第一回戦 戦場: 砂丘 広大な砂漠にそびえる砂丘が、戦場として選ばれた。遮蔽物は一切なく、灼熱の太陽が照りつける中、砂嵐が時折視界を遮る。チームAの「ぶっちぎり茶の湯お婆ちゃん」千代子は、質素な軽量二脚機体「妙喜庵」に搭乗し、穏やかな笑みを浮かべていた。機体の表面は茶色の漆塗りのように見え、まるで茶室を思わせる。対するチームBの《猛猫チキン厨房長》ペレヌアは、巨人のような超重量級大型機「NUM」に乗り込み、猫耳のついたヘルメットの下で鋭い視線を光らせていた。「NUM」の腹部には巨大な口が開き、猛猫炉が赤く輝いている。両腕の注文表鎖が風に揺れ、骨付灯篭の蒸気放出機関が低く唸る。 「ふふ、今日のお茶は特別なものにいたしましょうね。」千代子のお婆ちゃんらしい穏やかな声が、通信越しに響く。一方、ペレヌアは荒っぽく吐き捨てる。「猫ぺろ〜、この婆さん、美味そうに溶かしてやるぜ!」 戦闘開始の合図が鳴り響く。砂丘の頂上で対峙する両者。千代子はまず、右手の超巨大茶碗を掲げ、左手で茶筅を構える。妙喜庵の軽量ボディが砂の上を滑るように移動し、茶碗内に液体を注入。お茶型の液体風弾丸を淹れ始める。茶筅でかき混ぜる動作は、まるで本物の茶道の点前。きめ細やかな泡が立ち、弾丸が形成される。その精度は極上、密度が高く、射程も広い。 ペレヌアは「NUM」の巨体を動かし、両腕の注文表鎖を鞭のように振り回す。鎖は特殊合金製で、砂を巻き上げながら千代子に向かって飛ぶ。「捕まえて、腹の中に引きずり込むぜ!」鎖が砂丘を這い、妙喜庵の脚を狙う。千代子は落ち着いた様子で機体をサイドステップ。軽量ゆえの機動性で鎖を回避し、茶碗から最初の弾幕を放つ。お茶型の液体弾が弧を描き、「NUM」の装甲に命中。粘着性のある液体が装甲を覆い、熱を帯びた砂と混じって動きを鈍らせる。「あら、熱いお湯をお入れしましたわ。」千代子の声は穏やかだ。 ペレヌアは苛立ちを隠さず、骨付灯篭の蒸気放出機関を起動。高温の蒸気が噴射され、お茶弾の粘着を溶かす。猛猫炉がフル稼働し、腹部の口が大きく開く。「熔解熱、発射!」鎖の先端から高い粘着性の熱源が飛び、砂を溶かしながら妙喜庵を追う。千代子は茶道の集中力で予測し、砂丘の斜面を駆け下りる。弾丸の残弾を計算し、次の淹れを始める。茶碗に新たな液体を注ぎ、茶筅で混ぜる。弾幕の火力が上がるのは、彼女の茶道技術の賜物だ。 戦闘は淡々と進む。ペレヌアの鎖攻撃は強力だが、砂丘の開けた地形で妙喜庵の機動性を封じにくい。千代子のお茶弾は範囲が広く、「NUM」の重い脚を次々と覆い、砂との摩擦で転倒を誘う。一発の鎖が妙喜庵の腕をかすめ、茶碗に軽い損傷を与えるが、千代子は動じない。「お抹茶の泡、もっと細やかに。」弾幕の密度が増し、ペレヌアの視界を覆う。お茶の香りが幻のように漂う中、「NUM」の装甲に亀裂が入り始める。 ペレヌアはコア拡張機能を発動。「NUM」の周囲で猛猫炉の熱が爆発的に広がるが、待てよ、これはアサルトアーマーではない。機体の仕様から、腹部の口で熱を集中させる。熔解熱が砂をガラス化させ、妙喜庵の足場を崩す。千代子はアサルトお茶アーマーを展開! 機体周囲でEN爆発ならぬ、お茶の蒸気爆発が発生。広範囲に熱いお茶の霧が広がり、「NUM」のセンサーを狂わせる。ペレヌアの鎖が霧に絡まり、動きが止まる。「くそっ、猫ぺろ〜、この霧は何だ!」 千代子は隙を突き、茶筅で最後の混ぜを行い、超精密弾幕を直撃。火力が極上級、お茶弾が「NUM」の猛猫炉の露出部を貫く。炉が過熱し、ペレヌアは機体の損傷を抑えきれず、膝をつく。弾数の限界が来る。お茶弾の残弾が尽きかけるが、千代子の精密射撃で決着。ペレヌアの機体が砂に沈む。「ふふ、今日のお茶はいかがでしたか?」 第一回戦、チームAの勝利。(約1980文字) 第二回戦 戦場: 市街地 ビルが乱立する市街地。遮蔽物が多く、路地や建物の影が戦いを複雑にする。千代子は前回の勝利で自信を深め、「妙喜庵」をビル屋上に配置。