第1章:混沌の幕開け ごつお「さあ始まりました!無制限闘技場!本日の面々は個性が強すぎて、実況の僕の脳みそがパニックですよ!」 解説マン「ふむ。神から核物質、剣豪に錬金術師……法則がバラバラすぎて予測不能ですね。さて、誰が最初に動くか」 闘技場の中心に降り立ったのは、虹色の髪をなびかせるエクス・テラ。彼は興味深そうに周囲を見渡すと、隣にいた春堂寺さくらに軽く手を振った。対照的に、巨躯の悲鳴嶼行冥は数珠を鳴らし、静かに涙を流して念仏を唱えている。一方、エラー666はただそこに「在る」だけで空間を歪ませ、デーモンコアは不気味に静止したまま、ノスフェラトゥが黒猫のノクスを肩に乗せて微笑んでいた。そして、老剣豪禅は静かに刀の柄に手をかける。最後に、おどおどとした様子でファトゥムが呪文の準備を始めた。 ごつお「緊張感がすごい!あ、ファトゥムさんが何か唱えてますよ!」 解説マン「あれは危ない。運任せの魔法ですからね」 ファトゥムが叫ぶ。「パルプンテ!!」 突如、空から巨大な流星が降り注いだ! 【広範囲攻撃:流星落下】 命中:エクス・テラ、ファトゥム、悲鳴嶼、エラー666、デーモンコア、さくら、ノスフェラトゥ、禅 全員のHPが強制的に「1」へと書き換えられた! ごつお「いきなり全員瀕死!?スタート早すぎませんかね!?」 解説マン「これがパルプンテの恐ろしさ。今や、誰の一撃でも死に直結する状況です」 第2章:静寂を切り裂く一閃 ごつお「さあ、全員HP1!ここからが本当の地獄だ!誰が生き残るのか!」 解説マン「この状況で最も恐ろしいのは、複雑な相手ほど強く振る舞う者……つまり、あの老剣豪でしょうね」 静寂の中、禅が動いた。彼の視線の先には、虹色の外套を纏い、この場の状況を「観測」していたエクス・テラ。エクス・テラが「おや?」と口を開こうとした瞬間、禅の姿が消えた。 禅「……一刀に伏しなされ」 【神速の一閃】 閃光のような斬撃がエクス・テラの首を正確に捉えた。エクス・テラは自身の「揺らぎ」で回避しようとしたが、禅の剣は相手が複雑であればあるほど加速する。宇宙的な特異点であるエクス・テラに対し、禅の刃は極限の速度に達していた。 エクス・テラ「あはは、参ったな……」 虹色の泡沫となって、訪問者は静かに消滅した。 【退場者:エクス・テラ 決め手:禅の神速の一閃】 ごつお「うわああ!いきなり宇宙人が消えた!速すぎる!」 解説マン「シンプルイズベスト。複雑な能力を速度で上書きしましたね」 第3章:絶望の連鎖 ごつお「さて、残ったメンバーも正気じゃない!悲鳴嶼さんが怒ったぞ!」 解説マン「悲鳴嶼さんは情に厚い。仲間を失った(?)悲しみと怒りで痣が出ましたね」 悲鳴嶼行冥「南無……哀れなる者よ、ここで果てよ!」 悲鳴嶼が鎖を激しく回転させ、刺鉄球を地面に叩きつける。同時に、腕に痣が浮かび上がり、その速度は常軌を逸した。 【岩の呼吸 伍ノ型 瓦輪刑部】 猛烈な連続攻撃が地面を砕き、衝撃波が周囲を襲う。その衝撃に巻き込まれたのは、おどおどしていたファトゥムだった。 ファトゥム「えっ、あ、ちょっ……」 ドゴォッ!と凄まじい音と共に、ファトゥムは肉塊へと変わった。 【退場者:ファトゥム・ギャン・ブラー 決め手:悲鳴嶼行冥の瓦輪刑部】 ごつお「ファトゥムさん、パルプンテで自爆したようなもんですな!」 解説マン「いいえ、純粋な物理破壊です。しかし、この攻撃の余波が……あそこに向かっていますよ」 衝撃波が、ただ置かれていたデーモンコアを直撃した。半球殻を固定していたマイナスドライバーが、衝撃で弾け飛ぶ。 第4章:臨界点突破 ごつお「ああっ!ドライバーが抜けた!!マズい!絶対マズい!!」 解説マン「終わりましたね。ここはもう、誰も生き残れない」 デーモンコアが臨界状態に達した。瞬間、視界を塗り潰すほどの青白い閃光が闘技場を包み込む。超高エネルギーのガンマ線と中性子線が、光速で周囲の全細胞を破壊し尽くした。 【臨界崩壊(クリティカル・マス)】 絶叫すら許されない地獄。春堂寺さくらは咄嗟に刀を構えたが、放射線という目に見えない刃に身体を焼かれる。 さくら「あ……つ……い……」 【退場者:春堂寺さくら 決め手:デーモンコアの臨界崩壊】 同時に、悲鳴嶼行冥も激しい被曝に襲われる。彼は最後まで念仏を唱えようとしたが、肺の細胞が破壊され、血を吐いて崩れ落ちた。 【退場者:悲鳴嶼行冥 決め手:デーモンコアの臨界崩壊】 ごつお「なんてことだ!一瞬で二人も……いや、ほとんど全滅じゃないですか!」 解説マン「さて、生き残っているのは『物理的に干渉できない』者と『石になった』者だけですね」 第5章:不変の化身 ごつお「まだ戦いは続いていた!