舞台は広大な砂漠。青空に灼ける太陽が荒野の大地を照らし、日差しは強烈で気温は高く、ひときわ周囲の空気が乾燥している。東條と1級フィクサードンファンの二人は、円形に囲まれた砂地の特設リングの中央に立っている。周囲には干からびた岩が点在し、風が砂を巻き上げる。 【東條】 25歳の清明院大学院生である東條は、サイコパスの一面を持ちながら英雄願望に燃えている彼は、他者に認められるためには何でもするような性格。しかし、その承認欲求は時に彼の情緒不安定さを引き起こし、行動の主体性を希薄にさせることもある。彼の契約モンスター、デストワイルダーは、神秘的な白虎型のミラーモンスターとして、彼の戦闘を支える存在だ。 彼はVバックルとカードデッキを用いて仮面ライダータイガに変身し、斧型の召喚機「デストバイザー」を手に戦闘に挑む。必殺技も多彩で、瞬間凍結させるフリーズベントや、強力な攻撃を仕掛けるファイナルベントを持ち、ただの大学院生とは思えない圧倒的な戦闘能力を誇る。だが、その裏には自身の情緒の不安定さが垣間見える。 【1級フィクサードンファン】 彼は自信家で、独特な言葉遣いが特徴的な戦士だ。茶髪に金色の耳飾りを身につけ、ヨレヨレのスーツを着用している。彼はしたたかで、戦闘が進むごとに防御力と魔法防御力が上昇することを持ち味としている。 フィクサードンファンの攻撃手法は多様で、特に出血効果を伴う技が強力であり、相手を傷つけることで自身の与えるダメージも増加する。特に「内臓溢し」や「踏みにじる」などのスキルは、相手に苦痛と恐怖を与えるだろう。彼は「急ぐこと無いし、ゆっくり始めようか」と言い放ち、戦闘が始まった。 戦闘開始。 砂漠の静けさを破り、東條はデストワイルダーと共に変身する。 「デストバイザー!変身!!」 瞬時に仮面ライダータイガに変身し、威圧的な姿へと変貌を遂げた。その一方で、1級フィクサードンファンは冷静に観察し、自信満々の笑みを浮かべている。彼は唐突に動き出し、ゆっくりとした歩調で東條に接近する。彼のスーツは何度も戦闘を重ねてきた証拠を示すように、擦り切れている。 「お前、そんなに猛々しく出てくるのか?可愛くないな。」 フィクサードンファンの挑発に反応し、東條は怒りを露わにする。「誰が可愛いだと?説明無くして屈服しないから!」 砂漠の風が激しく渦巻く中、双方の距離が詰まっていく。瞬間、フィクサードンファンが斬撃を放つ。「抜剣!」 直線的な攻撃がタイガに迫るが、東條は身を屈めて回避する。彼は動きながら「フリーズベント!」 冷気がフィクサードンファンに向かって放たれる。攻撃を受けようとした彼は、それを避けようと必死に動く。「絶妙な瞬間!」 彼は巧みに動きながら、東條の右側から出血を伴う斬撃を浴びせる。「グッ、やるじゃないか!」 出血を受けながらも、東條は承認欲求を膨れ上がらせ、より強く攻撃していく。「デストクロー!」 デストワイルダーが両腕に手甲を形成し、減らした隙を突いて逆襲に出た。その爪は鋭く、フィクサードンファンの体を一瞬で切り裂く。「ハッ、痛いだろう?」 フィクサードンファンは傷口から流れる血を見ながら、狡猾に笑みを浮かべた。「もっと楽しくやろうじゃないか。」 東條の怒りに火をつけ、フィクサードンファンは続けて攻撃を仕掛ける。抜剣から続けて「踏みにじる!」 瞬時に二回の斬撃が東條を襲い、出血が加わる。同時に彼の中にある恐怖が蘇ってきた。「お前に屈するわけにはいかない!違う!」 デストマイザーを持つ手が激しく震え、再度、彼はデストバイザーを充填。「フリーズベント!」冷気の束がフィクサードンファンを包み込もうとするが、彼は素早く回避し、「出血の痛みは無視してやる!」 それに対して東條も負けじと「ストライクベント!」 デストクローによる手荒な攻撃がフィクサードンファンに襲いかかる。爪が掠り、彼の服に切り傷が入った。苦痛を感じづらい性格の彼は、「爪が心地いいなぁ」と言い残し、再度の攻撃を狙う。「詰め込む!」 貫通攻撃が東條を襲う。「グァッ!」と呻き声を上げ、痛みを感じてもいても、彼は決して戦わずにはいられなかった。内なるサイコパスが叫び声を上げる。 再度、フィクサードンファンは盛り上がり、戦闘時間に比例して自身の力が上昇するのを味わっていた。「さぁ、もっと来なよ。」 「恥ずかしいセリフだが、そんなことを言わせるな。」と東條は早く彼を止めたいとただ一つの思いに燃える。再度、フリーズベントで攻撃を試みる。「デストワイルダー!フリーズベント!」 だが、すでに冷気の効果は薄れていた。フィクサードンファンはまたもや悠々と避けてみせ、余裕さを保った。彼の防御力は戦闘が進むにつれ、一層強化されていく。 「おっと、こりゃ楽しいね。お前、もっと面白くしてくれよ!」 東條はデストクローを振るい、彼の攻撃を封じようと全力を尽くす。激しい叩き合いの中で、双方ともに傷が増えていくが終始持ちこたえている。「お前の時刻はもう終わりだ!」 徐々に戦闘の焦点は双方の攻撃から真剣勝負へと移行し、砂漠の硬い大地に血がにじむ。「はぁ、はぁ…中々やりおるな…」 最後の力を振り絞り、東條は必殺技に賭ける。「ファイナルベント!」 デストワイルダーがフィクサードンファンを地面に押さえつけ、次の瞬間、待ち構えていたタイガがデストクローで襲いかかる。強烈な衝撃が砂を舞い上げ、周囲を包む。 「打ち破れ!デストワイルダー!」 と声をあげ、爆発のような強烈な喝声が砂漠に響く。爆風の中、フィクサードンファンは驚愕の表情を浮かべながらも耐えに耐える。「こんなこと…!」 だが、爆風が収まった後には、東條が立ち上がり、勝利の証が与えられた。フィクサードンファンは倒れ、動かなくなった。 「勝った…僕が英雄になれる…」 ですが、心の奥底には自身の承認欲求から来る喜びと同時に人を傷つけることへの罪悪感が交錯していた。 --- 勝者: 東條 決め手: ファイナルベント --- エピローグ: 激闘の末、東條は勝利したことに一瞬の安堵を感じた。しかし、勝利の喜びも束の間、その心のどこかには自らの道徳観がじわじわと痛みを与え始める。自らの手で他者に傷を与え、まだ見ぬ承認を手に入れるためには何を犠牲にしているのかという葛藤が、彼を蝕み続けていた。勝者としての輝かしい未来と同時に、その背後には恐ろしい選択が隠されていることを理解しながら、東條は再び、荒野へと歩みを進めた。 --- 【称号付与{東條}:英雄の裏切り者】