深い闇に包まれた闘技場。広大な土のコートには、四方を観客が囲む。賭け金は王位継承権、全員が真剣で臨むこの戦い。最初に姿を現したのは、公安9課の草薙素子であった。彼女は冷静な眼差しで周囲を見渡し、その目に疑念の色はなかった。 「待たせたな、みんな。」素子の声が静かに響くと、彼女の光学迷彩スーツが一瞬で透明に変化した。彼女は構えを取り、闘技場の中央で姿を消した。次に現れたのは、餃子の魔王とエビチリの猛獣。二体は寄り添い、タッグの信頼感で戦局を支配しようとした。 「ジューシーサスペンス!」餃子の魔王がギョウザの皮でできた槍を持って素子の方向へ向かう。 「さあ、どう出る?」素子は冷静に敵を観察し、その動きを計算していた。彼女はキュッと一歩後ろに下がり、次に音もなく距離を詰めた。 その瞬間、草薙は「ステルスアクション」を発動させ、無数のパンチを魔王に叩き込む。カウンターが瞬時に振り下ろされ、餃子の魔王が約一瞬の隙間を見せた。 「くっ!」という声もなく、餃子の魔王がその攻撃によって何とか反撃のメカニズムを引き換えそうとする。 エビチリの猛獣はその仲間のために素早く反転し、素子に向かって飛び出して来た。熱気を帯びたエビの色彩の中、エビチリの猛獣が体を炸裂させ、引き裂かんばかりの攻撃を仕掛ける。 「そんな出方なら、こっちが勝つわ!」素子は一旦後退し、その動きを擦れ違い様に避け、そして素早くパンチを叩き込んだ。 闘技場全体が騒然となる中、次第に戦闘の場に巨大な影が現われる。その名は、大日本怪獣ジャポニア。彼は巨大な体を揺らしながら、戦局を一段と盛り上がらせる。「ジャポニア、国土を守る!」と曖昧な言葉を叫び、空に鳴り響く。 ジャポニアの視線は二体の食材モンスターに向けられる。「八百万崩轟陣!」その声と共に、彼の周囲に雷と炎が渦を巻き、壮絶な力が放たれた。 「待って!食べられたくない!」エビチリの猛獣が悲鳴をあげ、自らを守ろうとして飛び込んだ。餃子の魔王もその援護に全力を尽くし、必死になって地の力を引き出そうとする。 しかし、音もない弾丸のきらめきが逃げ道を塞いだ。それは、魔銃士刹那の放った魔弾だった。「弾切れを起こさない」との彼の冷酷な考えは、戦況を一変させていた。 「もうお前達は終わりだ。尽きるまで撃ち尽くす!」刹那から繰り出される連続射撃!魔王と猛獣は見えない弾に翻弄され、動きが制限される。 その隙を見逃さず、草薙素子は一瞬の隙間を突き、刹那が放つ弾を全てかわし、荒れくる巨獣の波を最初に迎え撃ちやすい角度に移動。 「私のターンだ!」素子が叩き込んだ決定的な一撃がついに餃子の魔王を行動不能にした。 残されたエビチリの猛獣がその仲間の無惨な姿を見たとき、絶望と怒りが混在し、凄まじい火の力が彼の全てを突き動かした。「チリィ!」 すべての力を詰め込んだエビチリの猛獣は、彼女に向かって突進するも、刹那の冷酷な魔弾が運命を吸い寄せ、致命的な一撃を浴びせる。 戦場に静寂が訪れた。素子は立ち尽くし、エビチリの猛獣は倒れ、草薙はそのまま勝者の座に立つ。 「私が王位を継承します。これからの国を守るために。」素子は冷静に、今回の戦いを経て勝者の務めを遂行することを決意した。 こうして新たな国王が誕生し、彼女の統治は15年にわたり続いた。