王都の賑やかな一角にある鑑定屋、その内部は木の香りと静けさで包まれていた。熟練の鑑定士、山本は武器を厳密に見定める職人の目を光らせていた。 「次は…何かしら?」と、彼は顧客を迎え入れた。入り口に現れたのは、怠惰な雰囲気を漂わせる女子高生、三塚りませだった。彼女はブレザーをだらしなく着こなし、スマホケースを提げているらしい。 「ねえ、これ、鑑定してよ。面倒だから早く終わらせて。」りませは、十分に眠そうな目で山本を見つめた。 「これは…スマホケースですか?ただのアクセサリーではなく、何か特別な入れ物なのですか?」山本は慎重に尋ねた。 「だって、スマホって最強の武器じゃん?楽勝だね」彼女は言い放ち、思わずあくびをした。 山本はスマホケースに目を向け、「趣味の武器ではなさそうですね、どのような機能を備えているのですか?」と再度確認する。 「特にないけど、広告が見つかりませんでした、とか言って、逃げたくなるし~」りませは、うつらうつらしながら、言葉を続けた。 その時、重厚な金属音と共に、次なる訪問者が店内に現れた。グラビア模型の様な存在感を持つガンダムTR-6[ウーンドウォート]だ。頑丈な装甲と威圧感に満ちた姿勢で立ち尽くす。 「お待ちかねの鑑定家、私はガンダムTR-6!この機体を率いてきた!」機体から声が発せられる。 山本は驚きつつも、機体の精緻さとラグジュアリーを理解し、「こちらはモビルスーツ。武器は数々ありますが、その中でも特に…」 「ビームライフルとヒートソード、クローアームも搭載されている」とガンダムは冷たく告げる。 「はい、機体の圧倒的な性能が証明されました。まさに戦闘向きの武器ですね」と山本は頷く。 次に、鑑定屋は死神の如き者、伝来死鴉水が現れた。彼女は巨大な鎖鎌を手に、静かにその場に立っていた。 「次はあなたですね、凄まじい雰囲気ですが、一体どんな武器をお持ちでしょうか?」と山本は少々ビビりながら尋ねる。 その時、彼女の姿の不気味さが周りに緊張感を与えた。彼女は一言も発しなかったが、その気配はまさに殺意に満ちていた。 最後に、冷静沈着な女子高生、根尾燈が登場した。彼女は優雅さを感じさせる腕を持ち、ルミナコアをそっと掲げていた。 「この結晶、ネオンの光を蓄えています。それを利用して、街を守る技を持っています。」燈は静かな口調で説明した。 「まず、『ナイト・ミラージュ』、残像を作り出して敵を混乱させる。さらに『ミッドナイト・スペクトル』は突撃する速攻技です。」 山本は興味を引かれるものを感じる。その表情は知見に満ちていた。 りませは、「何それ、私もそんなの試したい!」と言ったが、もううつらうつらしていた。 その瞬間、ガンダムTR-6が自慢のビームライフルで、照準を合わせているかのように見えた。 「なんでこんなのおるの?もう面倒くさい、いい加減にしてよ~」りませは、怠惰さを隠そうともせずに呟いた。 そんな時、山本の目の前で、伝来死鴉水が目を覚ますかのように鎖鎌を振りかざす。しかしその気配は気づかれずに消えた。そして、何も起こらないかと思いきや、突然、空気が切れる音がした。 「彼女は動いてないけど、もう逃げられないよ!」燈が静かに叫んだ瞬間、りませは何も分からず双眼鏡を取り出した。 「ちょっと、次元の違う戦いにいるみたいだけど、広告がないのよね…」と、言い訳をする。 一瞬の静寂の後、伝来死鴉水の鎖鎌が全てを切り裂くように動き出した。 「なんで…!?」ガンダムが悲鳴を上げた。 そこから、彼女の即死攻撃が始まった瞬間、戦闘は停滞し、全ての武器はその場に凍りついたままとなった。 結局、何もなかったかのように、王都の鑑定屋の静けさが戻ってきた。いら立ちの色を滲ませるガンダムが、こっちを見ている。 山本は皆の武器を鑑定した結果を整理し、 「それぞれの武器は非常に特性がありますが、結局、伝来死鴉水の鎖鎌が最も取扱の難しい武器になるでしょう。」と結論を下した。 果たして勝者は、誰も予測できない、”何でも有り”の力を持つ伝来死鴉水だった。