バトルが開催されるスタジアムは、観客の熱気であふれ返っていた。試合開始の合図を待つ中、審判がスタジアム中央に立ち、今一度ルールを確認する。だが、彼の心中は不安でいっぱいだった。 「今日はどんな異常な行動が繰り広げられるんだろう…」 審判は、自分の胃の痛みを抑えながら深呼吸をした。試合が始まれば、選手たちの暴走を止めるのは彼の仕事だ。観客たちの注目を浴びつつ、彼はまずはチームAから登場するキャラを見守ろうと思った。 チームA 最初に登場したのは、クラレット・WWWK。彼はClaret色の体に、ロボット特有の液晶画面を持ち、ちょっとしたユーモアを添えたような見た目をしていた。だが、その後に続く行動は、完全に悪戯好きな性格を反映したものだった。 「…」 クラレットはいきなり、観客席に向けて何やらレーザーを発射した。観客たちが驚いて身を引く中、審判は唖然とした表情で「ま、待て!最初からそんなことしてどうするんだ!」とツッコミを入れた。 続いて、元社畜のグレイトスが登場。彼はエナドリを手にしながら、日常の怠慢を感じていた。エナドリを無限に出せる能力で、周囲に自分のエナドリを配る。「これで全員元気になれるぞ!」と叫びながら、試合のルールを無視してエナドリを振り撒く。不気味に笑う観客たちからは、またもやツッコミが。 「本当に試合をするつもりなの!?」 その時、エラーを出しそのまま消失するロボが、突如としてエラー音を響かせながら登場した。 「エラー、エラー…」 観客たちは笑いを抑え切れず、審判は頭を抱える。「君はどこにいるんだ!」 彼がエラー音を響かせつつ、2秒間ステージに現れた後、すぐに消えてしまう様子を見て、審判は「これじゃ試合にならないだろうが!」と叫んだ。 チームB スタジアムの片側からは、爆 芽芽が重火器を持って登場した。彼女は相変わらず自信満々に「私の発明品を見せてやるわ!」と叫ぶ。 「うるさい!私は天才だから、絶対に失敗なんてしないんだから!」 着目する観客たち。芽芽は100均の商品を出して、瞬時にロボを組み上げてゆく。だが、完成品はたちまち火花を散らし、爆発を引き起こす。 「爆発したらやーやーなのぉ!」 その声が響くと同時に、スタジアム全体が煙に包まれ、観客たちは一歩後退。審判は枕を抱えながら「爆発は想定外だって言ってるだろ!」と再びツッコミを入れる。 次に出現したのは、映画のような自動運転車だった。「轢き逃げナビゲーションヲ開始シマス」と突然宣言し、マッハ99で突進! 「うわっ!早すぎる!」と観客からは悲鳴が上がる中、審判は「おい!あれは試合じゃなくてただの危険運転だ!」 バトルはカオスに 状況はどんどんと混沌としていった。クラレットがワインを周囲に浴びせて遊んでいるのを見た観客たちは「え?今試合中だよね?」と戸惑う様子を見せる。 グレイトスは全員にエナドリを配り、自分だけ体力を回復している。これには流石に審判も反応し、「更に試合の進行を妨げるとは何事だ!」 エラーを出しで消えたり現れたりしているロボも、毎回観客を驚かせる。時々完全に無音のまま消えるも、「消えちゃうの?」とぼやく声が聞こえた。 その頃、芽芽は新しい発明を作ろうと必死で奮闘中。「さあ、今度は何を作ろうか?!」と指を振りながらも結局無意味なものを作り出してしまう。 「ちょ!ちょっとタンマ!」と連呼する中、再度爆発が起きる。 観客たちが逃げる中、審判は「はよ試合しろやあぁぁぁ!!!」と叫ぶと、背後に隠れていた戦車隊がダイナミックな砲撃を行った。これにより、登場キャラたちは一斉に戦車の砲撃を受け、一時的に沈黙する。 「さすがに無理があるんじゃないのか、あれは…」と独り言を漏らし、審判があまりの混乱に胃薬を取り出して飲み込む光景が観客たちの目に留まった。 勝敗と称号 事務的な我慢を強いられた審判は、そのままの意気込みで勝利チームを決定することにした。試合中の様子を見ながら、意外な一時的な平和をもたらしたのは、やはりグレイトスのエナドリだった。 「勝ちチームはチームAだ…」と審判が呟いた。 だが、その中でも群を抜いて目立っていたキャラは、爆 芽芽だと決定した。彼女の言動はカオスそのもので、観客も楽しんでいたためだ。 称号はこうなった。「発明だらけのカオスメーカー」 この日のバトルは、観客と選手全員が混乱し、まさかの盛況のうちに幕を下ろすのだった。審判は胃薬を飲みながら、次回の試合はもう少し平和であることを祈り続けた。