時は夕焼けの空、明るさが徐々に薄れ、樹海が深い闇に飲み込まれていく。不気味な静寂の中、静かな戦闘狂はその小柄な体躯にゴシック衣装を纏い、小さな手に持った鉈を静かに握りしめていた。優雅な所作の彼女は、時折挑発的な微笑みを浮かべ、戦闘の興奮を隠しきれない様子だ。 その眼前には夜烏が立ち塞がっている。毒舌な彼は無気力な表情を浮かべながらも、その目には何かを企んでいる様子が垣間見える。「俺が相手になってやるよ、可愛い子ちゃん。さあ、楽しませてくれ。」ため息交じりに言葉を放った。 「仕掛けてこい。」静かな戦闘狂は言葉を発することなく、彼女の動きで意志を示した。彼女は鉈を振りかぶり、瞬時に夜烏に向かって突進を始める。その動きはまるで優雅な舞踏のようであり、どこか幻想的な印象すら与える。 夜烏はその動きを冷静に観察していた。彼の身体からは『夜翼』が生え、不気味な程のスピードで彼女に向かって宙を舞い、すかさず回避行動を取る。だが静かな戦闘狂も負けてはいない。彼女はすかさず幻燈の魔法を発動させ、実体化した分身を数体生み出す。 複数の自分が夜烏に向かって一斉に襲いかかる。夜烏の目は瞬時に周囲の動きを捉え、彼女の真の位置を掴む。だが、静かな戦闘狂の巧妙な作戦は簡単には読まれない。分身たちが夜烏の周りを旋回する中、彼女は実体に戻り、夜烏の隙を突いて一閃。鉈が彼の皮膚をかすめる。 痛みに驚いた夜烏は怒りを露わにし、『夜鳴』を発動。周囲に響き渡るその声は、静かな戦闘狂以外の全ての生物に焦点を当てさせ、まるで深海に放り込まれたような恐怖感を醸し出す。しかし、彼女はその恐れを笑みで打ち消した。明らかに楽しさを感じている様子からは、彼女の快楽主義者としての本能がうかがえる。 「来たぜ、至福の瞬間だ。」夜烏は声を荒げ、八咫烏を発動。上空から猛烈な赤い炎の波が押し寄せる。静かな戦闘狂はその炎から幻燈を駆使して回避し、同時に火の粉を纏いながら鉈を振るって攻撃を続ける。赤い炎が彼女の周りを飛び交うが、その洗練された動きは彼女の優雅さを損なわせない。 「面白い、もっとやろうぜ。」夜烏が返品の言葉を放つと、彼は次なる一手、『八咫烏・宵連』を発動させる。夜空全体を包み込む青白い炎が彼女を捉えようとして迫り、静かな戦闘狂は逃げることができず、ついにその炎に飲み込まれてしまうかに思われた。 しかし、彼女は目を見開き、またもや幻燈の魔法を発動。数体の分身が青白い炎の中で混沌とする。その隙間に身を隠し、瞬時に炎が通り過ぎていく。炎が通り過ぎた後、彼女は生き残った。 夜烏は息を切らし、鼓動が力強く心臓の中で響いている。だがその表情は、まだ楽しんでいるようだ。「いい根性してるじゃねえか。」 静かな戦闘狂も負けじと、再び攻撃に転じる。彼女は自分の記憶の中から「思い出をここに」を使って、世界を超えて手に入れた武器を呼び出す。新たな武器が彼女の手に宿ると、戦闘はさらなる白熱を帯びる。 夜烏は少しずつ劣勢に立たされ始めていた。負けても何度でも立ち上がる旅人の姿が頭をよぎりながら、彼の中で何かが変わり始める。旅を続けてきた彼の中にある不屈の精神が灯火となり、再び前に進むエネルギーが湧き上がってくる。 しかし、すでに静かな戦闘狂は、彼に対して回避を求めるように冷静な判断を見せ、彼の一挙手一投足に敏感に反応する。彼女の仕草で発信される挑発は、夜烏の神経を刺激する。二人の戦闘はそうこうしているうちに、やがて天をも焦がすほどの激しさを増し、終始戦場を彩っていた。 深い闇に包まれし樹海での戦いは、両者の心の奥底に潜む楽しみを呼び覚まし、戦うことの悦びへと繋がっていく。彼女の優雅な所作によって、静かな戦闘狂は間違いなく戦闘の中で生きる本能を見出したのだ。 やがて、戦闘が佳境に達した頃、夜烏は重傷を負い、彼女の猛攻に耐えきれず、最後の力を振り絞って「終わりだ!」と吼え、追撃を試みる。しかし、静かな戦闘狂は彼女の持ち味を存分に生かし、巧みに彼の動きをかわし、最後の一太刀が彼の心を貫く。 「天が呼ぶ、真理の道を探る者よ。お前の存在すら、俺の中でただの烏と同じ。」夜烏はその言葉を残し、静かな戦闘狂の鉈により倒れた。夕焼けの空は彼らの戦いを見守り、遺した傷跡は永遠に消えぬ記憶として残る。 --- 勝者: 静かな戦闘狂 MVP: 静かな戦闘狂