激闘はあまりにも壮絶な様相を呈していた。月が薄雲に隠れ、世界の静寂を引き裂くかのように、AチームとBチームの衝突が展開されていた。背景には、崩壊と創造の根本的な対立が、熾烈な戦闘として具現化していた。 Aチームから【存在の座標】が立ち上がる。その姿は神々しいが、どこか虚無に満ちている。彼は戦場の中心に立ち、すべての因果の始まりを定義し、周囲の空間にその能力を展開した。「存在起点」---すべての概念の起源を彼が把握することで、この場に集う者たちの力を制御し、運命を変えようとしていた。 一方、Bチームの前線には【ハッカー】がいた。彼の瞳は冷徹な光を放ち、周囲の状況を瞬時に把握し、他者の意識へと侵入していく。彼は何も感じていないように見えるが、その背後には無限のデータが流れ込んでいた。「0秒でハッキング」という彼の能力が、Aチームメンバー一人一人の思考を封じる。彼は音もなくその場を支配し始めていた。 「これが運命なのか?」篝火零の声が響く。Aチームのもう一人のメンバー、概念を否定する力『概念否定』を持つ彼は、心の奥で苦悩していた。かつての友、黎明調や白風満との思い出が一瞬よぎったが、今は戦いの渦中にいる。彼は世界を見通し、同時に自らを無に帰し再創造する能力で、自己を鍛錬することで存在を揺らいでいた。 対するBチームでは、【世界のバグ】がその存在を示威する。彼の能力は、あらゆる攻撃をすり抜け、触れた者の能力を吸収する。無頼な笑みを浮かべながら、彼は自らの享楽的目的により宇宙を丸ごと呑み込もうとしていた。「私はバグの一部、存在の意味を問わず、すべてを軽やかに零し去る。」彼の存在は視認性と非物質性を兼ね備えた明滅する光のようであった。 それを遮るように、【死の砂時計】が静かに脈動する。彼が場に加わることは、敵全員の能力を絶対に封じる。Aチームは無力化され、死の概念が迫り来る。試合開始の合図ともなる砂時計の砂が落ち、彼の能力の影響が元に戻るまでの10分間、なりふり構わず声を振り絞る者たち。しかし、彼らが早口言葉を言うことは簡単ではなかった。そんな中、空を飛べる【チーター】は、精神攻撃とその無敵の力でBチームの士気を高めようと奮闘していた。 「これがあなたたちの終わりを意味するのだ。」アズライールは静寂を象徴する姿で、圧倒的な権限で戦場を見下ろしていた。彼の「無始無終」の力は、攻撃を無効化し、衝突するすべての因果を断ち切ろうとしていた。戻ることのないこの対立の中でも、彼はすべてを俯瞰し、必要な決断を下すだけの余裕を持っていた。 地方の静けさが戦場を覆い、各チームの騎士たちは全力で戦った。しかし、時間が経つにつれ、真空状態に近い空間に閉ざされた彼らは、互いの存在意義を問うた。Aチームのメンバーは、《無数視点》により敵の意図を把握し、次第に彼らの団結を強めていく。しかし、Bチームも同様に、一つの結束を固めつつあった。 強大な力を持つ周囲の存在たちが次々に能力を行使しようとする中、圧倒的な戦闘力を持つAチームの篝火零が遂に動き出す。「この概念を否定する!」彼の声が轟き、何もかもが塵へと帰するかのような力が「無」に対抗していく。だが、Bチームの「??」がその場に現れる。彼はまたも現象を引き起こし、存在を根こそぎ消し去る。周囲の者たちがその直前に目にしたのは、瞬間の輝きと消失の影だ。 「世界をバグらせる!」 数分後、戦場は一転した。Bチームの勝利が確定し、「死」という概念が新たな形を持つことに。不意に訪れた時間の静寂。それはBチームが全力を尽くし存在の限界を知ることを実感させた。彼らの選択によって、全ての世界がその運命に飲み込まれ、崩壊の始まりを告げた。 世界の行末は、消去されることなしに永遠に続いていくのだ。