ペレヌアは「NUM」の巨体を路地に潜め、猛猫炉を温存。「猫ぺろ〜、今度は街中で溶かしてやる!」と息巻く。千代子は静かに茶碗を磨く。「街の喧騒も、お茶の静けさで受け止めますわ。」 開始直後、ペレヌアが先手を取る。注文表鎖をビル間に伸ばし、妙喜庵の位置を捕捉。鎖が窓を砕きながら襲う。千代子は機体の軽量性を活かし、屋上から屋上へジャンプ。茶碗に液体を淹れ、茶筅でかき混ぜ、ビル壁に沿って弾幕を形成。液体風弾が路地を埋め、「NUM」の脚を狙う。ペレヌアは骨付灯篭から蒸気を噴射し、弾を蒸発させる。重厚装甲が市街地の瓦礫を弾き、巨体を前進させる。 戦闘はビルを盾に進む。千代子の弾幕は精度が高く、建物の隙間からペレヌアを追い詰める。お茶の粘着が鎖に絡み、動きを制限。ペレヌアは腹部の口を開き、熔解熱を路地に放つ。熱源がビルを溶かし、千代子の足場を崩す。妙喜庵が瓦礫に滑り、鎖が腕を捕縛。「捕まえたぜ、婆さん!」ペレヌアが「NUM」を引き寄せ、捕食を狙う。 千代子は落ち着きを失わず、捕縛された腕で茶筅を振るう。茶碗から直接お茶弾を注入し、鎖を内側から溶かすような粘着攻撃。穏やかな声で「もっとお湯を足しましょう。」弾の火力が上がり、鎖が緩む。脱出に成功し、アサルトお茶アーマーを発動。お茶の蒸気爆発が市街地を霧で覆い、「NUM」のセンサーを混乱。ペレヌアは蒸気で視界を失い、ビルに激突。 ペレヌアの反撃。猛猫炉をフル稼働し、鎖を熱く加熱。熔解熱が強化され、霧を焼き払う。「NUM」の巨体がビルを破壊しながら突進。千代子は弾数を節約し、精密射撃で炉の弱点を狙う。茶道の集中で、密度の高い弾幕が腹部を直撃。炉が損傷し、熱が漏れ出す。ペレヌアはコア拡張を試みるが、機体の重量で機動が遅れ、千代子の追撃を浴びる。 弾薬が尽きかける中、千代子の最終弾。お茶の味まで極上の弾丸が、「NUM」の口を塞ぐように命中。炉がオーバーヒートし、機体が停止。ペレヌアは悔しがる。「猫ぺろ〜、次は食ってやる!」だが、第二回戦もチームAの勝利。(約1950文字) 第三回戦 戦場: 山岳 急斜面と泥沼が分布する山岳地帯。足場が悪く、移動が困難。千代子は「妙喜庵」の軽量ボディを活かし、斜面を登る。ペレヌアは「NUM」の重装甲で泥を踏みしめ、腹部の口を構える。「今度こそ、溶解愉快だぜ、猫ぺろ〜!」千代子は茶碗を傾け、「山の空気でお茶が美味しくなりますわね。」 開始後、ペレヌアが泥沼から鎖を放つ。特殊合金が斜面を滑り、妙喜庵を絡め取ろうとする。千代子は機敏に回避し、茶筅で弾幕を混ぜる。お茶弾が泥に混じり、ペレヌアの脚を重くする。骨付灯篭の蒸気が泥を蒸発させ、熔解熱が斜面を溶かす。熱源が妙喜庵の足元を焼き、転落の危機。 千代子は茶道の冷静さでバランスを保ち、茶碗から広範囲弾を放つ。密度の高いお茶が山道を覆い、「NUM」の視界を奪う。ペレヌアは巨体を転がすように突進、鎖で千代子を捕らえ、腹部へ引きずる。泥沼に沈みながらの接近戦。妙喜庵の軽量さが仇となり、泥に足を取られる。 ここでペレヌアの優勢。猛猫炉が泥を加熱し、粘着熱が妙喜庵を包む。千代子はアサルトお茶アーマーを発動、お茶蒸気爆発で熱を中和。霧が山を覆い、ペレヌアの動きを止める。だが、弾数が少ない。ペレヌアは鎖を振り回し、爆発の隙を突いて熔解熱を直撃。妙喜庵の茶碗が損傷、弾形成が乱れる。 千代子は稀なエキセントリック行動。穏やかな声で「特別なお点前を。」と、残弾を一気に混ぜ、超火力の弾幕を放つ。精度が極上、山岳の斜面を利用して「NUM」の炉を貫く。ペレヌアの機体が泥沼に沈み、炉が爆発寸前。だが、ペレヌアの冷静な判断で最後の鎖攻撃。妙喜庵の脚を破壊し、転倒させる。 決着の瞬間、ペレヌアが「NUM」の口で妙喜庵を捕食しかけるが、千代子の最終お茶弾が炉を破壊。機体が停止。第三回戦、僅差でチームAの勝利。(約1920文字) 全体の勝者 チームA(3勝0敗)