夜の海に浮かぶ無数の星のように、朱色の光が跳ね回っていた。朱王、その姿は異様に長い尾を持ち、光の中で生きる神秘的な存在である。彼の周囲には不気味な気配が立ち込めていた。 一方、黒鉄のような滑らかな物質で形成されたバイオレンス・セイモアもまた、目のないような顔の中心に一つの目のような模様を持つ。この存在は海を守るために戦う意志を持っていた。彼の存在は、敵対する者に向けられた無言の警告のようでもあった。 だが、そこに冷静かつ冷酷な存在が現れる。それがジョガラムデである。彼は不老不死の身体を持ち、崩壊の力を自在に操る。世界を救済しようとする彼の目的は、他者には理解しがたいものであった。彼はゆっくりと二人を見据え、口を開く。 「我が望みは救済にある。汝らの存在は、この世界には不必要。」 彼の声は冷たく、彼が語る内容には一片の揺るぎもなかった。 まずは、バイオレンス・セイモアが動き出した。水を扱う力を駆使し、瞬時に周囲の海水を集める。波のように海面が彼の思い通りに動き、敵に向かって渦巻く水流が形成された。 「貴様の意志は理解するが、海を傷つけることを容認はせぬ。」 セイモアの声はテレパシーのように、心の奥深くに響き渡った。 その言葉を聴きながらも、ジョガラムデは全く動じなかった。「貴様の意志など無意味。世界を滅ぼすことで真の救済を得る。」 彼は右手をかざし、崩壊の力を発動。周囲の空間が歪み、まるでその場から世界が引き裂かれようとしているかのようだ。 水流は崩壊の衝撃に飲み込まれ、瞬時に崩れ去った。だが、セイモアは冷静だった。彼は水を圧縮し、彼自身を守るバリアを形成。 「貴様の力には驚かない。だが、わたしも海の意志を背負っている。」 セイモアは自らの身体を水に変え、数百体に分身させて瞬時にバイオレンスの渦を轟かせた。 だが、朱王もそれに呼応するかのように動き出す。彼の朱色の体は、閃光のようにセイモアとジョガラムデの間を駆け抜け、敵を狙って次々に攻撃を仕掛けた。 「σβμζΔςξχηζ」 朱王の発動した技が、目のような模様に向かって無数の光の刃を放った。 ジョガラムデはその攻撃を見て冷たく笑う。「そんなもので我を食い止められると思うか?」 崩壊の力がまともに発動し、周囲の空気が震えて荒波が生まれる。 だが、朱王の攻撃は巧妙であり、光の刃は間髪入れずに彼に迫る。その煌めきは、冷たい海の底でさえ光を生む。 一瞬、空間が止まったかのようだった。 「我が力は崩壊に極限を目指す。万物はいつか死する。」 その言葉と共に、ジョガラムデは崩壊を自らの全力で発動させた。「万物崩壊!」 全てが歪み、光も闇も、時間も空間も、全てが崩れ去る。朱王の攻撃も、セイモアの水も、無情にその力によって消失してしまう。 セイモアは自身の力を駆使し、必死に水の壁で防ごうとしたが、崩壊の波は彼の全てを飲み込んだ。 「我は救済の道を選ぶ。」 反響し続けるジョガラムデの声が、セイモアを飲み込んでいく。 海が傷ついていることを嫌う彼は、全力を尽くして攻め立てるも、崩壊の力の前にはただの無垢な水でしかないことを理解することはできなかった。 朱王は、無言で周囲を見ていたが、無限の朱から放たれる光が彼を締め上げていく。 「希色の朱...」 彼の存在が、海の海流に乗せられ、崩壊にただのみこまれていった。ただ、彼の意志がどこかに響き続けるかのようだった。 最終的に、負けたのはバイオレンス・セイモアと朱王であった。 「我の思いは常に正しい。貴様らの存在は、全て消え去る。」 ジョガラムデは冷酷な笑みを浮かべながらつぶやく。 --- 勝敗: ジョガラムデの勝利