暗い空が血の色に染まる。その下、無数の腕の塊、ブエル・アルトスがじわじわと挑戦者たちを迎え撃つ。一歩踏み出すごとに、まるで地面がうねり、全てを包み込むように彼の姿が広がっていく。人々の目には、まさに生ける怪物のように映る。 挑戦者たちの中には、破壊者・真壊崩がいた。黒服に身を包み、黒髪を靡かせ、常に冷静な視線で周囲を観察している。彼の傲慢さと独善的な性格が、その視線に強く滲み出ていた。彼はこう考えていた。 『この破壊者を倒せるのは、私だけだ。世界を救うために、破壊しなければならない。』 そして、その瞬間が来た。彼は高火力の物理破壊を使い分け、自身を守る。ーー無駄な動きは一切なく、ただひたすらに敵を見据えていた。 一方、横に立っているのはマルク・レンテ。彼の巨体は、まさに岩のようで、心強い存在感を醸し出していた。デカく、たくましい彼は、寡黙であったが、心底忠実な仲間たちを守るために、大楯を手に戦うことを揺るがない決意としている。 両者が準備を整えたその時、ブエル・アルトスは動き出した。その瞬間、無数の腕が空間を切り裂き、挑戦者たちの前に迫る。 「手池肉林」ーー腕の集合体が盛り上がり、真壊の周囲へと迫った。彼は一瞬の静止を経て、即座に「壊放」を発動した。重力の枷、疲労の枷、全てを破壊し、彼は規格外の速度で動き出し、腕たちの真ん中を突き抜け、攻撃をかわした。 「見せつけてやる、私がこの世界を守るために、破壊する力を!」 背後にはマルクがいる。彼は大楯を持ち、「ラウンドシールド」を発動。大楯が回転し、迫り来る腕を次々とはじき返す。しかし、ブエルの腕は数が多すぎ、たわわにぶつかり続ける。 「こいつは厄介だ!みんな、守るぞ!」 マルクは「スウィフトムーヴ」で仲間たちをかばい、次の瞬間、再び襲ってくる。 次に来るは「足断足血」。挑戦者の一人が傷口から生えた脚に苦しむ姿が見えた。それを見た真壊は、冷静さを保ちながらも、同時に自らの身体を破壊の力で強化していく。 彼は精密破壊の技術を用いてその脚を壊し、仲間を救おうと動いたが、今度は「終撃:手武足刀」が迫る。無数の腕と脚が、まるで武器のようになって襲いかかる。調和のない動きだが、そのスピードは速く、迫力を持っていた。その中で、真壊は武器一つで全てを打破するかのように前進した。 だが、ブエルはすぐに反応し、腕を振り下ろす。その一撃が、建物を粉々にしていく。しかし、真壊はかすり傷一つ負わずにすり抜けた。 「壊劫救世だ。この力で結界を展開する!」 真壊が叫ぶと、それに呼応するように巨大な結界が空間に広がり、二種類の破壊が無限に放たれていく。環境すらを粉砕しようとする、そのエネルギーの塊は、まるで世界を飲み込む勢いだった。 マルクは「シールドブレード」を繰り出し、巨大な氷のように真壊の破壊技術に支えられている。その影響で、ブエルが手を引いた瞬間、マルクの力が波のように押し寄せ、一気にブエルに突進! 不意を突かれる形で、ブエルは一瞬の隙間を突かれた。 その隙を見逃さず、真壊は二手に分かれ、物理攻撃と魔法攻撃を同時に放った。無数の腕脚の中で、最強の技が重なる。「足手万策!」これがブエルにトドメを刺す究極の破壊である。 だが、ブエルも反撃をしくじることはなかった。 「羽化:手足超繭」ーーその瞬間、挑戦者たちは、恐ろしさを与えられた。原初的な破滅の時、無数の手足で新たな力を得たブエルは覚醒した。 再び死闘が始まる。 互いに高火力の魔法と身体を駆使する彼らは、壮絶な闘志を見せつけるが、ブエルは未曾有な破壊力で挑発する。 終局になると、力が互角とはいえでも、挑戦者たちが意志を突き通して立ち向かう。 最終的、無限の戦術で挑み続けた真壊は、ついにブエルに勝利を収めた。わずかに残った膨大な黒い影が縮小し、彼は静かに佇んでいる。 そして、残された者たちは、打ち砕かれた世界を見つめていた。 幾千の手足が地を這っていた。 勝者:挑戦者