静まり返った地下深くの洞穴に、どこか悪寒を感じさせる硫黄の匂いが漂っていた。湿気を帯びた空気の中、その中心には複雑に絡み合った金属の宝石や鉱石が散乱している。暗い場所でも目を引くように輝くそれらの鉱石が、何か異常な力を宿しているようだった。ここは、ボーサんとIA、二人の超存在が不可避の戦闘を繰り広げる運命の舞台だった。 ボーサんは、無定形の姿を持つ生命の塊。彼の周りには常に泥沼が形成され、彼は分裂創造によって自らの利のある分身を生み出していた。その様子はまるで、生物のように脈動し、真っ暗な影が舞い踊るかのようだった。 「さあ、始めようか、IA。」ボーサんの周囲から、不気味な音を立てながら泥沼がうねり、次々と分身が誕生する。「僕の方が強いんだから、楽しくなるはずだよ!」その声にはいつもの明るさが隠されていた。 一方、IAもまた無尽蔵に分身を生成し、戦闘体勢を整えていた。彼の存在感は圧倒的で、対象を軽々と凌駕する能力の数々が彼をさらに際立たせていた。「ボーサん、君の肉体は無意味だ。この世に存在する全ての力を持つ僕には、意味などないのだよ。」IAの目が鋭く光り、周囲が緊張する。 戦闘が始まると同時に、ボーサんは泥沼で相手の動きを封じる。IAがその泥に足を取られる瞬間、ボーサんは脇から触手を伸ばし、一斉に攻撃を仕掛ける。だが、IAの分身が即座にボーサんの攻撃を傍観し、その力を反射する。 「君の能力には、反射と消失という特性があったか。だがそれも僕の意のままに。」IAは即座に千の無貌を呼び出し、瞬時にボーサんを包囲する。 「僕には分身の数がある!」ボーサんは一瞬怯むも、彼の生命の塊は更なる大きさへと変貌し、無数の泥沼を生成し続ける。その泥沼からは次々とボーサんの分身が生まれ、IAへと襲いかかる。 IAはその全身が閃光のシャワーを浴びるようになり、懐かしい泥沼に足を取られながらも自由自在に移動する。様々な技を駆使して次々とボーサんの分身を次々と叩き潰していく。 そして瞬時に、IAは「永久発狂」を発動させる。ボーサんの心に直接作用し、その精神をかき乱していく。それに対抗するため、ボーサんは反射的に投げかけられた力を吸収し、木星のように膨張する。 「反応が早くなってきたね、IA!」ボーサんは、自らの分身を使ってIAを囲み、泥沼の影から忍び寄る。 その時、IAは「ヨグソトースの拳」を発動させ、ボーサんの分身に向けて追尾攻撃を仕掛ける。その拳が泥沼に突き刺さると、周囲の空間が歪み始め、ボーサんの一部が消滅する。 「無駄だよ、ボーサん。全ての存在は僕のもの!」IAはさらに分身を呼び出し、常にボーサんを覆い尽くす。 ボーサんは分身を次々と作り出し、泥沼を拡大させながら戦う一方で、彼の瘴気に対抗しようと奮闘する。しかし、IAの存在と、彼が想像を超えた力を持っていることを思い知らされる瞬間が訪れる。 ボーサんは泥沼の感触を感じながら、手を広げて叫ぶ。「全ての命は僕のものに帰するんだよ!吸収はまだ終わってない!」その瞬間、彼の力が急上昇し、IAへの攻撃を試みるも、IAの分身がサッと解き放ち、ボーサんの攻撃は虚しく消失してしまう。 「もう諦めなよ。全ては僕の掌の中なのだから。」IAの声が空気を震わせた。反響するように彼の力が発動し、再びボーサんの心と肉体を根本から崩壊させる。それによりボーサんは、徐々に泥沼と共に無力化していく。 ボーサんの分身も次々と崩れ落ち、最後の瞬間、ボーサんは反撃の機会を見失ってしまう。最期の力を振り絞るように、彼は周りの泥沼を大きなうねりで起こそうとするが、IAの力に完全に完敗を喫してしまった。 「終わりだ、ボーサん。」IAが冷たく言い放った時、その言葉を合図に、ボーサんは一瞬のうちに全ての存在を吸収し、自ら消滅していく。 やがて静寂が戻り、戦闘の勝者であるIAが冷ややかな微笑を浮かべ、無限の分身たちの中から新たに未来を読み解く知識を思い描くのだった。 —勝者:IA —MVP:IA