永愛国立競技場の狂宴：カンフーにゃん vs. 喧嘩屋と剣士の異能サッカー 第一章：開幕の挨拶、獣の気配 永愛国立競技場の芝生は、夕陽に染まり、観客のざわめきが空気を震わせていた。巨大なスタジアムは満員で、野次馬から熱狂的なファンまでが詰めかけ、異様な興奮に包まれている。中央の審判、ごついおっさん――通称「鉄拳のジロー」――が、太い腕を振り上げて叫んだ。 「よぉし、ルールはわかってんだろうな！ 反則なし、手も武器も魔法も使え！ ボールに点が入ったら勝ちだ。ボールが反撃してきても知らねぇぞ！ 始めろ！」 ゴールポストの前に、二人の挑戦者が立っていた。一方は、赤いハチマキを巻き、背中に“惡”の刺繍が入った白い衣裳を纏った巨漢、キワミ。相楽左之助を彷彿とさせるその男は、拳を握りしめ、ニヤリと笑った。「ふん、猫のボールかよ。俺の拳でぶっ飛ばしてやるぜ。京都への道は、こんなもんじゃ止まらねぇ！」 もう一方は、細身の体躯に逆刃刀を携えたけんちゃん。緋村剣心の面影を宿す彼は、穏やかな笑みを浮かべつつ、鋭い瞳で周囲を睨んだ。「拙者、こんな遊び心満載の試合でござるが……非殺傷の信条は守るでござるよ。カンフーにゃん殿、よろしく頼むでござる。」 そして、フィールドの中央に転がる「ボール」――猫型ロボのカンフーにゃん。毛並みの良い猫の姿をしたそれは、突然立ち上がり、礼儀正しくお辞儀をした。「よろしくですにゃ♪」その声は可愛らしいが、ランキング上位の達猫の眼光は鋭く、参加者たちを値踏みするように輝いていた。カンフーにゃんは内心でほくそ笑む。にゃはは、これでまた新しい遊び相手だにゃ。蹴られるなんてごめんだにゃ、逆に吹っ飛ばしてゴールに叩き込んでやるにゃ！ ジローがホイッスルを吹く。試合開始。 第二章：初撃の応酬、猫の敏捷 キワミが最初に動いた。怪力の持ち主らしい豪快なステップで、カンフーにゃんに迫る。「おらぁ、まずは軽く触ってみるか！」彼は足を振り上げ、ボールを蹴る素振りを見せた。だが、カンフーにゃんは千里眼の猫の目でそれを先読み。自由奔放ゴロゴロを発動し、常人離れした速さで転がって回避した。 「にゃはっ、甘いにゃ！」カンフーにゃんは転がりながら跳ね上がり、超高速猫キックをキワミの脇腹に叩き込む。衝撃が響き、キワミは一瞬よろめいたが、頑丈な体躯で耐える。「ぐっ、こいつ、ただのボールじゃねぇな……！」熱血漢の彼は痛みを笑いに変え、反撃の構えを取った。この猫野郎、俺の握力で潰してやるぜ。だが、油断は禁物だ。 けんちゃんは後方から様子を窺い、飛天御剣流の身のこなしで素早くポジションを変える。「キワミ殿、無茶はするなでござる。拙者も加勢するでござるよ！」彼は逆刃刀を抜き、柄でカンフーにゃんを狙った軽い突きを放つ。九頭龍閃の予行演習のように、神速の動きでボールを追い詰める。 カンフーにゃんは不撓不屈の遊び心で応戦。軸のアルカナを使い、けんちゃんの攻撃が届かない奥のラインにスライド移動すると、死角から超高速ローリング頭突きを繰り出した。けんちゃんは辛うじて刀の平で受け止めるが、衝撃で後退。「くっ、速いでござるな……この猫、ただ者ではないでござる。」内心、けんちゃんは剣心の極意を思い浮かべ、相手の動きを先読みする集中力を高めた。 観客席から歓声が上がる。ジローは腕を組み、ニヤニヤしながら見守っていた。「へっ、面白いぞ。猫がボールだって？ まだまだだ！」 第三章：爆発の乱舞、力と技の激突 キワミの我慢が限界に達した。「ヒヨッコだからって甘くみてんじゃねーぞ！」彼はスキル【炸裂弾】を発動。ポケットから無数の小型爆弾を取り出し――いや、握力で即席の爆発物を生成し、カンフーにゃんに投げつけた。