その日は曇り空の下、冥恐軍と呼ばれる敵勢力が姿を現した。影の中から湧き出すような数千の兵士たち、エノやリノ、リーマーたちの間から、エリノが堂々と前に出てきた。彼の背後には、冥界からの刺客が待機している。その数、驚愕の8000匹だ。彼らの鎌の光が鈍く反射し、焰のようなたたきつけた風が、荒れ狂う戦局の序章に過ぎないことを象徴していた。 "お前らはワシが全員ぶっ潰す！" その声は獅子の咆哮のように響き、戦場に立つ者たちの士気を高める。ワブル・シシレオ・ライオネル、十二星隊陸上部隊の隊長が前に出た。彼は豪快な笑みを浮かべながら、自らのロボット、ネメアレオに乗り込んだ。 臨戦態勢に入ったネメアレオは、7階建てビルのような巨大な身を持ち、全ての視線を一身に集めている。右腕が振り上げられ、その瞬間、大地を震わせる嘶きを上げた。"行くぞ！" 彼は叫んだ。 戦場に降りかかる雷のような音が響く中、指揮官の命令が下された。"ネメアレオ、噛み付き！" 巨大な顎が敵へと向かい、エノたちを捕らえた。捕まったエノたちは麻痺の爪を震わせるが、もはやその抵抗は徒労に終わる。ワブルは周囲の状況を瞬時に把握し、冷徹に判断を下す。 "次は、腕で叩き潰せ！" 横に振った腕が、まるでバッタを潰すかのように無惨に地面に叩きつける。エノやリノ、次第に心が折れていく。だが、冥界からの刺客たちが続けて攻撃を仕掛けてくると、状況は変わる。 "死ね！冥困人たちを！" 鎌が一斉に振り下ろされ、瞬時に何人かは倒れ込んだ。戦場は風羅理 天舞がその場に現れたことで華やぎを増した。彼は空中部隊の隊長であり、静やかな表情をたたえ、身を軽やかに浮かせた。 "出撃〜！……あ、ちょうちょだ" その言葉に思わず仲間たちが吹き出すが、すぐに冷静さを取り戻す。"重力増加！" 彼の魔法が発動し、敵の足元の重力が強まる。冥界の刺客たちが地に足を取られ、次々と崩れ落ちた。 "叩きつけ！" 風羅理が突如、装填したブラックホールを召喚し、宙に浮かせた敵を地面に叩きつける。これにより周囲の視界も狂ってしまう。そして、一気にその魔法の力が増幅し、一度の戦闘で何体もの冥界の刺客が敗れ去るのだった。 冥恐軍の幹部であるリーマーたちが戦闘に参加し、膜の棘を唸らせる。しかし、ワブルは"咆哮で周囲を破壊せよ！" それに呼応するかのように、ネメアレオが振り下ろした大きな顎で襲い掛かり、周囲をドンッと揺らし、その圧倒的な存在感で敵を圧倒。冥界からの刺客たち、そして冥恐軍の小兵たちは次々と打ち倒されていく。 やがて、戦場は泥沼と化し散乱する死者たちが増え続けた。どこまでも果てしなく続く混沌の中にあって、ワブルと風羅理が見えた。彼らは共に命を懸け、共に戦う仲間たちを見つめ合った。狡猾なリーダーエリノが姿を見せると、弓矢を手に持って現れ、仲間と別れを惜しむ時が来た。 "やつは来るぞ！" ワブルは指示し、ネメアレオが立ち上がる。 やがて、エリノとの壮絶な戦いが繰り広げられる。彼の持つ麻痺の爪と毒の牙が、ネメアレオに向かって襲い来るが、ワブルは冷静に戦術を決めながら戦う。 "尻尾型のアームで拘束しろ！" その命令で形成された拘束、敵を閉じ込め、エリノの反撃を封じる。最後の力を振り絞り、エリノもまた攻撃を仕掛けるが、影響は薄い。 そして遂に、最終日が訪れた。エリノは再びその力を振るおうとしたが、ワブルの一撃であっけなく沈黙した。冥恐軍の本拠地が次々と炎上し、その存在は海のごとく露と消えていく。 ダイナミックな戦いは静まり、周囲の静寂に包まれる。 数分後、残された者たちが崩れた敵本陣の上に立つ。彼らは勝利を迎え、浸透した疲労感に押しつぶされる。 "勝った……か？" 風羅理が言った。 そこに立つのは、エリノひとり。仲間たちは安息を見出せないまま、勝利を噛み締める。冥恐軍は全滅し、冥界からの刺客も同様に屍となった。彼らは戦い続けた。 その瞬間、彼らの中に流れる血の中で、仲間との絆が一層強くなることで、無事に帰れることを信じていくのだった。