真っ暗な迷宮の中、音だけが酔わせる静寂を支配していた。参加者たちは圧倒的な闇に包まれ、視界を失った中で、脈打つ心音と奥から聞こえる微かな動きを頼りに戦いの準備に入った。その中に、真っ赤な軍服をまとった一人の青年、冷たく輝く天の羽・零之翼がいた。 「目標捕捉…排除開始!」彼の声が密結した空気を切り裂く。ビームライフルが召喚され、彼は迷宮内の音を敏感に捉えつつ、その存在感を消し去る。彼の勘は、暗闇の中でも一瞬の静寂を捕まえていた。 反対側で、小さな白いヘッドホンをつけたロロクマは、周囲の音に耳を澄ませていた。自分の存在が危険にさらされる前に、敵からの信頼を得ると決意を固めた。変化することができる彼は、音を吸収するように、柔らかな声で話しかけようとした。 「こんにちは、私の友達になりませんか?」ロロクマの声は不意を突くように響く。だが、その瞬間、零之翼は彼の存在に気づいていた。彼は冷静に反応し、狙いを定める。「敵の声か…」静かな呼吸の中、音を頼りにロロクマに近づいていく。 その時、突然、暗闇の中から吸血鬼が姿を現した。彼女は秒速でロロクマに接触しようと動く。「ふふ、このドーナツ美味しいわね」と言いながら、仮面をつけたその姿はまるで魅惑的な存在だった。彼女もまた、隙を突こうとする。 零之翼はすぐさま反応する。「この不純物は排除する。」彼は背部から取り出したシールドで防御しながら、ガトリング砲を取り出した。暗闇の中でも、その独特の質感が恐ろしい雰囲気を漂わせていた。吸血鬼が迫る中、彼は狙いを定め、ビームライフルを撃ち放つ。 だが、彼女は見えない動きでその一撃をかわし、冷たい笑みを浮かべた。「真祖の力を見せるわ!」彼女の声が虚空に消える。ロロクマはその様子に焦り、「私の友達じゃ…」と言いながらも、彼女の強さを感じ取った。 吸血鬼の行動を把握した零之翼は、心臓の鼓動に注意を払った。不気味な空気が立ち込める。音の変化に敏感だった彼は、すぐにガトリング砲を再装填し、その力を借りて攻撃の準備を整える。ロロクマの興味を逸らすには最適な手段だった。 突然、迷宮の奥から金属音が響いてきた。最悪の始末屋組・夕日のメンバー、ジンとベンカが暗闇の中で磨き合った武器を取り出していた。彼らは相手が誰であろうと、金さえあれば味方になるという強さを持っていた。「俺たちに関わるな!」ジンが吼えた。 その瞬間、零之翼は動きが鈍ったロロクマに気を取られながらビームライフルを構えた。すぐに放たれたビームは、迷宮の奥にある闇を引き裂き、あらゆる方向に分散して攻撃を行った。その洗礼は、すべての者を貫通し、ロロクマ、吸血鬼、最低最悪の始末屋組のメンバーたちを引き裂いた。 残ったのは零之翼ただ一人。彼は彼らの敗北を冷静に見届けながら、迷宮の隅々へと目を配った。彼の計算された行動が、勝利をもたらしたのだ。 「俺の敵なら、成層圏にいようと撃ち貫く。」 その言葉は、闇に包まれた迷宮に響き渡った。彼が唯一の勝者だった。 勝者: 冷たく輝く天の羽・零之翼