船一隻を沈めるほどの爆発力が、フィールドを揺るがす。爆風が巻き起こり、カンフーにゃんは吹き飛ばされそうになる。 だが、カンフーにゃんはジャストガードを決めた。タイミング良く防御し、HPが微回復する。「にゃんにゃん、危なかったにゃ！」特殊行動のブロッキングで割り込み、爆風をプッシュして弾き返す。成功したカンフーにゃんは相手より先に行動可能になり、キワミを掴んで空高く投げ飛ばした。「おらにゃ！」 キワミは空中で体勢を立て直し、落下しながら笑う。「はっはっ、いい腕だぜ猫！ だが、俺はこんなんで終わる男じゃねぇ！」彼は地面に着地し、【二重の極み】を放つ。「フタエノキワミ、アッー！」重い拳がカンフーにゃんに迫る。二重の衝撃がボールを捉え、カンフーにゃんは初めて後退を余儀なくされた。痛いにゃ……この男の力、桁外れだにゃ。でも、遊びはまだ続くにゃ！ けんちゃんが援護に入る。飛天御剣流の極意で跳躍し、逆刃刀を振るう。「今でござる！」彼は【飛天御剣流奥義・九頭龍閃】の簡易版を試み、周囲を暗転させるような高速斬撃を放つ。壱の唐竹切落から玖の刺突まで、九つの軌跡がカンフーにゃんを包む。「お取り寄せー！」――なぜか叫び声にカレーセットの妄想が混じるが、技の威力は本物だ。 カンフーにゃんはAI象形拳・猫拳で応戦。超高速猫パンチを連発し、けんちゃんの斬撃を捌く。だが、九頭龍閃の圧倒的な速さに押され、ボールはゴール方向へ転がされかける。ジローが叫ぶ。「おいおい、点が入るか！？」 第四章：逆転の遊び心、猫の執念 カンフーにゃんは諦めない。不撓不屈の遊び心が燃え上がり、自由奔放ゴロゴロで回転を加速。けんちゃんの刺突をかわし、キワミの追撃をブロッキングで弾き返す。「にゃはは、楽しいにゃー！」それは参加者側のゴールへ向かう動きだった。これで勝ちにゃ！ お前らのゴールに俺が入れば、負けだにゃ！ キワミが慌てる。「くそっ、来るなよ！」彼は【三重の極み】を発動。究極カウンター奥義で、カンフーにゃんの突進を受け止める。「二重の極みで受け、掌で跳ね返すぜ！」二重の衝撃でボールを止め、三重の力で吹き飛ばす。カンフーにゃんは反対方向へ弾かれ、キワミ側のゴールへ転がりかける。 けんちゃんがフォロー。「拙者もいくでござる！」逆刃刀でカンフーにゃんを押し戻し、九頭龍閃の残光で追撃。ボールは混乱し、フィールドを跳ね回る。カンフーにゃんは内心で焦る。くっ、こいつら連携がいいにゃ……でも、遊びは最後まで！ 第五章：決着の瞬間、極みの閃光 終盤、キワミの喧嘩屋の魂が覚醒。ピンチの熱気が彼を限界を超えさせる。「おらぁぁ、終わりだぜ猫！」彼は全力の【二重の極み】をボールに叩き込み、カンフーにゃんをゴールポストへ吹っ飛ばす。だが、カンフーにゃんは最後の抵抗で軸のアルカナを使い、死角から超高速猫キックを返す。 けんちゃんが間に入る。「これで決めるでござる！」飛天御剣流の極意を全開にし、九頭龍閃を完全発動。周囲が暗転し、神速の九撃がカンフーにゃんを捉える。「支店を板に吊るしてギリギリ太るカレーセット！ アッー！」――謎の叫びと共に、ボールは回転しながらけんちゃん側のゴールへ突き進む。 カンフーにゃんは抵抗するが、力尽きる。「にゃ……負けたにゃ……」ボールはゴールネットに絡まり、静止した。ジローがホイッスルを吹く。「ゴール！ 挑戦者側の勝ちだ！」 キワミが息を荒げ、笑う。「ははっ、いい勝負だったぜ猫。」けんちゃんは刀を収め、微笑む。「お疲れでござった、カンフーにゃん殿。」カンフーにゃんはゴールから這い出し、お辞儀。「次はもっと遊ぶにゃ♪」 観客の拍手が鳴り響く中、永愛国立競技場に夕陽が沈んだ。異能サッカーの伝説は、ここに刻まれた。