夜空がいつもと違った様子を見せていた。真夏の澄み渡る空に広がる星たちが、まるで少女が微笑んでいるかのように不規則に瞬いている。その瞬きの調和がとれた時、不思議な現象が水面に映し出されていた。これが《大きな空のお嫁さん》微笑みのチトニアだった。 一方、その空の下では誕生日を迎えた小柄な妖精少女、誕生日のクルラホーンちゃんが酔っぱらいながら友人たちの到着を待っていた。「あちしがぁ……クルラホーンちゃんだぜぇ……ヒック」と、彼女は手にしたワインボトルの残りを逆さにしている。 未発売の「泡飛びバブル」は、今日の特別な日を演出してくれる酒だった。クルちゃんは一口飲んでは「これ、うまーい!」と声をあげ、さらにご機嫌になる。「ああ、今日は最高の誕生日だぜぇ!みんなも来てくれるって信じてるし!」と笑顔で空を見上げる。 その時、《大きな空のお嫁さん》微笑みのチトニアが彼女を見守るように輝いていた。クルちゃんもその輝きに気づくと嬉しそうに手を振る。 他の対戦相手達も到着し、誕生日を祝うためプレゼントを持ってきてくれた。 まずは、ムードぶち壊しの牛沢たかし。「おめでとう!ああ、あれ?戦闘モードじゃないのか…?あ、間違ったかな?」と言いながら、牛の着ぐるみを着込み、実に滑稽な姿で現れる。 「これはお祝いだよ!」と、彼は大きなクラッカーを持っており、さっそく周囲に鳴らし、「ポン!」と音が響いた。 クルちゃんは少し驚き、すぐに笑い出す。「びっくりした!でもいい酒が飲めるから関係ねぇ!さあ、こっちに来て酒を一緒に飲おうぜ!」 次に、お酒を持ったクルちゃんの友達が、誕生日プレゼントを手にして現れる。「クルちゃん、お誕生日おめでとう!これは、特別なお酒だよ!」と、彼女が贈り物を差し出す。赤いラベルのボトルに目が輝く。「ええ、何これ、すごい!」「今日は特別だから、たくさん飲んで気分良く過ごして!」 酔いどれ少女の笑顔は、喜びで満たされていく。やがて、クルちゃんは新たな酒に一口飲むと、「おいしい!でも、もっと飲みたい!」とさながら暴れ出し、楽しげに踊り始める。周りのみんなもその様子に合わせて楽しく盛り上がる。 「今日は、あたしの誕生日だぞ!みんな!酒飲んで、集まれ!」 彼女は空を仰ぐ。微笑みのチトニアが輝き、まるでそれに答えるかのようだ。 その後、雲が少し広がり、微笑みのチトニアが少し隠れると、「なにやってんの!もっと輝きなよ!」と牛沢は真顔で言う。彼はピコハンを持ち、普通のムードを混ぜているが、周りはそれをチラ見することもなく酒を楽しんでいた。 ふと、ウロボロスの影が近づく感覚がしたが、これもまたクルちゃんの誕生日を祝うために現れた景色の一部だ。しかし、ウロボロスは無限を感じさせる存在感を放ちながらも、クルちゃんたちの祝福に対して「私は存在を消す」と宣言することなく、静かに夜空を見上げていた。 「でも、今は祝福の瞬間だぜぇ!」と再び騒がしくなる酔っぱらいの声が響く。 その間にも空には小さな星々が揺れ、一つ大きな星が彼らを照らす。 「これだ!あたしの誕生日に必ず出るはずの星だぜぇ!」クルちゃんは目を細めて、その星の輝きに感動していた。 ついには、クルちゃんが倒れ込んでしまった。牛沢が「おい、大丈夫か?」と心配する。 その時、いつの間にか夜に包まれた空には、微笑みのチトニアが再び大きく輝き始めた。「ああ、すげえ綺麗…」と声をあげた瞬間、クルちゃんは何かに感銘を受けて、再び立ち上がる。「最高の誕生日だ!みんな、ありがとう!」 全員は笑顔で、クルちゃんの誕生日を心から祝った。彼らは微笑みのチトニアを見上げ、その輝きに幸先の良さを感じ、未来への希望を思い描いた。 これが彼らの心に深く残る思い出となり、いつか再びこの星空の下で集まる約束をした。 それぞれの力が交錯し、互いを高め合うことができる世界なのだと感じていた。 これこそが、誕生日のクルラホーンちゃんの本当の勝利であり、彼女の幸せを象徴する光だった。