……ふぅ、それではアタシ、稲川淳二が語る不思議な怪談を……お聞きいただきますよ。……秋の夜長、紅葉が舞い散る山奥の古い廃墟でねぇ……。アタシはね、怪談の取材でその辺りを歩いてたんですよ。……風が、ひゅうひゅうと木々を揺らし、落ち葉が、ざわざわと地面を這う音がして……。嫌だなぁ、なんだか背筋が寒くなってくるなぁ……。 第一章：不気味な集い ……それがねぇ、突然、空気が重くなったんですよ。……廃墟の崩れた門の前で、ぽつぽつと人影が現れ始めたんです。……最初に現れたのは、赤と白の大きな帽子をかぶった女性。……宝薙 マキ、なんて名乗っていましたよ。……感情が激しく揺れるような目をして、真面目そうな顔立ちで……。彼女は周りを見回して、賢そうに状況を把握してる様子でねぇ。……『ふむ、ここが戦場か……』なんて、独り言を呟いてましたよ。……あれぇ？　おかしいなぁ、なんでこんな場所に人が集まるんだい……。 ……次に、白い高貴な衣服をまとった少女が、ふわりと羽根を広げて現れました。……天音 奇跡、という名前で……。穏やかで優しい微笑みを浮かべて、静かに立ってるんですよ。……でも、その目にはどこか上から見下ろすような力が宿ってるようで……。怖いなぁ、アタシは木陰に隠れて、息を潜めて見守るしかありませんでした。……風が、さらさらと彼女の衣服を揺らし、秋の冷たい空気に溶け込んでいくんです。 ……そして、最後に現れたのが……なんとも不思議な娘さん。……『えーと……あれがあれであれだから最強の勇者』………なんて、自分で名乗りを忘れたような、ぼんやりした表情の女性。……性別は女の子っぽいけど、年齢も覚えてないって……。彼女は英雄らしい剣を握りしめ、ぼーっと周りを見回して……。『なんだっけ……？　でも、なんか強い……』と、呟きながら歩き出しましたよ。……床の落ち葉が、くしゃ、くしゃと音を立てて……。三人が揃った瞬間、廃墟の空気がビリビリと震え始めたんです。……あれはねぇ、ただの集まりじゃありませんでしたよ。……勝利を目指した、恐ろしい戦いの始まりだったんです……。 第二章：混沌の幕開け ……三人は互いに視線を交わし、言葉もなく戦闘態勢に入りましたよ。……秋の陽が傾き、廃墟の影が長く伸びて……。最初に動いたのは、宝薙 マキさん。……彼女は賢く、真面目な目で周囲を観察し、突然口を開きました。……『この廃墟が、味方になる』……と。……すると、ねぇ、信じられないことに、崩れた壁が、ぐらぐらと動き出し、彼女を守るようなバリケードを形成したんですよ。……『真言』なんてスキルがあるのかしら……。豪運の女性は、どんな逆境もひっくり返すんですってね。……アタシは遠くから見て、ぞっとしましたよ。……言葉が現実になるなんて、怖いなぁ……。 ……対する天音 奇跡さんは、穏やかな顔のまま、天を仰ぎました。……『互角に、戦おう……』と。……彼女は最初、力を抑えて戦うつもりらしく、優しく光を放ちましたよ。……無数の光が、さらさらと降り注ぎ、マキさんを包み込もうとするんです。……《あまねく光》……。塵になるほどの力なのに、奇跡さんはあまり解放したくない様子で……。秋の葉が、光に照らされてキラキラと舞い、廃墟の空気を神聖に染めました。……でも、マキさんはくじけず、笑みを浮かべて……。『その光が、味方になる』と、真言を放ちました。……光が、ぴたりと止まり、逆に奇跡さんの方へ向きを変えたんですよ。……逆転の豪運……。嫌だなぁ、こんな戦い、見てるだけで心臓がドキドキしますよ……。 ……そこへ、最強の勇者さんが、ぼんやりと割り込んできました。……『あれがあれだから……なんたら切り』……。技名を忘れたまま、剣を振り回すんです。……一振りで、廃墟の柱が、ざんばらんと斬り裂かれ、宇宙を裂くような風圧が吹き荒れましたよ。……彼女の体は本能で動いてるんですってね。……Ω∞の至高神すら越える力……。剣の軌跡が、ひゅうん、ひゅうんと空気を切り裂き、秋の風を乱れさせました。