市立図書館の静かな空間に、まるで嵐のような騒動が巻き起こるとは誰も予想していなかった。 「私がこの街を変える！」 街頭演説中の政治家は、自分の演説に熱中し、拡声器を持つ手を大きく振り上げていた。ただ、彼の言葉は周囲にいる客や通行人には全く響いておらず、顔をしかめられたり、軽蔑の視線を浴びせられるばかりだった。 一方、その静寂を利用して狙う者たちがいた。小エルフとダークエルフから成るタッグ、ミニとダークのエルフ組は、すでに彼の存在を無視し、特に影に潜むスニークチェイサーの動きを伺っていた。 「仕掛けていい？」と小エルフが目を輝かせて聞く。 「耐えろ、小ミニ。我らエルフチームは計画を立てる。」 ダークエルフは暗い笑みを浮かべながら答えた。 「待て、オイラもいるぜ！」 スニークチェイサーは陰から声を上げ、紫色の蜘蛛の姿をちらりと見せた。 「早く決めてくれ、時間がもったいない。」スニークチェイサーは自己主張し、彼の隙間から見える鋭い爪で脅かす。 その時、老兵ポミンガルが静かにクロスボウを持ち、彼らの会話を聞きながら微笑んでいた。 「若者たち、騒がしくしていては館長に見つかるぞ。」 出っ張った顎を引いて微かに警告した。 しかし、若者たちにはその言葉は届かなかった。スニークチェイサーが戦闘を仕掛けることに決め、影に潜んで逆襲のチャンスを伺う。 彼の特殊魔法、「スニークリッパー」を使い、不意打ちを決めようとした瞬間、彼に目を向けていた小エルフが気付き、すかさず弓を引き絞る。 「来た！一緒に攻撃しよう！」 小エルフの声に反応し、ダークエルフは「我らエルフチーム、発動！」と叫ぶ。 一発の矢がスニークチェイサーに向かって放たれた。同時に、クロスボウからもピンと引かれた矢が発射される。だが、回避力に長けているポミンガルは、矢を紙一重で避けながら、反撃の構えを整える。 「まだ、まだだ！」 スニークチェイサーは薄暗い中で自らの影を利用し、敵の死角から再度攻撃を仕掛けた。彼の爪が直撃し、ダークエルフが大きなダメージを負って倒れる。 「おのれ！」と小エルフは怒り狂い、自らの持つ短弓を引き絞る。次の瞬間、彼女はダークエルフからポーションを受け取り、急いで彼を回復させる。 「諦めないぞ、必ず勝つ！」 小エルフの瞳に炎が宿り、再び彼女は矢を放った。それがスニークチェイサーの脳天をかすめ、ついに彼は姿を見せた。その隙を突いて、ポミンガルの反撃が始まる。 「これが老兵の力だ！」ポミンガルの一撃がスニークチェイサーを捉え、やがて彼は戦闘不能に陥った。しかし、ミニとダークのエルフ組も容赦なくポミンガルの後ろから攻撃しようとした。 「特別連携技、！我らエルフチーム！」 小エルフの掛け声で、ダークエルフも弓を引き絞り、力強い矢を放ち、ポミンガルにも致命傷を負わせた。 ついに静寂を破ったのは、館長の厳しい声だった。「うるさい！」 これに反応したのは、3人の戦士たち。共にうずくまり、静まり返る。図書館から追い出されたのはスニークチェイサーだけだった。 結局、最後まで残ったのは小エルフとダークエルフだった。その日は彼らが優勝し、館長から全国で使える図書カードが贈られることになった。 「これで新しい本が買える！」と小エルフが大はしゃぎし、ダークエルフも微笑みを浮かべた。 やがて静まり返った図書館で、新たな冒険のための一ページが始まるのだった。