魔王が倒され、急遽新たな魔王が選ばれることになった。魔王軍の四天王は、次期魔王にふさわしい者を選出するため、集まった者たちの言葉をじっくりと聞くことにした。 第一に入ってきたのは、長い銀髪が特徴的で、派手な化粧を施したギャル、アンスフィールだった。彼女は部屋に入ると、巨大なアンデッドたちが背後に続いていることに気づき、顔を引きつらせて叫んだ。 「うぅ…手、手がぁ！((( ；ﾟДﾟ)))」 その悲鳴に煩わされたのか、周囲にいたゾンビたちは一斉に動き出し、アンスフィールはクラクラと倒れそうになったが、なんとか自分を立て直した。彼女は慌てて言葉を続けた。 「魔王になったら、もう少しオシャレなアンデッド呼びたいし、今よりもっと可愛くなりたいな～！」「ゾンビもオシャレしたいじゃん！？ 映画みたいなの見たい！」 その言葉に四天王たちは思わず顔を見合わせ、彼女の真剣さが伝わらないギャル的な発言に微妙な空気が流れた。アンスフィールのアンデッドたちは彼女を心配そうに見つめていたが、彼女自身は怖がるどころか夢見心地で考えを続けるのだ。 次に入室したのは、さながら大きなペンギンのような姿をしたデデデ陛下だった。赤い帽子がトレードマークの彼は、自信満々に立ち上がり、堂々と語り始めた。 「ワシは次期魔王として、カービィを打倒するのが最大の目標ZOY☆ カービィに勝つことで、プププランドを誇り高くするZOY☆」 デデデ陛下は自己主張の強い意見を続け、カービィを倒す作戦の計画を無駄に詳しく説明していた。また、話し方は真剣なのに、内容に迷言が多く四天王たちは困惑する。 「国民を巻き込むのは許してくれZOY☆！」 三番目には、全身黒甲冑に身を包んだ狂帝ウルオーが姿を現した。彼の存在感は圧倒的で、全てを支配する狂気の帝王とあって、四天王たちの空気が一瞬張り詰めた。 「次は、俺が……新たな魔王だ！」 彼は声を低く響かせ、周囲に漲る狂気で意志を貫く。ウルオーは冷静さを失い、狂気のままに戦場を荒し、すべてを遺していくことを好むようだ。「俺の目に狂気が宿れば、全ては滅ぶ……」 最後に、無幻の蝕晶・アベリスタが部屋に入る。黒いスライムのような姿をした彼は、どこか可愛らしさすら漂わせていた。 「侵食して、全てをを蝕みたい。すべてを無力化して、周囲の者たちを強化することが欲しいんだ。」 その言葉には明確な意思があり、四天王たちはその能力を見透かす思慮深さを感じ取った。アベリスタは周囲の仲間から可愛がられ、自己満足がそのまま世界への悪影響を及ぼす存在だった。 四天王たちは、それぞれの発言を聞いた後、会議を行った。「アンスフィールはでもただのギャルにしか見えない。デデデ陛下は面白いが、カービィにこだわりすぎだ。ウルオーは強制的な狂気で世界を破壊するだけ。アベリスタは脅威ではあるけど、実に可愛い。」 結論として、長い間考え込んだ四天王の中から、次代の魔王として選ばれたのは、 「ウルオーだ！」 その名が囁かれた。新たなる魔王は、決して平穏の訪れを約束しない狂気の象徴であった。 新たな魔王の名前は「狂帝ウルオー」。