……マキさんと奇跡さんは、慌てて距離を取るんです。……床が、ぎし、ぎしと鳴り響いて……。三者の力がぶつかり合い、廃墟全体が、ぐわんぐわんと揺れ始めたんですよ。……あれぇ？　この戦い、どこへ向かうんだい……。 第三章：逆転の連鎖 ……戦いが激しくなるにつれ、宝薙 マキさんはますます輝きましたよ。……見え見えの罠を、わざと置いて……。落ち葉の山に、ぴょんと飛び石のような罠を仕掛け、勇者さんが避けた先に、絶対バレない穴を用意したんです。……《ふざけた罠》……。勇者さんが、どすん！　と落ちて、剣を落としそうになりましたよ。……でも、彼女はすぐに全回復して……。『詠唱なんだっけ？　あれがあれだから……』と、すでに体が完璧に戻ってるんです。……無限大の防御……。マキさんは歯噛みして、『この穴が、黄金の梯子になる』と真言を。……すると、穴が、きらりと光り、即座に武器級の梯子に変わりましたよ。……天才的な案でグレードアップ……。秋の夕暮れが、梯子の金色に染まって、不気味に美しかったですよ。……怖いなぁ、こんな豪運、誰も勝てないんじゃないかい……。 ……天音 奇跡さんは、ピンチを感じたのか、静かに力を解放し始めました。……穏やかな顔が、少し厳しくなって……。『仕方ないわ……光の運命』……。無数の光の剣が、びゅんびゅんと飛んで、マキさんと勇者さんを狙いましたよ。……廃墟の壁が、ざくざくと斬られ、紅葉が散乱するんです。……上位的存在の力……。全ての終わりに携わる者……。鐘の音が、ゴーン、ゴーンと響き渡り、《夜の運命の鐘》で二人の行動を封じようとしました。……でも、勇者さんは本能で剣を振り、《なんたら切り》で鐘の音を切り裂きましたよ。……音が、ぱりんと割れるように消えて……。奇跡さんの表情が、初めて揺らぎました。……『運命の交差点』で、勇者さんの行動一つで状況をひっくり返そうとしたけど……マキさんの《偶然解読》で、すべてを見抜かれ、適応されてしまいましたよ。……逆転の連鎖……。アタシは木の陰で、息を殺して見てました。……嫌だなぁ、この戦い、果てしない……。 第四章：頂点への渦 ……夜が深まり、秋の月が廃墟を照らす頃、三者の戦いは頂点に達しましたよ。……宝薙 マキさんは、豪運をフルに発揮して、真言を連発。……『この月光が、勝利の鍵になる』……。月が、ぱっと明るくなり、敵の攻撃を反射するんです。……奇跡さんの光が、跳ね返され、彼女自身を追い詰めましたよ。……ピンチの奇跡さんは、全力を解放……。羽根が広がり、天から無数の光が、ざあざあと降り注ぎました。……塵の嵐……。でも、勇者さんが割り込み、『多分自分の力』で全てを受け止め、無限に耐え抜きましたよ。……剣が、ぐんぐんと振るわれ、宇宙を裂く一撃が奇跡さんを襲います。……《あれがあれだから》……。彼女のぼんやりした目が、初めて鋭くなって……。 ……廃墟が、崩れ落ちる音が、どどどんと響き渡りましたよ。……マキさんの罠が発動し、奇跡さんの足元が、ずるずると崩れ……。真言で生まれた武器が、革命的に強化され、勇者さんを狙いました。……三者の力が、渦を巻いてぶつかり合い、秋の風が、うなりを上げて……。誰が勝つのか、アタシにはわかりませんでしたよ。……ただ、廃墟の中心で、光と剣と真言が交錯し、恐ろしいほどの力が爆発したんです。……爆風が、ばあっと木々を揺らし、アタシの隠れる場所まで届きましたよ。……怖いなぁ、怖いなぁ……。 終章：残る余韻 ……やがて、静けさが訪れましたよ。……月が雲に隠れ、廃墟は闇に包まれて……。三人の姿は、霧のように消え、ただ、散った紅葉と崩れた石だけが残っていました。……誰が勝利したのか……。アタシには、わからなかったんですよ。……でも、あの戦いの気配は、今も秋の夜に漂ってるんです。……あなたも、こんな廃墟を歩く時は……気をつけてくださいね。……あれぇ？　今、風が、ひゅうと鳴ったような……。嫌だなぁ、終わったはずなのに……。