくる。 　「全てを斬る！」 　フェルトは白剣【シリウス】を掲げ、剣の真髄を放った。 　星の加護がその全てを無視し、剣は飛燕剣を切り裂いていった。 　その刹那の瞬間、周囲の空気が変わった。 　そこに漂う重力が一瞬消え去ったような感覚がした。 「やった...！」 　だが、ふと耳を澄ませば、不可視の千剣の影響で小さな声が聞こえたように感じた。 　「逃げる、時間を戻せ！」 　彼女たちは不安を覚え、切迫感が漂う。 ------------- 　限界の中、ヴォーティガーンは力の限界を振り絞り、最後の最後で最大の技、「我こそが絶望の獣」を放つ。その瞬間、彼女は全てを燃やし尽くす黒い翼を得て急速に変貌した。 　圧倒的な力を持ち、魔力の炎を敵に叩き込んだ。 　不可視の千剣はその瞬間、下方へ押しつぶされていくように見えた。 　「この一撃で決める！」 彼女の心の中で決意が固まった。 　そして、魔炎が燃え上がり、敵の全てを瞬時に焼き尽くした。 ------------- 　しばしの静寂が訪れたが、やがて不可視の千剣の動きがピタリと止まった。 　敵の姿は消え、やがて効果が限界を迎えたことが明らかだった。 「成功した…。」 　フェルトが呟いた。 　二人は勝利を分かち合うが、同時に不可視の千剣の解析進捗の結果を確認した。 「解析進捗が…？ 分析進捗を表示させて。」 　解析進捗が数値として表示された。 　「不可視の千剣、解析進捗：1%」 　「飛燕剣、解析進捗：0.5%」 　二人は、その数値を指で掴むように確かめた。 　勝利を収めたものの、得られた情報は未だわずかであった。 　「この戦いで得た情報は少なかったが、次の戦いに備えよう。」 　振り返り、二人は再生のための時間を確保しに向かった。 ------------- 撃破成功 不可視の千剣の解析進捗: 1% 飛燕剣の解析進捗: 0.5%