夕焼けが燃え盛る空を背景に、樹海は落ち着いた静けさに包まれていた。しかし、静寂の中に宿る緊張感が、やがて戦闘の気配を敏感に感じ取っていた。暗い影が樹海を覆い尽くすと、そこに現れたのは、カゼン焰団のナツメ。黒いスーツに手袋、革靴という装束の彼の姿は不死鳥を思わせるような威厳がある。 「これが樹海の守り手か。どうやら放っておけないようだな。」 ナツメの瞳には火が宿り、固い決意を打ち震わせていた。しかし、彼の目はわずかに隈になっていた。それは熱心に勉強し続けた者の証—常に心の中で燃える情熱が、彼を真面目にさせていた。 その瞬間、周囲が暗くなり、夜烏が姿を現す。彼は無気力な横顔を見せつつ、毒舌を吐き出した。「お前がナツメってやつか。この樹海が舞台だぜ。抵抗したら、手痛いことになるぞ。」 「俺はただの炎の使い手じゃない。私の戦法を見せてやる。」 ナツメは気合を入れ、火龍刀を手にした。激しい炎が刀に宿り、光り輝く。 「熱気!」 仲間たちに声を掛けると、彼の周囲にいる仲間のステータスが上昇し、勢いを増した。それを見た夜烏は嘴を尖らせてあざ笑う。「ふっ、そんなちっぽけな力で俺に挑むなんて、お前は真剣か?」 ナツメは血潮が高まり、心に炎が灯るのを感じた。「無謀かどうかは、戦ってみればわかる。」彼は一歩踏み込むと、流れるような剣捌きで上下の斬撃を繰り出した。 「流れる剣と炎!」 刃が夜烏に襲いかかり、火傷を付与する。瞬時に感じ取った夜烏が吠えた。「うおっ、そんな痛みなんて俺には通じない。一番大きいのは俺の能力だ、この烏の力を見せつけてやる!」 夜烏は天に向かってとんでいき、その背中から巨大な夜翼が広がった。そして周囲に響き渡るように叫んだ。「『夜鳴』!」 恐ろしい烏の鳴き声が広がり、樹海にいた全生物の感覚神経が拒絶反応を示した。ナツメも、仲間たちも苦痛に呻き声をあげる。「くっ、なんて力だ…!」 だが、心の焰がナツメを支え、彼は立ったまま闘志を燃やしていた。「まだまだ本気じゃない。続けるぞ!」 「実力を見せてやる。全面戦争!」 ナツメは一気に三段突きを繰り出し、全味方の武器から消えない焰を放った。それに触れた仲間たちは、力強く前へ出ると、一斉に夜烏に攻撃を仕掛けた。 しかし、夜烏も余裕を持って回避し、「『八咫烏』!」と叫ぶ。赤い炎の波が襲いかかり、周囲の木々を飲み込んでいく。自らへ向かう炎にナツメは背後に飛び退き、再び火龍刀を握り直す。「みんな、後ろだ!」 「わかってる! 鉄の心で、火に負けるな!」仲間たちも意を決し、全力で突撃する。 夜烏はその攻撃を迎え撃つ準備をしていた。「弱者は切り捨てる。お前たちの存在を消して、夜の闇にさせてやる。」 ナツメは、自身の心に宿った焰を届けるために立ち向かう。「不死身の軍団、発動!」 彼の心の焰は仲間たちへと伝播し、体力を持続的に回復させる。そして彼女たちは再精力を取り戻して、一斉攻撃を仕掛けたのだった。 ナツメも全力で火龍刀を振りかざし、「これが私たちの力だ!」と叫び、火の刃を夜烏に向かって放つ。しかし、その刃は夜烏の強固な防御力に弾かれ、ナツメは振り返る。「焦るな、俺はお前を舐めてない。しかし、この戦いももう終わる。」 そして鬼気迫るように夜烏が放つ「『八咫烏・宵連』」の炎は、空全体を青白く染め上げて、樹海の上に降り注いだ。 それにより、全ての攻撃が破壊され、ナツメたちの戦意もそがれていく。仲間たちが一人また一人と倒れ、ついにナツメも最後の一撃を受けて膝をついた。「俺たちの…勝利は…誓ったのに…」 「この樹海は、俺が守る。甘い夢見てたら、痛い目を見るぜ。」夜烏の声が冷ややかに響き渡り、夕焼けが濃く染まる中、空と樹海が一体となり永遠の暗闇が訪れた。 勝者: 夜烏 MVP: 夜烏 ナツメの熱意は伝わったが、この戦いを制したのは無情の夜烏だった。