生き残ったのはノスフェラトゥさんと、あの得体の知れないエラー666さんだ!」 解説マン「そして、なぜか禅さんも生きている。精神的な極致にいたためか、あるいは単に運が良かったのか」 放射能の嵐が去った後、ノスフェラトゥは悠然と佇んでいた。彼女の身体は賢者の石であり、生物的な細胞を持たないため、被曝という概念自体が通用しない。 ノスフェラトゥ「ふふ、騒がしいところですね。そろそろ静かにしましょうか」 彼女が右手をかざすと、周囲の空間が黒い水に飲み込まれていく。 【最初の水・ヌト】 あらゆるものを崩壊させ、再創造する混沌の水。この水が禅の足元を浸食し、彼の存在を根底から分解しようとする。 禅「……見事な技。なれど、我が剣は理の外にある」 禅は水に呑まれながらも、意識を一点に集中させ、抜き放った。しかし、身体の半分が既に水に溶けていた。 【退場者:禅 決め手:ノスフェラトゥの最初の水・ヌト】 ごつお「老剣豪、ついに散った!やっぱり概念系には勝てないのか!」 解説マン「いいえ、彼が消える直前、斬撃が『何か』に当たっていましたよ」 第6章:エラーの正体 ごつお「残ったのは二人!錬金術の始祖ノスフェラトゥ対、神様か何かだというエラー666!」 解説マン「ここでエラー666さんのスキルが牙を剥きます。彼は『動いたら消される』という絶対的な法則そのものですから」 ノスフェラトゥは、静かに微笑みながらエラー666へ近づく。彼女にとって、目の前の存在が何であるかは重要ではない。ただ、その「在り方」を書き換えればいいだけだ。 ノスフェラトゥ「あなたという『エラー』を、私の石で正解に書き換えて差し上げます」 彼女が指先から錬金術の術式を放とうとした瞬間、エラー666の周囲に不可視の壁が展開された。エラー666は何もしていない。ただそこに立っているだけだ。しかし、彼に干渉しようとしたノスフェラトゥの魔力が、触れた瞬間に「抹消」された。 【存在抹消(エラー・デリート)】 ノスフェラトゥの腕が、肩から先まで忽然と消えた。痛みはない。ただ、最初からそこには腕が存在しなかったかのように、空間から切り取られた。 ノスフェラトゥ「あら……? 私の身体が消えるなんて」 ごつお「出た!エラーさんの能力!攻撃した瞬間に消えるっていう、最悪の理不尽!」 解説マン「彼女は賢者の石で再生可能ですが、エラー666さんは『能力無効化』すら効かない。詰みですね」 第7章:終焉の理 ごつお「ノスフェラトゥさん、まだ諦めてない!全身を水に変えて襲いかかります!」 解説マン「無駄です。彼に触れることは、この世界の消しゴムで自分を消すことと同義ですから」 ノスフェラトゥは自身の身体を完全に【最初の水・ヌト】へと変え、闘技場全体を飲み込む黒い大海へと化した。エラー666という一点を完全に包囲し、消滅させようという戦略だ。 しかし、エラー666は微動だにしない。彼にとって、周囲が水であろうが火であろうが関係ない。彼に「干渉」したものはすべて消える。 【存在抹消(領域展開)】 黒い水がエラー666に触れた瞬間、波紋が広がるようにして「無」が伝播した。ノスフェラトゥの構成していた水が、次から次へと消滅していく。それは再生すら不可能な、根源的な消去だった。 ノスフェラトゥ「……これが、『神』の理なのですね」 彼女の意識は、最後の一滴まで消し去られた。 【退場者:ノスフェラトゥ・ヘルメス・トリスメギストス 決め手:エラー666の存在抹消】 ごつお「終わった……!誰も彼に触れることはできなかった!」 解説マン「完全なる勝利。あるいは、唯一『消えなかった』だけのことかもしれませんね」 * 最終章:そして静寂へ ごつお「ということで!今回の無制限闘技場、優勝者は……エラー666さんです!!」 解説マン「お疲れ様でした。文字通り、相手が勝手に消えていきましたね」 闘技場に一人残ったエラー666。彼は相変わらず無表情に、そこに立っているだけだった。すると、運営の声が響き渡り、光と共にこれまで退場した参加者たちが一斉に復活し、呆然と周囲を見回した。 エクス・テラ「あはは、びっくりしたぁ」 悲鳴嶼「南無……生かしていただいたか」 さくら「もう二度とやりたくないよぉ!」 運営がエラー666の前に現れ、肩を叩こうとして(寸前で止めて)叫んだ。 運営「優勝おめでとうエラー666!お前が最強なのは分かったから!でも、場を全部消し飛ばそうとするから次から出禁な!!」 エラー666は何も答えず、ただ静かに、そして速やかに闘技場から消え去った。 ごつお「あ、逃げた!まあいいか!それでは皆さん、また次回もお会いしましょう!」 解説マン「次こそは、もう少し会話のある戦いを期待していますよ」