一回戦 戦場に選ばれたのは「軌道ステーション」。浮遊する宇宙空間で、細かく組まれた制御管や通信装置がその周りを囲んでいる。両者は機体を駆り、ここでの勝負を決すべく準備を整えた。衛生通信のセルゲイが搭乗する「Р-7」はその巨体を揺らし、無重力の中で足部ブースターRD107が静かに作動する。顧みる先には「THUNDER:CLAP」を駆るVEILが立ち、周囲に電気障壁を展開している。その圧倒的な存在感と、速度を駆使した傭兵団の戦士の構えは、初めから緊迫感抜群だ。 試合が始まると、VEILはその超常的な速度で一瞬にして接近、その動きは視認すら困難だ。着弾した瞬間、ELEC.GUNから光線が放たれ、RF波をもつ弾幕が「Р-7」へ襲いかかる。だが、セルゲイは「スプートニク」の通信を駆使し、先を見越して巧みに機体を移動。高機動で攻撃をかわし続ける。彼は瞬時に情報を分析し、VEILの行動パターンを見破っていた。 VEILもまたAI「VEIL」を活かし、セルゲイの動きを分析。セルゲイが一旦攻撃の隙を見せた瞬間、ELEC.TACが作動し、反撃を開始する。VEILの攻撃は、麻痺効果を持つ電気障壁を駆使したもので、これが周囲の機体をも巻き込みつつ大胆な攻めを続ける。 すると、遮蔽物の後ろに隠れたセルゲイは、スプートニクからのレーザー攻撃の準備を整える。同時に、彼はVEILの動きの読み、逐次妥協を繰り返しながらも、時に大胆に攻め入るのであった。VEILの攻撃をかわし、セルゲイはついに「スプートニク」のレーザーを発射。VEILはその射線を完全に見切ることができず、打たれた。機体は見事な一撃を喰らって停止、再起動したが、勝負は決した。 結果として、1回戦の勝者はセルゲイ。 二回戦 次の戦場は「市街地」。高層ビル群が立ち並ぶ都市の中で、ここには戦闘に相応しい様々な障害物が点在している。再戦に挑む二人の戦士は、その土地柄を見越して巧妙に戦略を練った。初回勝利のセルゲイがまず立ち位置を確保し、スプートニクを用いて街の全体情報を把握しようとする。しかし、VEILはこの状況を有利に使い、電気障壁を更なる距離で展開して攻撃中断を防ぐ。 戦闘が始まり、VEILの速度はまるで幻影のよう。加速するたびにELEC.GUNからの光線が爆発音と共に激しく放たれ、街の構造物が破壊される。衛生通信のセルゲイは、周囲を観察し「スプートニク」に頼るだけでなく、自らの豊富な経験を駆使し躱しながら反撃のタイミングを測っていた。 両者の火花が飛び交う中、街が崩れていく。何度も衝突し、VEILは再び麻痺電流を放ってくる。今度はセルゲイが一瞬の隙を見せ、見事にELEC.BLAの引き裂きを肉薄される。セルゲイは痛切なダメージを受けるも、誤った状態で老獪な動きで回避する考えを練り直す。 ついに、セルゲイは思い切って、「スプートニク」のレーザー攻撃を発動。しかし、VEILはそのパターンを知り尽くし、何とか一瞬の間にエネルギーを演算し予測して防御する。結果、レーザーは位置を見誤ったVEILにかすりもしない。加えて再攻撃、VEILのELEC.GUNが再装填され、圧倒的な火力とスピードによってついに何度も攻撃を放つ。 結局この戦闘では、VEILが勝利を収めた。 三回戦 最後の戦場は「軍港」。艦船のデッキやリーフが貫通する広大なシナリオの中で、両者の出会いが待ち構えていた。前回の敗北を受け、セルゲイは無駄を無くし推し進む一方、VEILはその自身の利点とデータを思おきし、二度と間違うまいと心に決めていた。時が流れ、すぐに戦闘は開始された。